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#18 村の平和

~ルルン~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#18 村の平和


魔王討伐に向け、道中にあるコールの村を訪れたディエル一行。

大気汚染から村を救うため、廃坑の中へと向かったフィアラとリアンは

途中で仲間になった妖精、シャイニープリンセスと共に廃坑の最深部に

たどり着く。

そこで煙の魔法で村を覆っていたブラックウィッチと対峙し苦戦するが、

フィアラのおとりとシャイニープリンセスのアシストで

形勢逆転することに成功。

右腕を攻撃され、のたうち回るブラックウィッチの前にリアンが現れる。


「...残念でしたね、せっかくあと少しで倒すことができたというのに。」

ブラックウィッチの言葉を利用するリアン。


「そういうのいいから早くやっつけて!!」

シャイニープリンセスが急かす。


「ままま待ってくれ、お願いだ、お願いだから右腕を折ったり

しないでくれ...」

怯えて後ずさりするブラックウィッチ。


「ならば左腕は消しても問題ないですね...?」

そう言って左腕も攻撃するリアン。


「ぎゃああ!!」


...笑いながら近づいてくるリアンは、悪魔より悪魔なことをしていた。

それもそのはず、


「大事な大事なフィアラに、なんてことをしてくれたのですかー?

右も左も粉々にしてしまいますよー?」


フィアラに対する愛は尋常じゃなかった。


「や、やめてくださいよ...ね、落ち着いて...」


キュー...ドカーン!!


するとシャイニープリンセスが唱えた最大魔法がブラックウィッチを襲う。


「ぐわーっ!!」


シュウゥゥゥ...


ブラックウィッチは崩れ、灰となって消えた。


「...フィアラは?!」

ブラックウィッチが灰になったのを確認したリアンは、急いで

フィアラのほうへ向かう。


「フィアラ、しっかり!!」

大穴の中、折れた杖と一緒に倒れているフィアラ。すると...


ガラガラガラ...

ドドドドド...


ブラックウィッチの魔法が消え、廃坑が崩れようとしている。


「まずいわ、リアン!早く逃げ...」

するとその瞬間、大きな岩がフィアラとリアンの頭上から落ちてきた。


「2人ともー!!」



ガラガラガラ!!


-------------------------------------------------------------------------


「...んん....あれぇっ...」

リアンが目を覚ますと、そこには澄み渡った空と村長の姿があった。


「おお、ご無事でしたか...!」

村長とイントが安心する。


「私...なんでここに...」

すると隣にいたフィアラが手を握ったまま横たわっているのがわかった。


「まさか...フィアラが脱出の魔法を...」


「おーい!2人とも!助かったよ!」

久しぶりにバーランドが駆けつける。


「あれからずーっと記憶がなかったんだけど、さっき突然...」

そこまで言ってフィアラのほうを見る。


「フィアラ...?ねえ、フィアラ?!」

しかし村長もイントも黙ったままだった。


「彼女は勇敢でした...この村を救うため果敢に廃坑へ挑み...」

まるでもう死んでしまったというような発言。

するとどこからかライトニーが現れ、


「待った待った待ったー!諦めるのはまだ早ーい!!」


他の妖精たちを連れてフィアラのそばに集まってきた。


「ラ、ライトニー?!」

ここではじめてライトニーの姿を見たシャイニープリンセス。


「ねえ、村のみんなお願い!まずはフィアラをあの池の前まで運んで!!」

そう言いつけるライトニー。

言われた通りにフィアラを池のそばまで運ぶ。


---


「これでよし...」

そして大きく息をすると、妖精たちは呪文を唱える。


「水よ、魂の波よ、今再びフィアラに息を与えん...レジュレクシオン!!」


パアァァァ...


池の水が金色(こんじき)に輝きはじめ、フィアラの中へと入ってゆく。そして...


「...んんんっ...」


わああああ!!


目覚めたフィアラに村の人みんなと妖精たちが喜び出した。


「これはすごい...

復活の魔法など、大賢者様しか使えないと思っておりましたよ!」

妖精たちの魔法にイントも目を丸くする。


「へへーん、私たちの里を守ってくれたフィアラとリアンにはね、

これくらいお礼をしてあげないと!」

ライトニーも満足気だった。すると...


「ありがとうーーライトニー!!もう大大大大大ー好き!!」

そう言って頬を近づけてくるリアン。


「しょ、しょうがないわね、もうっ...!」

しかしなんだか嬉しそうなライトニー。

それを近くで見守るシャイニープリンセスの姿があった。


「いやはやよかったよかった。

あなた方のおかげで空はすっかり晴れ、

病気で倒れていた村のみんなもすっかり元気になりましたぞい。」

復活したフィアラとリアンにお礼を言う村長。


「一時はどうなるかと思いました...本当にありがとう。」

イントも礼を言う。


「ありがとね!これで私たちもまた、この森でみんなと暮らせるよ!」

さらにライトニーも礼を言う。


「まさかライトニーも一緒だったとはね...!

娘を守ってくれてありがとう!」

シャイニープリンセスが言う。


「って、ライトニーはシャイニーの子どもだったのですかー?!!」

衝撃の事実にリアンがいちばん驚いていた。


「あれ?知らなかったの?私はシャイニープリンセスの38番目の子どもだよ?」


「...つまり、ここにいる妖精さんたちってみんな兄弟?!!」


人間とは違う妖精たちの家庭環境に驚きすぎて倒れてしまうリアン。

フィアラはそれを笑いながら見守っていた。


---


夜。

事件解決と英雄たちへの感謝を込めて祝賀会が開かれた。

満点の星空と澄んだ空気が料理をより美味しくする。


「モグモグ...うんまーい!」

倒れて寝込んでいただけのバーランドが楽しむ。


「久しぶりに見ましたぞ、この星空。

やはり天は我々を見捨てたりはしないのですねぇ...」

そう言って手を合わせている村長。


「妖精さんたちもどうぞ楽しんでいってください!」

イントは妖精たちにも食べ物を分ける。


「はあ、息が吸えるってこんなに素晴らしいことだったのね...。」

フィアラが呟く。


「私も。大好きな人と一緒に息が吸えるって、本当に最高...!」

リアンの言葉に笑顔を見せるフィアラ。


「...ねえ、なんでそんなに私のことを好きでいてくれるの?」

フィアラがリアンに尋ねる。


「何を言うのよ...私たち、ずっと一緒に旅をしてきた仲間じゃない。

仲間を好きと思える気持ちに、理由なんてないわよ...?」

そのあと小声になって、


「それが私とあなたの...リアン(絆)だから...」


その言葉に思わず涙するフィアラ。


「モグモグ...あれっ、どしたの?」

バーランドに覗かれ涙を拭う。


「な、なんでもないわ...それより早く頂きましょう...!」


そう言って肉を取った。


こうしてコールの村を大気汚染から救ったフィアラとリアン。

勇者のいない彼女たちパーティーは

無事魔王討伐まで進むことができるのだろうか...


続く...


はじめまして、ルルンです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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