表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/44

#15 廃坑の中へ

~ルルン~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#15 廃坑の中へ


魔王討伐に向け、道中にあるコールの村を訪れたディエル一行。

しかしこの村では大気汚染が酷く、村の人たちは自由な生活が送れずにいた。

...そんな村を救うため、廃坑の中へと向かうことが決まったフィアラだったが、

まずは旅の疲れを癒すことを優先した。

そんな中、ディエルによって宿の中にまで煙が入ってきてしまう。

その煙を吸ってしまったバーランドが倒れてしまうという事態に...


ベールのポーションを飲み、煙を無効化した状態で

バーランドが倒れた部屋へと向かうフィアラ。


「...よし、あとは運ぶだけ....んんんんんーっ!」

フィアラは魔法は使えても体力が少ない。

倒れたバーランドですら持ち上げることができなかった。


「はあ、持てない....」

仕方ないのでバーランドを引っ張って運ぶ。しかし...


「...階段はさすがに引きずることはできないわ...」

目の前には絶望の階段。

このまま転がり落とす、ということは絶対にできなかった。


「ああ、なんで私が行くなんて言ってしまったのかしら...」

ここに来て後悔し始めるフィアラ。

ポーションの残り時間だけが刻一刻と迫る。


「...私は諦めない!!」

そう言ってもう一度バーランドを持ち上げるフィアラ。

なんとか持つことはできたがとても階段を降りれそうにない。

そしてポーションの効果が切れる予兆が現れはじめた。


「ごめん、バーランド...えーーい!」

そう言ってバーランドを思いっきり階段下まで投げ飛ばす。


「瞬足、ファストランナー!」

同時に、自分自身に素早さ上昇の魔法をかける。


階段の上から落ちていくバーランドを瞬足で拾いあげ、

着地の瞬間、痛みを無くす魔法を唱える。


「ペェィンリィス!!」


ドス、ドドドドドド....!!!


自分を下敷きに、バーランドは無傷のまま下に降りた。


ガチャ...


何も言わず(言えず)、口元をタオルで覆ったイントがバーランドを

部屋まで運んでくれる。


ポーションの効果が切れたフィアラは、口元を袖で覆って部屋まで走り抜けた。


--------------


「大丈夫?!フィアラ?!」


部屋に入ってフィアラを真っ先に心配してくれたのはリアンだった。


「ええ、なんとか...」


「服が汚れてるじゃないの...!」


見ると、さっきまで真っ白だった服は灰色になり、階段の埃や泥がついている。

かなり汚れていた。


「痛くない?怪我してない?!」

とにかくフィアラを心配しているリアン。


「だ、大丈夫よ、ありがとう...」

そう言って服の埃を払う。


「魔法使い様、大丈夫でしたかね?

さっき、物凄い大きな音がしましたが...」

村長も驚いてベッドの上で心配している。


「村長...お休みのところ申し訳ありません。私は大丈夫です...」


「そうか...して、倒れた戦士様は...」


「息はしていますが、意識を失っています...」

イントがバーランドの容態を見て言う。


「明日の朝、お医者様のところに連れて行きます...」

そう言ってバーランドをベッドの上に寝かせる。


-------------------------------------------------------------------------


翌朝。


「ふああー、おは...」


ドカッ!!


ディエルが目を覚ますといきなりフィアラに叩かれた。


「痛って!何すんだよ!」


「ごめんなさい、昨日の恨みです。」

他人行儀にそう言うフィアラだったが次の瞬間、大きく息を吸って、


「アンタッ!!昨日はあれだけやらかしておいて私たちより先に寝て...

本当、何考えてるの?!!!」

本気で怒っていた。


「えーっと、今は今日の朝飯かな!腹減ったぜ...」


ドカッ!!

今度はライトニーにも叩かれる。


「アンタのせいでフィアラとバーランドが大変だったのよ?!!

ごめんなさいくらい言ったらどうなの?!!」

こっちも本気で怒っていた。


「...はあ、俺なんかしたっけ...」

思わず上級魔法を唱えようとするフィアラとライトニー。


「ま、待ってください!そんなことをしたら我々は...!」

イントが止めてくれたのでなんとか落ち着いた。


「...はあ、さっさとこの大気汚染をなんとかしてきます...」

そう言って口元をハンカチで覆うと扉を開け、

廃坑の方へ向かっていくフィアラ。


「ま、待って!フィアラ!」

リアンも口元をハンカチで覆うとすぐにフィアラを追いかけた。


「...勇者さまは行かないのですか...?」

イントがディエルを見て言う。


「...?どこに?」


--------------


廃坑の入り口にやってきた。


「もの近くにもスクがもるのよね(この近くにマスクがあるのよね)?」

口元をハンカチで覆っているのでうまく喋れない。

リアンには伝わっていたようで、うんと頷く。


近くの木箱を探していると、すぐに見つけた。


「ふぁった(あった)!」

リアンがそう叫ぶ。

しかし...


「ふぁいぶもごれてるわね(だいぶ汚れてるわね)...」

見つけたマスクは、煙のせいでかなり汚れていて、とても装備できる

状態ではなかった。


「ふぃちどもってふぁえってふぃる(いちど持ってかえってみる)?」

リアンの提案で、マスクをいちど持って帰ることになった。


---


「...確かにこれはひどい...」

持って帰ってイントに見せると、濡れた布で軽く掃除してくれた。


「これがマスクってやつ?ちょっと待ってね...」

ライトニーが持って帰ってきたマスクを見て言う。


そして両手を合わせて呪文を唱えはじめた。


「光よ、(けが)れを落としたまえ...ヒーリングライト」


キラキラキラ...


すると見る見るうちに汚れが落ち、新品同様になった。


「す、すごい!」「すごいです...!」

ライトニーの魔法に驚くイントとリアン。


「なあ!俺の服もそれ使って綺麗にしてくれよ!」

ディエルがそう言って昨日の服を取り出す。


「あ、残念ー。今ので魔力使い切っちゃったー。」

ライトニーがわざとらしく言う。


「ちぇーっ。」


ディエルが向こうを向いた隙に

ディエル以外の持ち物を綺麗にするライトニー。

こうして廃坑に向かう準備が整った。


---


「それでは改めて...行ってきます。」

マスクを付けたフィアラがイントと村長に挨拶する。


「はい、お気を付けて。」


「ば、バーランドのこと...よろしくお願いします...」

リアンが丁寧に伝える。


「わかりましたぞ。そちらこそ、よろしく頼みます...」


そう言って扉の外に出て行ったフィアラとリアン。

ディエルとライトニーはお留守番だった。


果たして2人は無事、問題を解決することができるのだろうか。そして、

ディエルとライトニーは大人しく待つことができるのであろうか...


続く...


はじめまして、ルルンです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ