次は絶対見てね!
空砲が上がる
そう、体育祭の始まりだ。ちなみに虹咲さんはあっちのクラスのはじでめちゃくちゃビクビクしている。女の子みたいで見ていてちょっとだけ面白かった
体育祭は俺ら陰キャにとって苦痛のイベントだ。それはあいつんとっても同じことだろう。だから、とりあえず適当に周りに合わせて終わるまでやり過ごすのが得策だ。体育祭は思っていた以上に順調に進んだ。
「イエーい!!」
リレーを上級生と大きな差で圧勝したひなたさんがゴールし、笑顔で観客席に向かってガッツポーズを見せる。これがあの子の強さ…僕らにはない、彼女だけが持つ強さ
すごい、この一言に尽きる
「先輩!私の走り見てましたか!?」
「あえ、どうしてこっちに」
感心しながら目を瞑ってたら目の前にひなたさんがきていた。
「それは今はどうだっていいじゃないですか。で、見てたんですか?」
「あ、ああ見てた!すごかったよ」
なんかまるで見逃した人みたいな答え方になってしまった
「本当に見てたんですか?」
ひなたの目がジト目に変わる
「見てたよ、信じてくれ!」
「…はぁ」
ため息をつかれた。ああ、まるで信用されてない
「まあいいや、次の大会は絶対見に来てね!」
そう言って手を振って走り去った。俺が手を振りかえすと周りからの視線がちょっと(というかかなり)気になったがあまり気にしないことにしよう




