第一話:旅の始まり 頂点VS覇者 順子と唯の遭遇
『おはようございます~!!』
校門の前で生徒に朝の挨拶
これは、生徒会長であるあたしの日課としている事
「順子会長、おはようございます」
「生徒会長さん、いつも朝早いんですね」
「沢渡会長・・・その胸触らせて下さい!?」
などと、爽やかな朝の登校風景を当たり前のように過ぎようとしている
そこへ・・・副会長にして、あたしの恋人である愛理が走ってくる
いつも、忙しそうにしているのよね・・・
『順子~!! あなたは生徒会長なんですよ、生徒の頂点たる自覚を常に心と身体で示していないといけない立場なんですよ・・・わかっているのですか??』
『おはよう~愛理ちゃん、そんな事は当たり前じゃない・・・毎日のように言わなくても、あたしだってバカじゃないんだからね』
『・・・でしたら、その男子生徒の行為を止めるべきではないかしら!!』
と・・・ああ~、この子ね
毎日、あたしの胸を触ってくるのよ
自慢できるだけの大きさはあるから
別に減るものでもないし・・・服の上からだったら
『会長の胸でエスカレートしなければ、犯罪者を増やす事もないじゃない・・・他の女子生徒に触らなければ問題ないと思ったのだけど』
『順子・・・あなたはもう少し恥じらいを持つべきです!! 他ではなくて、順子を触ること自体もやめさせるように指導するのが本来の風紀ですよ!!』
う~ん・・・手厳しいよ愛理はいつも
縛りだけでは、欲望が溜まって暴走したら・・・どうするの??
それこそ、あたしだけじゃ済まなくなって
警察沙汰とか、嫌だからね
生徒の不祥事の責任とか言って、会長が怒られるとか・・・
『あたしだけで済むなら、いいのよ・・・別に嫌いとかもないし優しく揉んでくれてるから痛くないし』
『そういう問題ではありません!! 他の男子生徒にも同じように迫られたら、拒むことなく平等に接するのですか・・・身体が持ちませんよ、それ以前に淫らな学校だと思われます』
『それは困る・・・じゃあ、こっそりならいいのかな??』
『順子!!』
わわっ、愛理が怒った
これは仕方ないね、朝は自重しよう
放課後とか、愛理や他の生徒にわからないようにする
『そういう事だから、今日からはあたしを含めた女子生徒へのお触りを禁止します!!』
『元々、禁止ですが・・・順子がしっかりとしてくれるなら、これで構いません』
安心したみたいですね
まあ、表向きだけで
実際は・・・
『あ、君!! シークレットサイトに登録してたよね、今後はそっちで詳細知らせるから』
「はい、沢渡会長・・・失礼します」
さてと・・・そろそろ、教室に移動しますか
少しだけ残念だけど、朝の日課が挨拶だけになってしまった
彼は結構テクニシャンで、マッサージのようにスッキリできたんだけど
愛理に散々言われてきたから、流石に限界だったようね
特定の恋人を作って
彼にしてもらうのがいいかしら・・・
気さくでオープンにしているから、恋人できると思ったのに
生徒会長という肩書きは、思った以上に抑止力らしい
注目を集めればと立候補したのだけど、逆効果だったかな・・・
こんな事もあるかもって、姉にお願いして作ってもらった
専用のサイトで遊び相手募集しよう
あたしを本気で愛してくれる男子がいるといいのだけど
好意を持ってくれるなら女子でも問題ない・・・
でも、愛理に土下座したらお願いしてくれるかな
恋人だって言っているけど、何も進展していないし
ここは、何か突破口を探さないといけないね
今日は特に授業が疎かになってしまって
先生には後で誠意を持って謝罪しましょう
精一杯のあたしの魅力を振りまけば、許してくれますよね??
放課後、生徒会室にて会議中
『本日の議題についての意見は以上でしょうか??』
いつもだけど、特に会議中の愛理は凛々しくて素敵です
テキパキと進行してくれます
こんな嫁が欲しいですね・・・って、思いますよ
でも、普段の他人への接し方が若干下手だから
かなり人気悪いのよ、ツンツン副会長なんてあだ名もあるし
あたしにはデレるから・・・ツンデレ副会長なんだけどね
プライベートの愛理を見たら、かなりの男子はメロメロになるかもしれないよ
まあ、あたし以外には見せないけど
うふっ、思わず笑顔になってしまう
裏表の愛理を知っているから余計に
『会長!? 順子会長・・・本日の議題に関する会議終了しますよ??』
『へっ?! ああ~、うん・・・愛理ちゃん、ありがとう~♪』
(^_-)-☆てへっ、可愛らしく愛理にウインクしてみた
これね、結構効果あるんだよ
『・・・コホン 以上で本日の議題終了します・・・書記と会計は残りで、他役員は下校して下さい』
一瞬、咳払いして整えたよね
ふふふ、あたしのウインクに翻弄されかけた証拠だよ
『順子ちゃん・・・また他の事考えてたでしょ~!! 愛理ちゃんにウインクしてたし、ダメだよ~』
『あらら、由佳ちゃんにはバレバレだったか・・・愛理、ごめんね』
『いえ、いつもの事なので気にしてません!!』
明らかに機嫌が悪い
これは、帰ったら本気で土下座しなければ
あたしと愛理はルームシェアしてて、同じマンションの部屋で暮らしてるの
共に実家というか、元々家はあるのだけど
高校の近くに生徒会をするようになってから、引越しをして
共同で暮らす事になったんだよ
今、この生徒会室に6人いる
あたしと愛理と書記の由佳と会計の真佐夫くんに顧問の月島先生
それと・・・誰!?
こんな可愛らしい女子生徒、生徒会にいたっけ??
『愛理ちゃん、あたしの目が確かならば・・・この生徒会室に6名の存在を感じるの』
『・・・自分を含めた人数ですよね、部外者が1名いると言いたいのですか??』
愛理も同じように思っている
やっぱり、1人多いみたい
これは・・・追求した方がいいのかな
それとも、霊的な存在!?
『順子ちゃん・・・この下級生は、知り合いだったりするの??』
『由佳さん、僕に聞いてくれないの・・・寂しいなぁ』
書記の字の綺麗な由佳ちゃんと会計の真佐夫くん
両想いな2人は、あたしが強引に恋人同士にしてしまったの
すれ違いを繰り返していたから、焦れったい気持ちが爆発してしまい
会長権限で告白からデートとセッティングして
今はラブラブしている
『真佐夫くん・・・下校の際にイチャイチャすればいいよ』
アドバイスしておいたから、これで安心して2人に出来るね
でも、まずは・・・この可愛らしい女子生徒について追求しておかないと
愛理には悪いけど、お近づきになれればいいかと少し思ってる
『・・・あなた、生徒会室へ勝手に入ってきてどのような要件ですか!!』
あたしよりも先に愛理が話しかけてしまった
性格上、仕方ないのだけど・・・
この女子生徒との接点を少しでもと思ったのに~
『あっ!? あたし、会長さんとお話したい事がありまして・・・そうしたら先生が入れてくれました』
『・・・月島先生、勝手な事しないでくれませんか』
愛理が先生に詰め寄っている
これは、チャンスだ
この隙に・・・
『あたしに用事があるのね・・・少しだけ2人だけの空間を構築するから』
『はい、聖域展開ですよね・・・あたしも女神だから』
おっと!?
同種だったの
あたしを倒しに来たのかな
女神というのは、特殊能力を使用できる神のような存在の名称で
あたしはそんな女神だったりする
『一番新しい女神なのね・・・美紅唯ちゃん』
『アナザースペースから来ましたラインさんを倒して覇者となったの・・・』
ラインさんというのは、最強の女神じゃない
倒したって!? 冗談で言っているようには思えないし
これは・・・あたしに手に負えない相手かもしれないよ
見た目の可愛らしさに惑わされたわ
『あたしを倒しに来たのかしら・・・単独なんて、余裕なのね』
『いいえ、ゲームを楽しみに来ただけです・・・ラインさんから順子さんを紹介されたから』
どういう事!?
ラインさんとの面識はあるのだけど
何で、こんな強い娘を・・・
『それで、本当の目的は何!! 本気で遊びにとかじゃないわよね??』
『一緒にスタンプラリーを楽しみたいと思って、遊びに来ました~♪』
おっと・・・
いきなり核心になる発言ですな
あたしの永遠の旅となるスタンプラリーを一緒に楽しむためですと!!
『唯ちゃんは、本気で言ってます??』
『順子さんに嘘を言っても仕方ないじゃないですか・・・あたしはあなたを純粋に尊敬しているんですよ』
何だろう・・・凄く可愛い!!
これが、ラインさんの負けた理由だったら
あたしも勝てないかもしれない
実力もあって、しかも可愛いだなんて
最強じゃない
『わかりました、愛理と由佳と行く予定でしたが唯ちゃんも同行を認めましょう』
『わ~い!! ありがとうございます~♥』
急に抱きついてきた
これをナチュラルにしてくるのか・・・
怖すぎる
『順子・・・何を勝手にしているのですか』
『何って、唯ちゃんと一緒に旅をするんですよ~♪』
『唯ちゃん・・・よろしくね~福岡由佳です』
『由佳さんですね、よろしくです・・・美紅唯です』
流石は由佳ね、すぐに仲良くしようと行動してくる
もっと愛理も柔軟に対応できるといいのだけど
あたしに対してだけ興味を持ってくれれば、別にいいかなって
でも、激しい嫉妬心を唯ちゃんに抱くのは
同行するメンバーとしては、微妙な部分があるから
少しだけ、愛理にスキルを施して
若干抑えてもらおうか・・・ごめんね、愛理
『愛理と唯ちゃんは仲良しだよね・・・ふふふ~♪』
『順子・・・またですか、いいでしょう』
流石に何度もしているから、バレバレだったか
それでも、許してくれるなんて
それだけあたしの事を信じてくれるのね
愛のある二人だから
・・・なんてね
『本当にごめんね、でも・・・あたしと世界のためだと思って欲しい』
『あたしのせいで、愛理さんが・・・本当にいいの??』
初見で何をしているのかを把握できるなんて
唯ちゃん・・・・恐ろしい娘
察知能力は相当高いと見ていいわね
『単独で敵陣に乗り込むからには、このくらいの事で心配なんて無用よ・・・』
愛理の事をきにしてくれるなんて
なんて可愛いのかしら
終始、唯ちゃんに対しては・・・可愛いと怖い以外の感想が出ない
どうしたら、この最強の相手に勝てるのかな
世界を守る存在としては
簡単に譲る気はないし
どんなに可愛いとしても、消すくらいの勢いでいないとダメだよね
『そろそろ出発の準備をしなくてはなりません・・・』
愛理が淡々と準備を始める
あたしは、冷淡な愛理はあまり好まない
だから・・・この状態にはしたくない
『四人での旅は久しぶり、亜沙美さんが一時期同行していた以来かな??』
亜沙美か・・・
異常な女性好きで
あたしを含めて、愛理や由佳に手を出そうとしてきたから
出禁にしたんだった
月島先生を監視に付けたが
最近、その月島先生と親密な関係を築いているらしい
まだ、追求していないから確証はないが
放課後に二人でいるところを目撃されているから
多分、イチャイチャしているのでしょう
おとなしくしている亜沙美がそれを物語っている
でも、野望はまだ持っているのでしょうね
女性だけの王国を作るとか言ってましたから
そんな亜沙美も唯ちゃんの登場には、流石に反応している
この破壊力のある可愛い姿を見過ごす訳もなく
月島先生が、亜沙美の視線に強引に割り込んでいる
より嫉妬心の高い感じの月島先生が発現しているようだった
あたしは出来るだけ関わりたくないのだが
花鳥風月の中で最も強力な存在である月島先生を荒ぶらせる事は避けたい
『月島先生・・・亜沙美を連れて行って下さい!!』
『沢渡さん、わかりました・・・後はお任せ下さい~♪』
よし・・・これでしばらくは安心できるかな
ニコニコして亜沙美を引き連れ部屋を出て行った
さてと、本題に入りますか
『では、各自の仕事を進めておいて下さい・・・あたしへの報告はデバイスに入れておいてね』
部屋にあたしと愛理と由佳と唯ちゃんだけ残った
これから、旅の続きを再開させる
今、攻略中の世界は
創世の女神の眠る大地【エルグランド】
過去に人類が火星と呼んでいた惑星がモデルとされている
太陽系最大の山があったりする
赤土の砂塵が吹き、都市部以外は荒廃している
惑星の中心部には【眠り姫の聖域】があるとされ
そこを目標に現在手がかりとなるスタンプを回収中だった
『唯ちゃん・・・これ使ってね、デバイスはこっちのバージョンにしてもらうから』
『ふ~ん・・・これが、愛理さんのデバイスなんですか!?』
あたしではなくて、愛理が科学者で
このデバイスを開発した事をわかっている
情報はラインさんから聞いたのかしら
ジオクロニクルでは、まだ開示していないクローズドだったから
『どこまで知ってるの、恐ろしい娘だこと・・・小悪魔な唯ちゃん』
『あたしは小悪魔じゃありませんよ・・・順子さんの方が小悪魔じゃないですか??』
女神同士の牽制・・・
あたしの最も苦手な対峙です
仲良しでワイワイするだけの方がいいから
『このやり取りは、あたしはあまりしたくないの・・・早く移動しましょうか』
『あたしも・・・これは好きじゃないです』
唯ちゃんは手渡したデバイスを交換して
違う眼鏡を出している
元々持っていたデバイスは属性で合わせた感じではなかったみたいで
愛理のデバイスは、属性の宝石の色がフレームになるから
『同じルビー・・・だから、ラインさんと同じ威圧感があるのね』
あたしの宝石はルビーをメインとしてエメラルドをサブの2個を同時にしていて
火属性と風属性を同時に出力させることができる
主体はルビーなので、あたしのデバイスの眼鏡のフレームは赤色
唯ちゃんも同じルビーを主体としているようなので
同じ赤いフレームだった
『順子、調整完了しました・・・いつでも出発可能よ』
愛理のデバイスとネットワークの調整が完了したみたい
細かな設定の変更を行っている
それに唯ちゃんが追加されて4名分となっているから
その辺も含めたメンテナンスをしてくれた
『愛理ちゃん、いつもありがとうね・・・』
デバイスの恩恵を特に感謝している由佳
特殊な宝石を持つから、余計に思いが強いのだろう
アレキサンドライトという、赤と緑と2色同時にひとつの宝石に混同している
火属性と風属性のバランスが難しいみたいで
あたしみたいな2個別の宝石の共有も難しいみたいなんだけど
お互いの力が強い分、個性を尊重すれば
個々の力を自在に発揮できるようになる
混同していると、どちらに重点を置くかで調整が自分では出来ない部分があり
それをデバイスにより自在に操作可能となった
『当然な事です、自分の作ったデバイスの管理は自分がするのは・・・』
『愛理ちゃんの仕事は、本当に助かるよね・・・あたしも感謝してるよ~♥♥』
いつもしているように思わず愛理に抱きついてしまった
普段なら、拒んでくるのだけど
冷静に状況を判断して
無言であたしの腰に手を回してくる
『あなたのスキルに踊らされている風なのには、そろそろ飽きてきましたのでネタばらしさせてもらいます・・・順子のために黙ってきましたが最初から無効化の状態だったの』
普通なら・・・いえ、普通じゃなくても
女神のスキルに対抗できるのは女神以外にはありえないのよ
この時点で、愛理が導師の最上級である女神であると判断するのが妥当なんだけど
それを隠す必要は、別にない
『久遠愛理さんが最も注意すべき存在だとラインさんから伺ってきました・・・警戒してきて正解です』
急に愛理と間合いを取った唯ちゃん
あたしと対峙する際の注意点で側近である愛理に一番注意しろと聞いたらしい
『・・・全く~旅立つ前に争いとか嫌だからね、ラインさんに何を聞いたかわからないけど世界の頂点を名乗るのは伊達じゃないんだから・・・あたしとラインさんとでは、繰り返してきた事象の回数が違うのよ』
さっきも言ったと思うけど、ラインさんもルビーだったりするのよね
唯ちゃんに色々と吹き込んだみたいだけど
最新のあたしと愛理の情報は流石にないみたいだから
これは、勝機が見えてきたわ!!
『順子・・・唯さんにはこのギミックは通用しそうですね、ふふふ』
やっぱり、あたしのスキルが一切かかってない
この不敵な笑みを浮かべる愛理は本来の姿だから
ラインさんは、この愛理の部分は把握していたようね
でも・・・実際に体感しないとわからないわよ~うふふ♥
『あたしも愛理も唯ちゃんを倒す目的ではないから、安心してね~♪』
『そうね、唯さんの言っていたスタンプラリーを楽しむ事にしましょうか~♪』
愛理も同じ事考えているようね
これなら、四人の旅は楽しいものになるわよ
『唯ちゃん、今回は普通に楽しもうよ~ね??』
由佳も把握してくれている
まあ、長い時間一緒だもんね
さて、唯ちゃん・・・どうしますか??
『・・・全てを話すほど、あたしもお人好しではないの』
強がりではないみたい
電脳異空間の覇者となった存在だというのは
本当に厄介です
『何で、覇者はみんな・・・あたしと戯れたがるのかしらね~♪』
過去に何度も対峙してきた、次元の覇者たちは
みんな、同じようにあたしが勝利する形でお帰り頂いている
敬語にしたのは、それだけ苦戦しての事だから
今回も大苦戦が予想される
全力で接待するしかない
『じゃあ、一緒にあたしの友達を探してくれる??』
『友達?? 誰かしら・・・』
唯ちゃんのお友達、これは気になります
こんなに可愛い娘さんと一緒に過ごしている存在よ
同じくらいの素敵な方に違いない
『可能な限りでいいなら、旅のついでに協力してもいいわよ・・・唯ちゃんの可愛さに免じてね』
『さっきから・・・あたしを可愛いって、子供みたいな扱いしないで下さい!!』
『え・・・!?』
何で、怒った??
本当の事を言っているだけよ
あたしだったら、嬉しいけど
何かコンプレックスを抱えているのかな
『唯さん、順子は本当に可愛い相手にしか言いませんよ・・・』
愛理ちゃんも同じくらい可愛いからね
と、抱きしめてやろうかしら・・・
それくらいの優しさを愛理はあたしに対してしてくれるのよ
『愛理さん、わかりました・・・順子さんが素直な方だとはラインさんも言っていましたから』
『・・・あたしの何を知ってるのよ、ラインさんは~!!』
あの人こそ、子供扱いしてると思うんだけど
・・・本当に母親みたいな存在だから、別に唯ちゃんも怒らないのかな
じゃあ、ラインさんが母なら
あたしは姉という方向がいいのかな
でも、妹扱いも怒ってきそうだから
同級生的な感じがいいの
下級生なのに??
1年後輩だから、先輩風に・・・いえ先輩として接してみるか
『あたしの位置関係をはっきりしたいから・・・唯ちゃんを後輩として、これから順子先輩よ!!』
どうだ??
どう出る??
どうなんだ・・・唯ちゃん~!?
『わかりました、実際に1年先輩ですし・・・それで構いません、順子先輩~!!』
を?!
路線決定か・・・
生徒会長でもあるし、まあ2年生で最上級生ではないが
一応・・・いえ、この学校の全権を持っていると言っても過言ではない
ほぼ身内が関係者だったりするから
姉が理事長だったり
生徒会も知り合いばかりだし
出来レース的に、会長選挙も・・・っと、これはナイショね
まあ、とにかく・・・あたしを中心に世界を守るためのメンバーだから
都合の良いようになってるのよ
『先輩、後輩だと親しみがないわね・・・やっぱり順子お姉さまとかにしてもらおうかしら』
『お姉さんは、少し欲しいと思ってましたから・・・あたしもそっちがいいかも~♪』
唯ちゃんの反応がいい
これは、可愛い後輩=健気な妹みたいな感じか
ちょっと属性が多すぎて、キャラで負けそうだが
あたしも属性なら色々あるから・・・まあ、大丈夫かな
『順子、そろそろ出ましょうか・・・予定が狂いますよ!!』
『あ・・・ごめん愛理ちゃん』
気を取り直して
あたしと愛理と由佳と・・・追加の唯ちゃんとの4名で
エルグランドの旅を再開します
眠り姫の聖域を目指して
幻想の風を起こして世界を創造した女神リーア
彼女に直接会って、色々と話を聞かなければなりません
過去に何度か遭遇したり、戦ったりはしてきましたが
じっくりと対峙して詳しい話を聞く機会がなかったので
確実に存在のわかる本拠地に乗り込むことにしたの
『沢渡順子の世界スタンプラリー紀行・・・スタート~!!』