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#23 これまでの話し会い

~ルルン~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#23 これまでの話し会い


魔王軍第一補佐官であるダークネスウィングの強烈な攻撃に

耐えられず魔王城まで運ばれてしまったフィアラたち。

しかしそこで調査隊としてこの城の様子をうかがっていた

フィアラの兄であるロンドに助けられる。


魔王城を退却し、話を整理するため

フィレマミア王国の王都にあるロンド兄さんの拠点へと案内される。

そして案内された次の日...


「おはようございます。」


朝、いちばんにロンドとその仲間たちに声をかけるフィアラ。


「おはよう!昨日はよく眠れたか?!」

昨日、タギョルをかけられた青年。

懲りずに話しかける。


「おはよう、フィアラ。

待ってろ、もうすぐみんな起きてくるだろうからな。」


するとロンドの言う通り、下の階で眠っていた他の仲間たちも

一斉に起きてきた。


「ふぁぁ...久しぶりにちゃんとしたベッド以外で寝たら逆に疲れた...」


フィアラがいるとは知らず、本音が漏れる青年。


「って、お嬢ちゃん!!いたのか!!悪い悪い、

今のは聞かなかったことにしてくれよな、アハ、アハハ...!」


「気を遣ってくれてありがとう。」


するとみんなからも優しい笑みがこぼれていた。


「んぁー...おはよう...」


そして2階からもバーランドとリアンがやってくる。


「おはよう、みんな。...寝起きのところ悪いが、話を聞かせてもらいたい。」

どうやらゆっくりしている暇はないようだ。


---


「...まずはこちら側の状況を説明させてもらう。」

そう言うと、何やら資料のようなものを広げるロンド。


「魔王が誕生したのは今から約1ヶ月前。

廃村だった村のエネルギーを合成し、魔王城を作った。」


魔王城ってエネルギーでできるんだ...


「奴の目的はただ一つ...この世界の絶望エネルギーを吸収し、

世界を支配すること...」


そう言って資料にある地図を指す。


「既に被害も出ていて、我が国と古くから交流があるエルフ族の森が襲われ、

エルフたちが一時的にこちらに避難している。」


そういえばフィレッチェもしれっと言っていたような...。


「つまり魔王軍も対勇者を意識してエルフやポーション製造工場など、

外堀から埋めていこうとしてきたのであろう...」


そこまで話したロンドにバーランドが問う。


「えっと質問!!ポーション製造工場ってこの国にもあるの?」


それに対し、こう答えるロンド。


「あることにはあるが...大量生産が出来ずにあまり稼働していない。

魔物討伐の依頼が増えたときに一時的に稼働するくらいかな...。」


そう聞くとベルデの町がどれだけ重要なのかがよくわかる。


「...なるほど。そろそろこちらからも話していいかしら。」

フィアラが口を開く。


「こちら側は、魔王に対抗できるという勇者さまを連れてホープヒルズ王国から

旅をして来ました、と...」

フィアラの話は続く。


「...しかしその勇者さまのあまりの情けなさにフィレッチェ様は怒って離脱...

途中、ベルデの町で彼女リアンを仲間にしながらコールの村を訪れる...」


するとロンドが話を止める。


「...コールの村だって?その村は煙で...」


「兄さん、話を最後まで聞いて。その話はちゃんとするから...!」


ここだけ聞くとまったく緊張感のないただの兄妹の会話。

思わず空気が緩む。


「...すまない、話を続けてくれ。」


「...それで、最初に訪れたコールの村は煙でいっぱいだったわ。」

何事もなかったように話を続けるフィアラ。


「つい先日までそのコールの村の煙事件を解決するために

奮闘し、無事煙がなくなったんだけど...」


ここでひと息入れる。


「勇者さま...いや、アイツってば煙で巻かれている間に

ダークネスウィングにさらわれたとかで...!」


するとすかさずロンドが質問する。


「待て待て待て。勇者さまは君たちと一緒にいたのではないのか?」


その質問にリアンが答える。


「それが..その...いろいろあって私とフィアラだけで行ったんです...」


「いろいろ、って...」


そしてフィアラが話を戻す。


「...そう、そこから数少ない手がかりを元になんとかダークネスウィングと

対峙するんだけど、あっさり負けて...」


「...さらわれた先が魔王城で、僕に助けられる、と...」


こうして話が少し繋がったロンド。

しかしまだ謎は多い。


「...勇者さまはなぜそんなあっさりとさらわれたんだ?

そもそもなぜ一緒にいなかったんだ?!」


「落ち着いて、兄さん...私だってそこまでは分からないわよ...」


「...じゃあさらわれたはずの勇者さまは今、どこにいるというのだ?!」


そこまで聞いて黙り込んでしまうフィアラ。


「...あれっ。確かに。さらわれたのが私たちと同じ

ダークネスウィングだとしたら、ディエルもあの辺りにいたはず...」

バーランドが呟き、リアンが答える。


「バーランド、あそこは魔王城ですよ...?たとえ勇者さまでも

ひとりで戦って魔王に勝てるとは...」


「つまりやられたってこと?!!」


大きな声でそう言ってしまうバーランド。

するとロンドの仲間たちが大きく驚く。


「...し、しかし戦士様。噂では勇者は魔王にこの世界を売って

ホープヒルズ王国へ帰っていったとか...」


その話を聞いたバーランドは彼に駆け寄る。


「ねえ、その話って本当なの?!だとしたらまだ希望は...!」


「希望...?勇者さまと言われていた男が我々を裏切ったんだぞ?!

そんな世界、どこに希望が...!」


「まあ落ち着いて...!」


フィアラに止められ、なんとか落ち着く青年。


「...とりあえず今は、この話を国王陛下にもしてこようと思う。」


ロンドの冷静な判断で国王陛下のところに行くことになった。


-------------------------


昼。


さっそく一行は国王陛下のいる城までやってきた。


「勇者さまのお連れ様ですね、どうぞお入りください!」


---中はホープヒルズ王国と全然違い、海と町を見渡せる大きなガラスに

囲まれていた。


「おお、そなたらが勇者さまのお連れの...

はて、フィレッチェの奴はどうした?」


国王陛下の言葉には、フィアラが事情を説明する。


「フィレッチェ様ですが、ホープヒルズ王国で勇者さまといざこざがあり別れ、

それからの行方は分かっておりません...」


「...なるほど。話から察するに

勇者パーティーを離脱したフィレッチェとは随分と会っていない様子じゃな?

まったく...フィレッチェの奴、何を考えておるのじゃ...」


するとフィアラが気になっていたことを質問する。


「国王陛下。失礼ながら、フィレッチェ様とはどのようなご関係で...」


「おお?何も知らずに共に過ごしておったかのう。

フィレッチェはフィレマミア王家、第3王子じゃぞ?」


「フィ、フィレッチェが国王陛下の息子?!!」

いちばん驚くのはやはりバーランド。

みんなに変な目で見られているのに気づき口を塞ぐ。


「...まあ無理もないだろう。して、どのような用件でここに来た?」


「それについては(わたくし)から...」

ロンドが手際よく話をしてくれた。

おかげで国王陛下にも現状がうまく伝えることに成功したのであった...。

続く...


はじめまして、ルルンです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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