白髪?
ひぇぇぇぇ
ねえね、こわ。
玉座の間なのに、急に叫び始めた人を殴り飛ばしちゃったよ。
流石は、父の血ってか?
「おい、呪炎だ」
「呪炎が暴れてるぞー」
「誰か止めろーー」
呪炎って、もしかしてねえねの2つ名!?
怖すぎなんだけど。
姉は、1発じゃ満足しなかったのか、追い打ちをかけるようにアンジュー伯が飛んだ方向に進んで行った。
進むにつれ、姉の体からはドス黒い何かが溢れ出ていた。
(え?なにあれ。歩いたところが腐れていってるんだけど…)
《あれは、呪魔法ですね。ユニーク魔法のひとつです。主に、デバフだったり、敵を拘束するのが得意な魔法です》
(え…アカさんってユニーク魔法も分かったりするの?)
《当たり前です!私は、この世界のこと全てを知ってるのですよ!!》
アカさんは、ちょっとむくれたように言った。
僕たちが、話している間にも姉はアンジュー伯に近づいていく。
「おい、おいやめろ。私にこんなことしてタダで済むと思ってるのか!だれか、誰か助けてくれ」
アンジュー伯は、まるで子供のように泣きじゃくり周りに助けを求めた。
その間も、姉はゆっくりと近づいて攻撃範囲内に入った時。
「クロエ、そのぐらいにしてとけ。アンジュー伯も失神してるから」
なんと、救世主としてお父さん参上した。
ていうか、もっと早く止めに入ろうよ。
さっきまで、僕の後ろでニヤニヤしてたじゃん。
「パパ?止めないで!あいつは、万死に値することをしたの」
「いや、それはわかるが… お前、レンの前で人殺す気か?」
「はっ!?確かに!!流石パパ。じゃあ、あいつを見えない所に──」
「ストップ、ストップ。だから、ここは王に任せて、殺すのやめよ。レンも、そんなお姉ちゃん見たくないと思うぞ?今の自分の姿見てみろ」
お父さんの説得が、聞いたのか姉は歩みを止め僕の方を見た。
「分かった。じゃあ私、レンと先に帰ってるから」
「え?この後どう──」
「よろしくーー、パパ」
そう言って、一瞬で僕の元に来て
「じゃあ、レン。帰ろっか?」
「う、うん」
僕は、返事しか返せなかった。
ドンマイ父よ。
後始末は任せた!!
それから、僕と姉は別室で待っていたセルヴァさんと一緒に、家に帰った。
あの後のことは、家に帰ってきた父から聞いたのだが、なんでもアンジュー伯は、侮蔑罪に不敬罪が重なったため、地下牢にて3年の懲役を言い渡されたらしい。
(ふん。ざまぁみろww僕を無能扱いするからそうなるのだ。それにしても、ハロ様が言っていた白髪問題は予想以上だったな)
《はい。この大陸ではあの程度ですが、本島に行くと白髪は邪神の祝福を受けた者という認識があるみたいです》
(え!? 僕、本島行けるかな?まぁ、行く予定もないし。僕は、今から最高な引きこもり生活を謳歌するんだ!!)
僕達は、その後豪華なディナーを食べて、自領にある自宅に帰った。
自領では、領民たちが僕の祝福の儀を祝って1週間のお祭りを開いているみたいだ。
次に王都に来る時は中学院に入学する時か……
はぁ、行きたくないなぁ。
いっその事ずっと休学出来ないかな?
《出来ませんよ。なにダメな子になろうとしてるんですか!》
こんな感じで僕の初めての王都は、完結した。
散々な目にもあったが、何とか祝福の儀を終え、ステータスをゲットしたので、明日からバリバリ修行の日々だ。
目指すは、僕が動かなくても僕が死なない最強の配下を持つこと!!
エイ、エイ、オー!!
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