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第4話  その3 「夢見るお嬢さまと働くメイド」

「それでは発表いたします。お嬢さまに相応しい召喚獣は!」

 

 ドルルルルル…………(ドラムロール)

 

「――美しく優雅でゴージャス誰でも知ってる!」

 

 ドルルルルりゅ……ジャン!!

 

「乙女の味方、聖獣『ユニコーン』です!」


 ナノマシン発光で「UNICORN」の文字までバックに映し出して盛大にお披露目

 どうです!?


「ユニコーン! ユニコーンねっ!」

 

溢れんばかりの笑顔です。

 

「コホン、ルナリアにしては、まあまあいい選択ね。褒めてあげましてよ」

「えへへ、お褒め頂きありがとうございます。お嬢さま」

 

 わたしも笑顔です。

 

「それにですね。ユニコーンといえば乙女の味方って言われる聖獣ですから、優美で可憐なお嬢さまならきっと召喚魔法なんかなくても一発でゴロニャーンいや、ヒヒヒーン!です」


「そうですわ、そうですわね!」

「きっと私のそばに寄って来て前足を折り首部(こうべ)を垂れるのね」

「そしてわたくしがそっとそのタテガミを撫で頭の一角に指を当てると、嬉しそうに小さく「ブルル」って(いなな)いて我が守護獣となる誓いを立てるのね。ああ―― 」


 お嬢さま、結構メルヘン大好き乙女ですね。

 でも、ごめんなさい。汚れたわたしの耳にはイヤなフラグ建てにしか聞こえません。

 申し訳ありません。


「で、ユニコーンの住む場所ってどこなんですの?」


(ルナリア、どこ?)

脳内VRルームのネコ耳ルナリアが、「セカイのどうぶつ大図鑑」のユニコーンのページを開いてこちらに向けた。


 (うんうん、「魔の森の散華の泉」意外と近いわね)

《ルート検索……完了。所要時間:馬車–2時間15分+徒歩ー45分》

 

「お嬢さまここから北の「魔の森の散華の泉」ですね。3時間くらいでしょうか」

「魔の森ですの、あそこは魔族領との境界線にも近いのよね」

「どなたか、護衛をつけてもらえるよう近衛の方達にでも頼んでみますか?」

「いいえまあ大丈夫でしょう。魔族とは休戦状態ですし、我が領に入ってくるような命知らずそうそういなくってよ」

 

 入ったら何されるんですか?アーネスト領って魔族も恐れる魔境なのですか?

 

 魔族かそんなのも作ってたな

(ねえプラム、魔族ってどうなの、わたしのゲーム設定と変わってる?)

《"透香"記憶ログ検索 該当:魔族=ギフトを体内に融合した人間。この世界でもほぼ同一の認識で大丈夫です》

 

 そうわたしのゲーム設定では、ギフトを剣や盾・可愛いメイドなど道具や使い魔として外部に装備するのが人族。

 それに対して、ギフトと融合して肉体内に内包しているのが魔族。

 基本的にはどちらも同じ人間なのだ。

 

 魔族は自分の体をギフトで変質変化させて戦うのが得意。ダイレクトでギフトと接続されてる分効率良くナノマシンを使用できるので魔法なんかも得意。


 もちろん付与されるギフトは人と同じく千差万別。例えば猫型ギフトと融合したら猫耳になったりと獣人系も魔族側。


 なかなか、いいアイデアだと思うのよね。

 ムフーン!

 

 『透香、ひとりでニヤニヤしてて、キモチ悪い』

はっ、しまった。ゲームの設定とか考えだすと、ついつい止まらなくなるのよね。

 

「ルナリア、何を惚けてるのかわかりませんが、そうと 決まれば明日は「魔の森」でユニコーン捕獲大作戦ね」

「明日の馬車や食事の手配、レッスンキャンセルの先生方への謝罪、ユニコーン捕獲の準備もろもろ任せましたよ」

「明日は早いし、もう寝ますわ」

 

 って今から準備ですか、もう夜も遅いんですよー。お嬢さまの鬼。

 

「かしこまりました おやすみなさいませ。お嬢さま」

 

 心の声は奥にしまってにこやかに青筋立ててご返事よ。


 パフン!とベッドに飛び込むお嬢さま。遠足前の小学生みたい、楽しそうでなによりでございます。

そして『即断即決丸投げ』の3連コンボありがとございます。

 

 お言い付け通りに、お嬢さまのレッスンの空き日の調整なんかを考えながら、カーテンの隙間やお嬢さまの机を整えてから寝台のランプを消そうと近づくともう、スースーと柔らかい息使い。ほんと眠るの早いなぁと感心しながら


 いい夢見られるといいですね。

 

 消灯

 

 わたしはいい夢どころか寝られるかも心配ですが!


 その後、急遽決まった明日の「ユニコーン捕獲大作戦」の為に大奔走。


 馬車と先生方へのキャンセルのお詫び状の早馬手配に厩務室に行って厩舎長に事情を話すと

 

「この時間に明日の早朝から馬車と早馬を出せとかないからな! 馬にでも直接お願いしてこい!」

 と怒られつつも何とか馬と厩舎長に、泣きついて縋りついて了承していただき

 

 続いて厨房で料理長に明日の食事のお願い。

 

「早朝の食事と野外での昼食の準備だと、もうみんなあがらせちまったぞ。まぁ、お嬢さまが言うなら仕方ねーか。ほれ手伝いな明日の仕込みするぞ」

「はーい」ってお手伝いして終了。

 

 最後は、執事長のセバス様のところで明日の外出のご報告。

 

「セシリア様がそうおっしゃるなら仕方ない許可しよう」


「明日の出発前までには外出中の行動予定を提出すること。帰着時間はヒトハチマルマル(18時00分)厳守のこと」

「なお、護衛は隠密警護とし特定敵対勢力ならびに誘拐など当家に害が認められる場合のみ行動する」

「通常考えられる魔獣の襲撃等には自身で対処すること、以上だ…」


「ハッ! 了解です、セバス様!」

 セバス様の雰囲気に飲まれてつい敬礼しちゃうのよね

 

 自室に戻って明日の行動予定表書き終わった頃にはもう東の空が赤らみかけてましたよ。


《躯体疲労度限界値まで20%を切りました睡眠行動を要求》


 そうねもう眠いわね、限界だよ。また過労死してしまうわ。


『透香、もう眠い―― 』

 ベッドに潜りこんでっと!

 

(プラム、アラームセット5時でよろしく。あとルナリア、明日は引きこもってないで出てきてよ。じゃあ、おやすみ―― )

《朝、5:00にアラームを設定しました》

『はーい。おやすみなさい、透香』


 そういえば、ユニコーンの捕獲方法考えてないな……

 って思い出しはしても、瞼が閉じちゃいました……

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