表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR

幼馴染に彼氏ができた?てか、もう別れたの⁈

作者: 猫の集会
掲載日:2026/07/02

 オレには、美華みかという幼馴染がいる。

 

 今日は、土曜日でお互いヒマ人だ。

 

 なので、決まって美華はやってくる。

 

 …はずだった。

 

 なんで今日は、来ないのだろう?

 

 風邪でもひいたのかな?

 

 最近若いのに胸焼けがすごいとか、腹痛いとか言ってたもんな。

 

 

 電話をしてみると、夢が叶ってしまったから、家から出れないとのことだった。

 

 ?

 

 夢…

 

 どういうことだ⁉︎

 

 美華の夢って…

 

 お嫁さんになることじゃなかった⁉︎

 

 まさか、彼氏できたのかよ⁉︎

 

 だから、オレと遊べない…ってこと?

 

 …

 

 次の日の日曜日。

 

 美華は、やっぱりやってこなかった。

 

 彼氏…できたんですね。

 

 オレたちは、別々の高校に通っているので、お互いのことを知っているようで、なんにも知らない。

 

 てか、好きな人いるなんてきいてない‼︎

 

 聞きもしなかったけどさ…

 

 いや、そんなことこわくて聞けないって…

 

 …

 

 落ち込んで一週間を過ごした。

 

 落ち込むと、オレの胃袋も落ち込むシステムなんだということを、はじめて知った。

 

 最近じゃ、食事すらまともにいただけない。

 

 水すら、あまり飲みたくない。

 

 しかし、水不足になるとくちびるがカサカサと騒ぎ立て、少しでも口をひらくと、ビリッとちぎれて、水をくれと騒ぎ立てる。

 

 なんて厄介なくちびる。

 

 なんなら、流血騒ぎまで起こしてきやがるから、とても厄介だ。

 

 仕方なく、水を胃袋に流し込む。

 

 うわ、なんてみずみずしいのだろう。

 

 面白いくらい、すーっと流れ込みやがった。

 

 ウォーター滑り台が、喉で完成した。

 

 水と戯れていると、美華がやってきた。

 

 ⁉︎

 

 え?

 

 もう彼氏と別れたん⁉︎

 

「あれ⁉︎いいの?うちにきても…」

「うん、魔法は溶けたの。ドロドロに」

 

 解けたじゃないのか?

 

 とろけたとは…?

 

「わたしさ、常日頃プルプルのくちびるが欲しいって言ってたでしょ?」

「うん…」

「それが、先週叶いまして…呪われました」

 

 ⁉︎

 

「どういうこと?」

「あのね、エビの寿司を食べていたわけよ。うる艶くちびる動画みながらさ、、そしたらよ?お母さんがいきなり、あんたどうしたのよ⁉︎って、大きな目をふたつ見開いて言ってきたの。いや、お母さんこそ、その眼球どうしたのよ⁉︎ってなったの。でね、鏡を渡されたから、お母さんを鏡でうつしたわけよ。そしたら、お母さんじゃなくて自分をみなさいって言われて…みたらくちびるぷっくりよ」

 

 

 …

 

「え、なにしてそうなったの?」

「わたしもわからなくてさ、でもくちびるぷっくり大成功じゃん‼︎ってなったと同時に、まぶたもぷっくりよ」

 

 …

 

「え、それって…蜂?虫刺され?」

「アレルギーという名の魔法…」

「あー…そういうこと…ね。大変だったね。寿司大好きなのに、もう食べられないってこと?」

「まぁ…特定のやつ以外なら大丈夫かな」

「そっか。なんにも知らなくてごめんな。なら、他のやつ今度いっぱい食べに行こうぜ」

「うん…そうだね!もうくちびるぷっくりの夢は、叶ったし、諦める。それより隼汰しゅんたは、先週なにしてたの?」

「まぁ、軽いダイエット…かな?」

「へぇ」

「なぁ、美華…」

「なに?」

「美華はさ、そのままのくちびるでも全然かわいいとオレは思うよ」

「えっ?ほんと⁉︎」

「うん。」

「ありがとう。でさ…わたしさ…あのっねっ…あのっ…」

 

 

 ⁉︎

 

 いきなり美華の目からポロポロと涙が溢れ出した。

 

「えっ、美華⁈どうした⁉︎」

「実は…わたし…そう長くないの。」

 

 …

 

「はあ⁉︎なんでだよ…」

 

 ただのアレルギーじゃなかったってのかよ⁉︎

 

 いきなりそんなのって…

 

 お嫁さんの夢叶ってないだろ⁉︎

 

 ぷっくりくちびるが叶ったからって…そんなのあんまりすぎるだろ…

 

 

「結婚しよう。美華」

 

 …

 

「できないじゃん。まだわたしたち若すぎだって。」

「いいよ、若くてもなんでもいい。結婚式やろうぜ」

 

 …

 

「隼汰、目立つのきらいでしょ?」

「そんなの全然だよ。オレは美華の笑顔が見られるんなら、きらいも好きになる」

「隼汰…」

 

 美華は、救われたように少し微笑んだ。

 

「病気…そんなによくないの?」

 

 …

 

「あと、数日かな…携帯ではね」

 

 数日…⁉︎

 

 早すぎるって…

 

 てか…

 

 えっ?

 

 携帯?

 

「え、携帯の寿命?」

「違うよ。わたしだよ」

 

 なんだ…

 

 携帯の寿命であってほしかった。

 

「今、携帯がどうって言わなかった?」

「あー、うん。…携帯で調べたら、そうでたの。」

 

 …

 

「ちなみに、病名って…聞いていい?」

「ないよ?」

 

 ⁈

 

 ない…だと⁉︎

 

「アレルギーとの関係性は?」

「ないよ」

 

 …

 

「ん?え?携帯で調べて判断したの?病院行かないで?」

「うん。だって、これみてよ」

 

 携帯の写真をみせてもらうと、赤く丸く囲まれた文字には、ほぼもたないとかかれていた。

 

 しかし、よくよくみてみると検索の部分に

 

 みかん弱る腹痛いとあった。

 

 え?

 

「これって…なんでみかん?」

 って聞いてみたら、美華は目を見開いて

「あ、みかって入れたつもりがみかんになってる‼︎」

 と、驚いていた。

 

 …

 

 おいおい…

 

 これは、みかんの日持ちのはなしだよな…?

 

「てことは、美華はまだ健在⁉︎」

「待って、調べてみる!」

 

 …

 

「暴飲暴食ってでた…」

「そうかよ‼︎そうかよ‼︎みかんじゃなくてよかったな‼︎」

「うん‼︎よかった。隼汰に相談してよかった‼︎わたし、まだまだ生きるよ‼︎じゃあ、お祝いに早速爆食いいく⁈」

 

 …

 

「ほどほどなら、奢ってもいいぞ?爆食いは、しばらくお預けだな」

「えー、じゃあ結婚式も?」

 

 …

 

「うーん…結婚式は…そうだな…必ずやろうぜ!とりあえず、予行練習としてドレスきて写真とる?何事も練習って大事だもんな」

「うん!その前に、うちらってまだ付き合ってないよね?」

「たしかに‼︎では、改めまして、ボクと結婚してくれますか?」

「はい、喜んで。」

「では、誓いのキスをします」

「はい」

 

 ⁇

 

 いいんだ⁇

 

「では、失礼いたします」

 

 オレは、ベールのかわりに美華の前髪をオープンした。

 

「ちょ‼︎おでこ全開‼︎」

「あー、ベールがなかったもんで。」

「もう、びっくりした!おでこチューかと思ったじゃん‼︎」

「ごめん、じゃあするよ?」

「はい♡」

 

 チュー♡

 

 

 その数年後、二人は結婚してきちんと式をあげました。

 

 

 その際、誓いのキスのときに、おでこ全開事件を思い出して、クスクスと笑いあうのでありました。

 

 

 おしまい♡

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
美華が来ない理由を「彼氏ができた」と思い込み、食事も喉を通らないほど落ち込む隼汰の一途さが可愛らしかったです。実際は海老のアレルギーで唇が腫れ、「ぷっくり唇の夢が叶った」という勘違いだったところに思わ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ