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TS娘でも恋しちゃう!?  作者: 宮島485


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俺の家族

「…にいちゃ、起きて」


誰かが俺の体を揺さぶっている。昨日も勉強で夜遅く寝たのだ。頼むからギリギリまで寝させてくれ。朝ご飯?カロリーメイトで十分だ


「まま!おにいちゃん起きない」


諦めてくれたのか、体が軽くなった気がする


「もう、こらつかさ!!お き な さ い !」


そう思った矢先、聞き馴染みのあるふんわりとした声が部屋に響き渡ると同時に、布団が奪われる


「ん〜もう少し寝ててもいいだろ」


「ダメよ」


無慈悲だ。俺は仕方なく起き上がることにした


「おはよ、おにいちゃん」


お母さんのエプロンを掴みながら俺に向かって挨拶するのは、俺の妹である佳奈だ。今年で3歳になるのだが、言葉を覚えるのがとにかく早い。俺が毎晩読み聞かせをしてあげてるおかげだろうか


「お母さんこんなにいっぱい作んなくてもパンだけでいいのにぃ」


俺のお母さんはとにかく料理が好きなのか、毎回食事が豪華だ。だが、あまりに量が多いので俺は正直なところもう少し減らして欲しい。いまにも胃もたれを起こしそうである


「育ち盛りなんだからいっぱい食べなさいよ」


「いや言うて俺もう成長期すぎてるけど」


「高校生までなら全然成長期よ」


お母さんがにっこり笑顔で反論する。いやそういう問題ではないんだけどな


「とにかく!俺はちょっとで十分だから」


俺は椅子に座り、ご飯とエビフライを口の中にかきこむ


「おにいちゃんつんでれ〜?」


「違うぞ佳奈、これは素だ」


「お兄ちゃん、また佳奈に変なラノベの読み聞かせしてるだろ」


「え、あれ教育に悪いからやめてって言ったじゃない」


反対側に座ってる弟の健の言っているとおり、実は佳奈には俺の好きなライトノベルを読んで聞かせている。最近は泥沼なラブコメを読んで聞かせており、その成果なのか三角関係という言葉とその意味を覚えてしまった。とても賢い子だと思う



「おにいちゃん、かえったらつづき!」


玄関で俺が出るのを見送りながら佳奈がいう。目がキラキラしていて、とても尊い。この子は将来絶対モテる、そう思う


「ああ、もちろん」


「やったー!」


喜ぶ佳奈を俺は撫でて、健と一緒に外へ出た

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