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「散文書きの独り言」

『空を見上げて、ぽつり……。』

作者: 水由岐水礼


ふと空を見上げた時

僕は そこに何かを求めていたわけじゃない

なのに なんとなくガッカリしてしまう


何かを望んで見上げた空じゃなかったのに……

空を占める厚い雲の広がりに 

眩しくもないのに 僕は眉を顰めてしまった


それはよくある なんでもない気まぐれで

顔を上げたら ただ そこに空があっただけ

晴天を望んでいたわけじゃないのにな……


どうして 僕は……。

軽く失望感なんて抱いているんだろう?


「……変な奴」

ぽつり、呟いてみる

……違うな どこか違う気がした


「……鈍感」

確かにそうだ これは合ってると思う

だけど……違う これじゃない


そうじゃなくて……

もっと……


ああ そうか……これだ

「嘘つき……」

見つけた ひどく簡単な答え


望んでいないなんて……嘘だ

何も望んでいなかったのなら

ガッカリなんてするわけがない

失望感を抱いたのは 何かを求めていたからだ


どっちでもいい……

そう言っている時だって 本当は求めている

どっちが良いか 僕は答えを出している


だって 僕はとっても欲張りだから

そんな僕が 何も求めていないわけがない……


もう一度 空を見上げる

そして やっぱり少しガッカリする


「……月が、見たいな」

ふと心に浮かんだ思いを 僕は呟いてみた


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