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まさか聖女だとは思ってなかったので雑貨屋を始めました  作者: しまりす
第一章 雑貨屋準備編
3/41

アストリアという世界

おじいさんの話によれば、ここ、アストリアという世界には

5つの大国が並び立ち、均衡を保っているそうだ。

この体制になるまでは国同士の戦争や侵攻も多く、

小国同士で争っていた時代もあるらしい。

どこの世界でも領土争いはあるのだな、と苦笑いする。


アストリア最大の国、カイウス帝国。

女王の統治する国、ルーン王国。

獣人が住んでいるバスタ国。

独自の文化が発展しているインディア国。

そして葵が今いる自然豊かな、唯一の島国であるアウスト国。


各国は王族や大臣により治められており、

騎士団、魔導師などが治安を守っていると言う。

剣と魔法のファンタジー世界だ。


あのまま森の中にいるわけにもいかず、

ゆっくりと話をするため

おじいさんの住む家まで連れてきてもらった。

と言ってもおじいさんは奥様と2人でこの森に住居を構えているので

森の中からは出ていない。


迷惑になるのではないかと思ったが、他に頼れる人もなく。

念のため家にお邪魔して良いのかと質問したところ、

異界の住人は丁重におもてなしする風習があるそうで

気にする必要はないと言ってもらえた。


「あ、ありがとうございます」


渡されたカップは少し厚めの陶器のような感じで、

日本でいうところの湯呑みのような形状をしている。

緊張で喉が渇いていたので、冷たい水を所望した。

一口飲むと、ほんのりと甘みが広がる。


「果実水ですか?」

「そうだ。いくつか果物を漬けてある」

「美味しいですね」


おじいさんの隣でおばあさんがニコニコと笑っている。

若い娘と接する機会など無いので嬉しいのだと言っていた。


「異界のお嬢さんがこの森に現れるだなんて、驚いたわ」

「…儂も俄かには信じられんが…この目で見たからなぁ…」

「その、異界から来た人って他にもいるんですか?」

「そうだな、言い伝えでは百年に一度とか、もっと頻繁だとか、色々だな」

「異界の住人はこの世界の精霊たちに愛されやすいから、国で保護されることが多いわね」

「精霊…というのがいるんですね」


色々な単語や情報が一気に流れてくるので

話についていくだけで精一杯だ。

果実水をもう一口飲み、難しい話の前に2人の話を聞いておこうと口を開く。


「お2人は、この森の中で生活をしているんですか?」

「そうよ。去年まではお店もやっていたのだけど、今年は前からやりとりのあるところだけに品物を卸して細々と生活している感じね」

「わぁ!何のお店なんですか?」

「輸入品を卸したり、嗜好品を売ったりしているよ」


それがどういう類のものを指すのかは分からないが、

個人でハンドメイド製作や販売、

会社ではPRやSNSを少々かじっており

雑貨屋さんなんてやってみたいなぁとぼんやり思っていた葵には

2人の話が面白く、ここから質問責めにするのだった。


もしこれが夢なのだとしたら、

仕事の話を聞いておいた方が有益そうだと思う反面、

夢であれば情報は自分の知識や考えが反映されているのだろうか、とぼんやり思った。


世界観はざっくりとこんな感じです。

しばらく説明要素も多いですがお付き合いくださいm(_ _)m

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