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#17 勇者、さらわれる?!

~ルルン~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#17 勇者、さらわれる?!


魔王討伐に向け、道中にあるコールの村を訪れたディエル一行。

大気汚染から村を救うため、廃坑の中へと向かったフィアラとリアン。

一方その頃、何が起こっているかも理解(わか)っていないディエルは

ライトニーや村長たちと一緒にお留守番をしていた...


「さて、勇者さま。そろそろお昼にしますかね...」

そう言って村長さんがキッチンのほうへ向かう。


「わかった。手伝うよ、じいさん。」

イントもキッチンのほうへ向かう。


ディエルとライトニーは部屋に残されてしまった。


「今頃大丈夫かなー、あの2人は...」

ライトニーはそう呟いたあと、


「っていうかなんでアンタはついて行かなかったのよっ!!」

呆れ気味にディエルのほうを向く。


「えー、だって煙がすごいんだもん。」

思わずため息をついてしまうライトニー。


「...私だって煙は嫌よ!でも廃坑みたいな危険なエリアこそ

勇者であるあなたが行くべきだったのでは?!」

そう言いつけるが、


「...そういえば煙って学校から出てるのか?」

こいつに話しても無駄だと思うのであった。


...そうこうしていると、外で誰かの気配を感じた。


「...あれ?誰かいるみたいだぞ。」

ディエルが扉を開けようとしたので急いでそれを止めるライトニー。


「待ちなさいよっ!村長さんかイントさんに開けてもらうわ。

アンタは勝手に開けないでちょうだい!」


「...悪い、気のせいだったわ。」


「...?」


ライトニーが扉のほうを振り向くと、外の誰かは見えなくなっていた。

やれやれと扉を離れようとしたそのとき、


「...あれ?やっぱ誰かいるぞ。」


ライトニーは扉のほうを振り向くが、誰もいなかった。


「ちょっとー、さっきから何なの?!」

ディエルに向かってそう言っていると、


「いや、今そこにいるって。」

ディエルはまだそう言っていた。


「あのねえ、そうやって私をだまそうなんて100年早...キヤー!!」

ライトニーは扉のほうを振り向きながらそう言っていると、

窓の外には魔王軍第一補佐官であるダークネスウィングの姿があった。


「って、エビフィレオじゃないか!」

そう言って

怯えて腰を抜かすライトニーをどけ、扉を開けてしまうディエル。


「ああ、ちょっ...!」


グオオオオ....


モクモクモク...


扉は開いたまま、ディエルの姿だけがその霧の中へと消えていた。


「また...やっちゃった...!」


---


キッチンのほうは扉はなく、のれんで部屋が区切られている。

ライトニーは急いでキッチンのほうへ向かった。


「...おや。妖精さん。待っとれ、もうすぐできるぞい。」

そう言って作業を続ける村長さん。


「ちょっ、誰か!バケツに水を貯めてここに置いて!」


...?と顔をしかめるイントと村長。

しかしその理由はすぐにわかった。


「...煙...!どうして!部屋は安全なはず!」

のれんの向こう側、煙で充満している部屋が見える。


「ディエルが開けたのよっ...!」

その言葉に疑いをかける村長。


「何、勇者さまが...そんなことを...」


「今はそれより早くバケツをっ!!」


はいはい、と急いでバケツに水を入れてライトニーの下に置くイント。


「...とすると、この空間はあなたの結界魔法によるものですかの?」

村長がライトニーに問う。


「そうね、水の魔力をエネルギーに変えて作った結界よ。

...水って無限にある?」


ライトニーの説明に驚くイントと村長。


「へえ、知らなかった。水にも魔力ってあったんですねー。」

のんきにそう呟くイント。


「...まあとても微量だから人間には扱えないけどねー...」

すると結界が段々小さくなって煙に押されているのがわかった。


「は、早く次の水をちょうだい!!

私の魔力だとこの量の水では足りないわ!!」


は、はい!とバケツの水を入れ替えるイント。


「しかしこのままではまずいのう...早く煙をなんとかしてもらわなければ...」


-------------------------------------------------------------------------


その頃、廃坑の中へと向かったフィアラとリアンは

シャイニープリンセスと共に強力な魔力を持つブラックウィッチと対峙する...


グガガガガガ...


魔力で洞窟の天井に鍾乳石を作るブラックウィッチ。


「っ...!」


そして容赦なくそれをフィアラたちめがけて突き落とした。


ドドドドドド!!


鍾乳石はフィアラとリアンの周辺を埋め尽くす。


カラ、カラ...


「...残念でしたね、せっかくここまでたどり着いたというのに。」


すると崩れた岩の中からフィアラとリアン、そしてシャイニープリンセスの

姿が現れた。


「ほほう、なるほど...妖精の結界は私の魔法すら無効化する、か...

実に面白いですね!!」


そう言って再び大きな魔力を集めはじめた。


「このままじゃまずいわ。私の結界もそろそろ限界。

あの煙をなんとかできればいいんだけど...」

シャイニープリンセスが言う。


「こうなったら一か八かよ...!

私があの魔法の気を引くからリアンは煙を止める方法を探して!」


「で、でも...」


「大丈夫、絶対また会いましょう」

そう言って結界を出て走るフィアラ。


「ほう、降参ですか。では一思いにやってしまいましょう。それ!!!」


ブラックウィッチの溜めた魔力は物凄い勢いでフィアラを襲う。


ドドドドド...ドッガーーーン!!


ガガガガ...!


その一撃で廃坑に大きな空洞ができる。

魔法がかかっているのか、これだけの衝撃を受けても廃坑は崩れなかった。


「やれやれ。ようやくひとり減りましたな...」

そう言って再び魔力を貯めようとしたブラックウィッチに

リアンが襲い掛かる。


ドカッ...!


「っ...!」


倒れた衝撃で魔力が乱れる。

すると煙を出していた機械の動きも乱れはじめた。


プシュ、プシュ...


「おのれ、よくも...!」


そしてそれを観察していたシャイニープリンセスがリアンに伝える。


「右腕よ!右腕から煙の魔力を与えているの!」

アドバイスを受け、右腕を狙って攻撃するリアン。


「ぐがっ!!」

右腕を攻撃され、のたうち回るブラックウィッチ。

すると煙の機械が壊れ、一気に煙がなくなってゆく。


シュゥゥゥ...


「形勢逆転ですね、ブラックウィッチさん...?」


マスクを外し、ブラックウィッチの前に立つリアン。


果たしてこのまま勝利することができるのだろうか。そして、

フィアラの安否は確認できたのだろうか。


続く...


はじめまして、ルルンです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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