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レンの覚悟

 時は少し(さかのぼ)り、トムたちが敵を倒した頃。


「勝ったぁぁぁぁぁ!!」


《凄かったですね。あのギガントスタージャルフが倒されてしまいましたよ》


 凄かった。

 トムさんは黒い龍を(まと)うし、マッジョルさんはなんか白く輝いてるし、セルヴァさんの最後の攻撃なんていつの間にか撃ってて目で撃つ瞬間すら見えなかった。


(いやぁ、それにしてもあの爺さん婆さん強すぎだろ。僕がギガントスタージャルフに勝つにはあと何年かかることやら)


《本当ですよね。ギガントスタージャルフを倒すことができるのは、ロイ様ぐらいかと思ってました》


 いやいや、ほんと。

 なんで、あんなのが家でメイドやら執事やらやってるんですか?


「坊っちゃま。まだ、気を抜いてはいけませんよ。私たちには上位種を倒す役割がまだ残ってます」


 セルヴァさんは上空から降りてきつつ、僕に注意をした。


「わかったー。トムさんたちが動けない分僕もがんばっ───」

「危ない」


 トンッ


 うお!?

 なんだ?

 急にセルヴァさんから、突撃されたが…


「いててて、どしたのセルッ!?」


 僕の目の前には、黒い獣人にお腹を貫かれて、口から血を吐いているセルヴァさんの姿があった。


「ゴフッ」

「あぁ?何だこのババア。せっかく殺せるいい機会だったのに邪魔しやがってどけよ」


 男は、手を抜くとセルヴァさんを蹴り飛ばした。


「なっ!?」

「おいおい、こんなんでパニクってんじゃねぇよクソガキ」


 えっ、えっ。

 どういうことだ?


《マスター、マスター!!逃げてください。こいつ邪人です。さっきのギガントスタージャルフよりも強いですよ》


「貴様ぁぁぁぁ、よくもセルヴァを。レン様から離れろ!!」

「うおっ、さっきの執事さんじゃないかどうしたんだ?」


 そこに、マッジョルさんが現れた。

 マッジョルさんは、敵を殴り飛ばして、僕たちから邪人を遠ざけた。


「セルヴァさん?」


 僕は、急いでセルヴァさんの元に駆け寄る。


「坊っ、ちゃまお逃げ下さい」

「何言ってんだよ。このままじゃセルヴァさんが」


 何をやってるんだ僕。

 油断して、世界を甘く見て…またこの世界でも同じことをくり返すつもりか?


《マスター!残念ですけどセルヴァさんは難しいでしょう。マッジョル様が敵を止めている間に──》


「うるさい!」


 クソッ、どうしたらいい。

 僕は、心のどこかでこの世界のことをゲームか何かをしているみたいに、本気じゃなかったんだ。

 僕が最初から、本気を出していれば…

 僕がギガントスタージャルフ戦に混じっていれば…

 僕が、僕が、僕が……


 こうしている間にも、セルヴァさんは着々と死に近づきつつある。

 口から血を吐き、お腹に空いている穴からは、止めどなく血が溢れ出ている。


「どうしたら…って、スラ吉?」


 僕がセルヴァさんを見ていると目の端からスラ吉が現れた。

 スラ吉が動くなんて。

 ごめんな、でも今はそれどころじゃないんだ。


 トンットンッ


 僕がセルヴァさんの事でパニックになっていると、スラ吉が伸ばした触手で僕を叩いた。


「何だよ。今はそれどころじゃないんだって」


 僕がキツくあたってしまうと突然、頭の中にスラ吉の言いたいことが伝わってきた。


「セルヴァさんの事は任せて、僕には行くべき相手がいるんじゃないかって…?」


 スラ吉は、こくりと頷き頷く。

 僕に邪人の相手をしにいけと言っているみたいだ。

 どうやら、チルがロイ兄を呼びに行ったみたいで、時間稼ぎが必要みたいだ。


「いや、確かに僕の力は時間稼ぎにもってこいだけど、セルヴァさんを瞬殺した男だぞ。それでも僕にしろって言うのか?」

「・・・」


 スラ吉は何も言わないが、できると信じて疑わない表情をしている。

 まぁ、スライムに表情があるか分からないが。

 僕が覚悟を決めようと思った瞬間、僕たちの元に誰かが吹っ飛ばされてきた。


「マッジョルさん!?」

「はぁ、弱すぎる。おいガキ、別れの挨拶はもう済んだか」


 はぁ、僕が悩んでる間に向こうから来てしまった。

 マッジョルさんも、ギガントスタージャルフ戦の後のためか、思ったように力が出せずやられたって感じだろう。


「じゃあスラ吉、この2人をよろしくね」

「・・・」コクリッ


 スラ吉は、触手で丸を作った。

 言葉には出ないが、任せろと言っているようだ。


(僕はまだまだだ。また、前世での失敗を繰り返す所だった。僕はあの時、今後大切な人を亡くすことは絶対しないと誓ったはずじゃないか。・・・情けない。異世界転生して、気づかぬうちに前世の誓いまで忘れているとは。だけど、こんな僕でも助けてくれる人、信じてくれる人がこの世界にもいるんだ。僕はもう迷わない。僕は、レン・ドル・グラナータだ。)


 僕は前世での誓いを思い出し、この世界で生きていく覚悟を決め、立ち上がった。


《先程は、出しゃばった真似をしてしまいすみません。マスターが決めた道、全力でサポートします!》


(僕の方もきつく当たったりしてごめん。でも、これで覚悟が決まったから。もう同じ過ちは繰り返さないよ。これからもよろしく相棒)


【転生者レン・ドル・グラナータの覚悟を確認。以前より申請されていた件を許可します。レン・ドル・グラナータは、ユニークスキル〈奇跡の頭脳(ノイマン)〉を獲得しました】


《あっ!?やっと降りました。それにしても、最後の条件が覚悟でしたか…。でもこれで、マスターの思うように魔法が少しは使えるはずです》


(へぇ、覚悟か。獲得した瞬間、このスキルの凄さがわかったぞ。これは、ヤバい)


 新たに手に入れたスキルは、僕が今まで思いついたけど出来なかった魔法をできるようにするスキルだ。

 要は、思考力、計算力など、魔法を使う上での魔法処理能力をあげるスキルみたいだ。


「ごめん、待たせたね。それじゃあ、さっそくちょっとの間、消えておいてくんない? (ふう)!」


 突然、黒い獣人は真っ黒で、真四角の結界に閉じ込められた。


「さて、反撃開始と行きますか!」


【応援よろしくお願いします!】


 「面白かった!」


 「続きが気になる、読みたい!」


 「レンたちはこの後一体どうなるのっ……!?」


 と思ったら


 下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


 面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


 ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


 何卒よろしくお願いいたします。

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