第77話【鶴瓶 亜紗はかく語れり】
前回のあらすじ
野木久保 誠也の父、野木久保 翔が自分の息子を怪人にした
『服を着て廊下に出て灯が付いている所を歩いて行け』
父親から指示された誠也は置いてあった手術着の様な服を着て廊下に出た。
「所で親父」
『何だ?』
「なんでマイク越しに話しているんだ?」
『私は実験で忙しくてな、すまんね』
「実験?」
『怪人溶液はまだまだ不完全な代物だ、故に経過観察は欠かせない』
「ふん・・・それで先輩と言うのは?」
『お前より先に怪人になった者だ』
「へぇ・・・」
灯を目印にある部屋の前に辿り着く誠也。
部屋の扉を開けると、そこには白衣で青紫色のロングヘアーの女性が
本を読んで座っていた。
「・・・・・」
読んでいた本を閉じて誠也を見る女性。
「君、大麻の怪人か?」
「・・・らしいね、あんたは・・・何の怪人?」
「朝顔の怪人」
「朝顔?」
誠也の眼には何処にも彼女に朝顔は見受けられない。
「・・・」
ぐにゃり、と体が揺れると彼女の頭部が巨大な朝顔。
そして手足や体が朝顔や蔦で構成された怪人に変化した。
『と、こんな感じかな』
「・・・・・人間と怪人の状態を変更出来るのか?」
『そう言う事だね・・・あれ?私の言っている事分かる?あ、分かるなら頭を掻いて』
頭を掻く動作をする誠也。
『OK、じゃ一旦人間に戻るから』
そう言って人間に戻る女性。
「改めましてこんにちは
私は君より早く怪人になった鶴瓶 亜紗と言います
仲良くしてね?誠也君」
「・・・知っているのか?」
「翔さんの息子さんでしょ?知っている」
「そうか、俺は自分の父親が人間を怪人にするマッドサイエンティストとは知らなかったよ」
「マッドサイエンティスト?何故?」
心底不思議そうに見る鶴瓶。
「人間を怪人にするんだぜ?」
「それの何が悪いの?」
「何がって・・・」
「怪人は人間の上位の生命体だ、我々は人間を超越しているんだよ」
「人間を超越って・・・でも実験が失敗する可能性も有ったんだろ?
そうなったら如何なっていたか・・・」
「そうだね、私以外で実験で生き残ったのは君だけだよ」
「・・・・・は?そ、そんなヤバい事されていたのか?」
「成功すれば怪人になれるんだから寧ろ皆が怪人に成りたがるんじゃない?
実際、私は実験に志願して怪人になったんだ」
「・・・・・ちょっと待てアンタと俺以外に実験で生きている奴は居ないんだろ?」
「そうだね、私が最初の成功例だ、その他はみんな死んでる」
「・・・・・」
誠也は『この女はヤバい』と正しく認識した。
次回【指導】




