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お題「猫」

足元 ノリヲさんから頂いた短歌からSS


【お題「猫」

 ただいまの声をかけても

 返事なし。

 ただ、二匹が

 俺を待ってくれてゐる。】

『だからキミは、──。』

『──そういえば、田中さんって……。』


「……はぁ。」



 本日何回目かもわからない溜め息を吐いた。何でこうも上手くいかないのか、そもそも俺が悪いわけじゃなかろうに。そう、独り言ちながら帰路につく。



「……ただいま、──。」



 そういえば、もうこの家にはおかえりと言ってくれる人が居なくて久しい。応える人がいなくて、なんだか虚しくなった。電気をつけようと壁を探りながら、ふと部屋を見遣ると、暗闇に輝く黄金が4つ。場所を見つけた電気のスイッチをパチッとつければ、眩しいのかパチクリするクロとタマ。寝ていたのか、ぐぐっと伸びをしてにゃあ、と一言。思わず顔がほころんだ。

 そして、明日もちゃんとただいまと言おうと思いながら、ご飯ご飯と騒ぐ2匹の愛猫の頭をちょっと乱暴に撫でたのだった。

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