プロローグ Expressway
どうも。
変な文章ですが飽きずに読んでください( ☉ω☉)
高速道路。100km以上出ているであろう車がたくさんいる。そこに私は捨てられた。
「どうしよう」
最初に出てきた言葉はそれだった。
私は中学一年生で、お金も今は二千円ほどしか持っていない。
止まってくれる車もなくて、途方にくれていた。私は泣きながら止まってくれる車を探していた。
日が暮れ始めた。だんだん怖くなって、私はさらに大きい声で泣き出した。
「誰かぁ…、誰かぁぁぁ」
夕陽が涙で滲んで見えた。本当にこのまま誰も止まってくれずに私はここで死ぬのかな…。
そんなことを考えながら道の隅っこに腰を下ろした。
「寒いよう…」
あたりはもう、真っ暗だった。
真っ暗な高速道路を俺は歩いていた。母と喧嘩をして、高速道路で降ろされたのだ。
「はっ、ざけんなよ…。俺は悪くねえよ…」
機嫌が過去最高に悪かった俺は「っぜえ」とかいった言葉を大声で叫んでいた。
家ではなかなか怒ったりしないせいか、少し反抗したらブチギレられた。反抗期の人も多いはずの歳でこんなにいい子だったんだからたまには反抗したっていいじゃないか。
俺は壁を蹴ったり叫んだりして感情を表していた。
とりあえず下の道におりようと歩いていた。
50mほど離れたところに白い人影が見えた。俺は走ってその人影のところまでいった。
俺が走って人影のところまで着いたら、その人はひどく驚いていた。
「あ、あなた誰…?」
涙に濡れたその顔はなんとも惨めで守りたくなった。
「俺は荒木京平。君はどうしてこんなところにいるの?」
「親に…ぅっ、…す、すて、捨てられたの…」
どうしてだろうか。それを聞くことはできなかった。それもそうだ、あって一分も経っていないのにそんなこと聞けるわけがない。
「家はどっち方面?葵町なら俺と一緒なんだけど」
「あ、わ、私も葵町だよ…。あの、どうやって行くかわかんないから教えてくれますか…?」
「ああ、あのトンネル抜ければ帰れるから。ちょっと遠いけど頑張ろう」
そう言って俺と見知らぬ少女は歩きだした。
薄暗いトンネルの中。オレンジ色の電気がコンクリートの壁に埋まっていて、光を放っている。
まだ出口は見えない。
俺の少し後ろを歩いている少女は震えていて、泣きそうな顔だった。
「そういや、君の名前聞いてなかったね。名前なんて言うの?」
「…ぅ…あ…、さ、沢田結花…です…」
「いい名前だね、じゃあこれから結花って呼ぶね」
「あ、う、…は、はい……。あ、わ、私は京平さん、って、呼べばいいですか……?」
「うん、よろしくね」
思いっきり猫を被った状態の俺はいつ普通に戻ればいいのだろうか。
無言の状態が続いて、すごく気まずい。
というかまだか出口は。
「と、トンネル…長い……です、ね」
「ああ、長いな。いつも車だからかわかんないけどこんなトンネル一瞬なのにな」
「でも…長すぎないですか…?いくらなんでもそろそろ出口の光が見えてもいいころですよ…」
そう言われてみればそうだ。長すぎる気がする。
少し不安になりながら歩き続け、30分くらい歩いた。そろそろ本当にやばいんじゃないかな…?
不安が最高までこみ上げて来た時、追い込みをかけるようにトンネルの電気がチカチカして、消えた。
「ひぁぁぁぁっ⁉︎」
すぐ後ろで悲鳴を上げた結花が背中に抱きついてきた。
あ…、背中に柔らかいものが…。
なんて考えてる場合じゃない。なんかやばいんじゃないか?
どうしたものかと考えてると遠くの方から叫び声が聞こえてくる。
赤い炎の光が見えて、だんだん近づいてくる。
「いたぞ!捕らえろ!」
え…?なに?俺何かした?
「きょ、京平さん!なにか来てますよ…⁉︎」
「や、やばいな…逃げ……っ!」
俺は後頭部を鈍器か何かで強く殴られ、意識を失った。