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世間はそれを…いやそんなことしてないから!
「で?」
ゴミでも見るかのような表情で俺を睨み付けながら結月が訊ねる
「いやだから…事故だったんだって…何度言えば…」
床に土下座させられている俺は床を見つめながらさっきと同じ回答をした
「あれが事故…ねぇ」
呆れた声、どうやら俺に釈明の余地はないようだ。終わった…わけではない。俺の潔白を証明してくれる弁護士がいる。結月から見れば被害者ではあるが、本人がそういうアレじゃないと言ってくれれば俺は無罪だ。俺は結月の隣で気まずそうな顔をする虹咲さんにアイコンタクトを送る。どうにかしてくれ…と。すると彼女はビクッとした
それに気づいたのは俺だけでなく結月も同じようで
「虹咲さんを利用しようたって無駄だよ?」
だめだ、どう足掻いても墓穴を掘ることにしかならない。なんでだ、俺はただ服を渡しに来ただけなのに…
「…悪くない」
「春瑠ちゃん?」
「優は、悪くない」
虹咲さんがようやく口を開く
「春瑠ちゃん、こんなやつに調教されたのか知らないけど、言うことなんて聞かなくて」
「春瑠ちゃんって呼ばないでよ!!!!」
名前でちゃん呼びしてくる結月に虹咲さんがついに怒鳴った。声でっか、こんなに声出せるんだ。
…てか
グスッ…グスッ…
泣いてない?




