第147話【恐怖】
前回のあらすじ
武器を調達した夢宮
路地裏をのっしのっしと歩く美鈴。
その体に何かが投げつけられた。
美鈴は投げてきた方を向くと、 非常階段から夢宮が居た。
御飯だあああああああああああああと認識した美鈴は舌を伸ばした。
瞬間、 地面が爆ぜた。
「グレネードって思ったより威力有るなぁ・・・
ゲームとかだと大した事無さそうなイメージ有ったけど」
自分が投げたグレネードの感想を述べる夢宮。
「・・・怪人にはやはり効果が薄いか」
血を流しているが大して効いて居ないのか飛び上がる美鈴。
ハンドマシンガンを美鈴に撃つも目晦まし程度の効果しかない。
「ちっ」
非常階段から飛び降りる夢宮。
「怪人になるか・・・しかし・・・」
夢宮は逡巡する。
――――――――――――――
それは夢宮が怪人の力を自在に操れていない頃の話。
巨大芋虫怪人ヘンリーと共に山の中で修行していた頃。
『ヘンリー、 一つ聞きたいんだけど』
『なにー?』
『ヘンリーが体が大きくなったのは我慢していたからなんだよね?』
『そうだねー・・・』
『僕が怪人を殺すのを我慢していたら同じ様に大きくなるのかな?』
『何でそんな事聞くのー?』
『強い敵に有ったら怪人殺し禁止したら強くなれるかもしれないなら
やってみる価値は有るかなと』
『如何だろー、 でも体が大きくなると心も変化するから気を付けてね』
『と、 言うと?』
『うーんとねー、 何というか心が暴走する・・・って言うのかな
僕は瞑想のプロだから何とか我慢できたけども』
『暴走・・・それは勘弁願いたい・・・
流石に人殺しにはなりたくないよ』
『そうだねー・・・人殺しだけはやだよねー・・・』
――――――――――――――
柄にもなく怪人化すれば良いのに武器を揃えたのはこういう事情である。
街中で怪人になって暴走して周囲に迷惑をかけてしまう事を恐れているからである。
「・・・・・しかし」
眼の前の巨大蛙、 これも我慢して巨大化したからこうなっているのではないか?
だとしたら普通に戦っても無駄だろう・・・
「一か八か賭ける・・・と言いたいが・・・ここはまず・・・」
用意していたバイクで走る夢宮。
「バイクで駆ける!!」
走り出す夢宮、 その後を追う美鈴。
郊外に何とかおびき寄せて始末出来れば良い、 そう言う考えである。
次回【無辜の民】




