か弱い少女
授業が終わり、また今日も気持ちを落ち着かせるためにいつもの場所へと行く
騒がしい教室にいると、なんか自分の悪口を言われているような気がしてやはりどうも落ち着かないのだ
「ふう、すっきり」
俺はホッとしながら飲み干した缶コーヒーをゴミ箱に捨て、結月の元へ向かおうとすると
下の方から足音が聞こえた
なんだ、誰だ?またあいつらか?
俺は恐れて身を隠す
すると
バタン
「キャッ!」
物が落下する音と女の子の高い悲鳴が聞こえた。俺は急いでかけ下りると、そこには画材を散乱させてしまい涙目になっているピンクリボンを頭に纏う小さな女の子がいた。胸のリボンを見る限り多分同学年である
「どうした、大丈夫か?」
俺は手を差し伸べる
「うう...」
その子は手を取り、ゆっくりその場に立ち、両腕で涙を拭き取った
「どうしたんだ、こんなところにきて」
「...え」
「?」
「絵を描きに」
美術部の子か?てか、なんでこんなとこに。普通はあれだろ、部室で描くとか、もしくは集団で動くはずじゃ
「美術部?」
「ううん、部活は入ってない」
「あ、そうなの」
俺は質問を投げながら落ちている画材を拾い集めた
「これで全部かな?」
「うん、ありがとう」
「てかどうしてここに?」
「空を描きに、毎日こっち来てる」
まじか、俺が気づいてないだけでここに来る奴は他にもいたのか
「そうなんだ、俺もよくここ来るけど気づかなかったわ」
「ここ、落ち着くから」
「だよなぁ」
共感でしかない
「とりあえず、私もう行くね」
そう言って階段を上り出す
「あ、待って!」
俺は慌てて呼び止めた
「ついてってもいい?」
「...なんで」
「せっかくだから、絵描いてるとこ見せて欲しい」
「...つまらないよ」
「ん?」
「私、下手くそだし」
「いや、それでも見てみたい」
美術の評定1の俺より下手なわけがないだろう。というか逆にいるのなら金を払いたい
「...分かった。こっち」
俺はその子について行った




