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祝福の儀

 馬車に乗った後、散々な目にあった。

 だが、うちにはアカ先生がいらっしゃる。

 僕が覚えきれないことは全てアカ先生に聞けば大丈夫なのだ。

 そもそも、数十人の特徴と名前をフルネームで覚えること自体、4歳児には無理な話である。


 《マスター?ちゃんと自分でも覚えることはしてくださいね》


(分かってるって。ほんとに)


 さて、僕は今祝福の間という所にいる。

 ここは、祝福の儀をする専用の部屋らしく、地面に魔法陣が刻まれている。

 先程、父と別れこの部屋で王女様と司祭が来るのを待っている状況だ。


(それにしても、あのガラスとか綺麗だなぁ)


 祝福の間は王城のはなれにあり、きらびやかな教会って感じだ。

 周りを見てみると、ちらほら集まりが出来ているようだ。

 すると、ちょっと遠くから、1人の子供が近づいてきた。


「初めまして。私、アベル・ベリーと言います」


 そう言って、僕に挨拶をしてきたのは、髪は金髪のイケメンである。

 身長は僕と同じぐらい、イケメンで周りがキラキラ光ってる気がする。

 クソっ、イケメンめ。


「えっとー…」


 《マスター。王城で財務長官をなされているクリフ様の一人息子ですよ》


 ちょっと、呆れ気味に言われた。

 分かってるって、ちょっと思い出すのに時間かかっただけだから。


「初めまして、アベル殿ですね。僕は、レン・ドル・グラナータって言います。よろしくです」


 僕は、そう言いながら握手をするため手を差し出した


「・・・」


 あれ?間違えたかな?

 もしかして、握手拒否されてる?


「あっ、すみません。こちらこそよろしくお願い致します」


 数秒止まって、驚いたように手を出してくれた。

 良かったー。握手拒否されなくて。


「いやー、話しかけてくれてありがとう。なんか、みんなピリピリしてて、ちょっと怖かったんだよね」

「そうですね、今日は王女様がいらっしゃるので皆さん緊張していらっしゃるのでしょう」


 それにしても、アベル君は無茶苦茶硬い。

 もうちょっとフランクに話そうぜ。


「アベル君、僕達同い歳なんだから、タメ語でいいよ」

「えっとー、そうですね。この話し方は、父の癖が移った様なものでして、気にしないでください」


 なるほど、財務長官ともなると私生活まで固くなってしまうのか。

 それから、数分アベル君と話していると外の方が騒がしくなってきた。


「あ、レン殿。王女様が到着したようですよ?」

「おぉ、やっとか」


 これで、遂に自分のステータスが見れる。

 それから数分後、祝福の間の扉が開かれ、男女1名ずつが入ってきた。


「あ、来られたみたいです。あの方がこの国の第2王女。ルーキュリテ・スペランシアー様と、護衛のヴァリエンテ・シュッツ・エスコティエ様です」


 王女様は、金髪碧眼でとても可愛らしい。まだ、4歳だが、高貴なオーラを纏っており、将来かなりの美人になりそうだ。


 一方、護衛の方も、茶髪でキリッとしていて、真面目そうだ。それに同じ4歳のはずだが7歳ぐらいに見える程体が大きい。

 ちなみにこの護衛も僕と同じ四龍英雄(テトラヘロス)の子供みたいだ。


「かぁー、さすが王女様。なんかオーラあるなあ」

「そりゃあ、そうですよ。噂では王族の中で一番魔力があるらしいですよ?」


 へぇー、それはすごい。

 ん?ていうかも魔力量とかって分かるのか?


 《・・・マスター。この話し、今日の馬車でお父様が言ってましたよ》


(あははは、冗談だって。覚えてる、覚えてるよ)


 確か、最近共同開発された魔道具を使うことで、分かるようになったらしい。

 今日も、この後玉座の間にて、僕達四龍英雄(テトラヘロス)の子供と王女様がこの魔道具を使いデモンストレーションを行うみたいだ。


 王女様も入ってきたので後は、司祭様が来るだけなのだが、王女様が入ってきてからずっと挨拶合戦が繰り広げられている。

 子供と言えど貴族ということか。


「アベル君は、挨拶行かないの?」

「いえいえ、今行っても迷惑でしょうし」


 挨拶合戦が収まった頃、司祭様が入ってきた。


「それでは皆様、これから祝福の儀を行います。それぞれ魔法陣の中にお入りください」


 とうとう、始まるみたいだ。

 聞いた話によれば、魔法陣が輝き祝福の間の装飾も相まって幻想的な光景になるのだとか。

 僕達が全員入ったのを確認して


「では、始めたいと思います。途中で、魔法陣の外に出たりしないようお願い致します」


 そういうと、司祭様は膝をつき、小言で何やらお祈りをし始めた。

 数分それが続くと、いきなり立ち上がり手を広げ僕たちの方を見た。


「我らが神よ、何者にも染まらぬ無垢な子供達に祝福を!!」


 司祭様が言った瞬間、魔法陣が光り輝き、粒子みたいなのが舞いだした。


(なるほど、これは凄い。現実の光景とは思えないほど綺麗で素晴らしい)


 この現象が1分ほど続き、舞っていた粒子が全ての子供達に吸収されるように入っていき、全ての粒子が無くなったタイミングで魔法陣の輝きも収まった。

 あまりの光景に、全ての子供たちが余韻に浸っていた。


「皆様、これにて祝福の儀が終了致しました。これより皆様は、世界に認識されステータスを得ました。ステータスと言ってみてください。目の前に現れるはずです」


「ステータス」


 ――――――――――――――――――――


 名前:レン・ドル・グラナータ

 種族:半龍人精霊族ハーフドラコーンエルフ

 称号:邪神の呪いを受けし者、転生者

 魔法:神・結界魔法 (ユニーク)、神・召喚魔法、神・空間魔法、火魔法

【ユニークスキル】

 〈魂の柱廊(アニマ・ストラーダ)〉〈世界之禁書目録ワールド・インデックス

【スキル】

  〈計算Lv.10〉〈並列思考Lv.1〉


 ▼メッセージがあります


 ――――――――――――――――――――


 おぉ!!

 凄い、ほんとに出た!!

【応援よろしくお願いします!】


 「面白かった!」


 「続きが気になる、読みたい!」


 「レンたちはこの後一体どうなるのっ……!?」


 と思ったら


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