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死にたい君を生かす僕  作者: カノ
8/9

夏の足は遅い

桜が病院から退院してはや数日。

あれから桜からの連絡はなく穏やかな日が流れている

久しぶりに聴いた着信音。画面を見ると知らない番号が映っていた。

一応出てみる

「おらぁぁ、いつになったらうちに遊びにくるんじゃぁ!!」

電話越しにとても怒る桜のお父さんの声

出るんじゃ無かったと心の中で思いながらじゃあ今から行きますと言い速攻で電話を切った

まだまだ夏真っ盛り、送られてきた住所に自転車を漕いでいく。

遠くから見ると家の前で誰かが立っている。近付いて行くと桜だった。少し嬉しくなり急いで漕ぐと家の塀の中からお父さんまで出てきた。全然嬉しくなかった

家の前まで着くと「やっと来たか……。遅かったな!どんだけ待ちわびてたか。」

桜のお父さんはとても偉そうにふんぞり返りながら言ってきた。まぁ、実際来たくもなかったけど……

すると桃さんが扉を開けて外に出てきて「暑いのにいつまでも外に居らずに中に入っておいで。」

やっぱり桃さんは優しい

お言葉に甘えてさっさと中に入った

結構普通の家だったがクーラーが効いていたせいかとても天国のような心地だった

ソファーに腰掛けながら「何も無いがゆっくりしていけ。」と言った

とてもゆっくりと時間が進むような感覚だった

普段の桜を見ることが出来た。とても嬉しそうな楽しそうな表情をした桜は死のうとする時以外では初めてかもしれなかった。

桜は桃さんの手伝いをするのにキッチンで色々している。

「どうだ?桜は可愛いだろう?」

自慢げに言ってきたので僕も本心で「可愛いです。」と言ってしまった。桜のお父さんはデレデレしながらだろ〜。と桜を見つめた。桜は僕たち2人の視線を感じたせいかとても顔が赤くなった

しばらくするとかなり真剣な顔で「ほんとに桜とは友達なだけか?」と聴いてきた。

僕は「桜の事が大好きです。認めてもらうために何かあるなら頑張ります。」ぼくは桜のお父さんの真剣さに真剣に答えようと思った

人生でここまでドキドキする事はあまりない

少し静寂が続いた

ゆっくりした時間が心臓の鼓動と共に加速する

「陽くんの気持ちはわかった。」

静寂をお父さんが破った、いや、破ってくれた

「いいんじゃない?」

思っていた言葉よりそれはとても軽い言葉だった

「俺は自分で言うよりかなり強面だと思う。そのせいかあまり本音を言ってくれるやつはなかなか居なくてな。陽くんはきちんと本音で言ってくれている気がした。だからもし、桜と付き合ったりする時は桜の事を頼む。」

そう言うとまた桜を見てまたデレデレし始めた

僕はとても嬉しかった。泣きそうになるくらい嬉しかった。桜を見ると桜もこちらに気付いたようで笑ってくれた。僕は少しだけ涙が出た。

1ヶ月の約束までまだ20日くらいあるけど絶対に死なせないようにする事をまた胸に深く誓った。

ただ、1つ分からない事があった

何故、桜は死のうとするのかがわからなかった。

そこからは3時に近所のケーキを出してもらい。

笑顔で話をしていると過ぎていく時間が早かった


帰ろうとすると

「陽くん、君の事をとても気に入った!また何時でもおいで。」といってくれるまでの関係になった。

しばらく桜からの連絡が来ない事を祈る事しか出来ないけど連絡が来たら絶対に死なせはしない。

桜も桃さんもお父さんも手を振って見送ってくれた。

今回はほのぼのとした回になりました!

こんな日が続けば良いのになって感じです

しかも!ほぼ桜と桃さんは出てなかった!

多分これからは中々ないと思います(笑)


読んでいただきありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 桜ちゃんの家庭環境が良く分かる回でした。 お父さん・・・桜ちゃんを好き過ぎでしょう! でも陽君、気に入られて良かったね! [気になる点] ますます桜ちゃんの自殺願望が解らなくなる話しでもあ…
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