第133話【工場の月】
前回のあらすじ
六頭を呼び出した
貨物トラックに偽装した移動式作戦本部に乗って
誠也と鶴瓶は六頭に連れられて葵が指定して来た廃工場に向かった。
「葵の方から電話が来たって?」
誠也が六頭に確認を取る。
「えぇ、 ご丁寧に向こうから呼び出しです」
「それは手間が無くて助かる・・・だけど俺達二人だけなのか?」
「対怪人用武器が揃わず、 葵との戦いに常人は戦力にならないと言う判断です
周囲に監視の為の人員を配置していて監視はしていますが
戦闘のサポートは期待しないで下さい」
「ふーん、 葵が廃工場に居るのは確定なのか?」
「それは間違いないです、 監視からも居ると言う報告を受けています」
「なら問題無いか・・・殺して良いの?」
「出来れば捕らえて歩良いですが危険ならば殺害も許可されています」
「分かった」
そうこうしている間に道路を走行していたトラックは廃工場に到着した。
「では私は一旦安全な場所まで退避していますので頼みますよ御二方」
「分かった」
「了解」
誠也と鶴瓶を下ろした所で轟音が鳴り響いた。
「は?」
「へ?」
「」
誠也と鶴瓶が間抜けな声を出して、 六頭が声をあげる間もなく
トラックに投げ飛ばされた鉄骨が深々と突き刺さり吹き飛ばされ爆発したのだった。
「葵、 だよな?」
「葵の仕業でしょうねぇ・・・はぁ・・・」
「・・・・・」
怪人に変貌する誠也と鶴瓶。
そして飛んで来る鉄骨。
鉄骨を難無く躱す誠也と鶴瓶。
『呼び出して置いて鉄骨を投げて来るって何を考えているのやら』
『我々を殺す事を考えているんじゃない?』
『マジかー・・・俺のお陰に怪人になれたようなもんだろうに恩知らずが』
鶴瓶は蔓を伸ばして鉄骨を拾いあげた。
そして飛んで来た鉄骨を鉄骨で叩き落とす。
『音がうるせぇ』
『我慢しなさい』
工場の中に入る誠也と鶴瓶。
工場の中は月明りが崩れた天井から差していた。
『こんばんは、 お二人さん』
向日葵の怪人となった葵が鉄骨を抱えて二人に声をかけた。
『こんばんは、 葵、 良い夜だな』
『本当にね・・・良い月も出ている・・・まさに工場の月・・・ってとこかな?』
『・・・・・荒城の月ね、 工場じゃない荒れ城の月だよ、 それ』
『・・・・・ふっ、 私を連れ戻しに来たの? それとも殺しに来たの?』
『あ、 誤魔化した』
次回【輪】




