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プロローグ

 僕はつくづく普通の人間なのだなと思う。

 普通ってどんなものなのかもよく分かってないけど。


 陰キャでも陽キャでもなくて、テストの点は大体が平均値で、運動も人並みにしかできない。

 カッコいいイケメンでもないし、太りすぎても痩せすぎてもいない。

 友達もいないわけではないし、恋愛経験がないわけでもない。

 何かに打ち込む燃えるような熱意も、何か一つのことを強い気持ちをもって努力し続ける根気もあるわけではない。


 でもそれを悪いとは思わないし、むしろいいと思っている。

 僕はたくさんの人に特別に扱われるような有名人になりたいわけでも、目立ちたいわけでもない。

 普通に暮らし、普通に生き、普通のままで人生を終えたい、そう思う。



 でも自身が思い描いてる普通が本当に誰にとっても普通なのか。きっとそうじゃない。


 常に平均値であることが普通なのか。何も特徴がないことが普通なのか。きっと違う。

 たとえそうだったとしても、常に平均値なら、その人は欠陥がないっていう普通じゃない特性を持ってる人だし、何も特徴がない人はもとより普通の人などではない。


 結局は自分の価値観の中で普通は決めつけられる。自分の頭の中でこうであるのが普通とか、こうするのが普通とか、一つ一つの状況に合ったマニュアルを作り上げて、自身や他人がそれに見合った行動をするかどうかで人間は普通か普通じゃないかを判断している。

 きっとそのマニュアルの多数派が普通という肩書を背負って、暗黙の了解で世の中に蔓延っている。


 僕はそのありふれた暗黙の普通にどっぷりと浸かっていたいのだ。

 その生き方が最も生きやすく得をするように思えるから。

好きにやる。自由にやる。普通にやる。

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