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50話 見下す幸福

 やっと五十話達成!!一話一話が短いとはいえ自分としてはよくやった方じゃないかと勝手に思っています。けれど、物語は終わりそうもありません。あらすじがあまりしっかりしていないのである程度決めているのは最後の方だけなので具体的には分からないですけど(しっかり作ってしまうと書いていて楽しくないので⋯⋯)、この分だとしっかり完結させるのは少なくとも百話、二百話は超えそうなかんじですね。


 それはともかく、まだまだ書けるところまで書いていこうと思うのでこれからもよろしくお願いします!!


 「じゃあ、行こうか」


 「え、あ⋯⋯はい。わかりました」



 そう言ってボクはミーシャを離す。


 特に、名残惜しそうということもないけれど、別に嫌だったわけでもなさそうだ。特に突き放すような感じもない。少なくとも、逆効果っていうわけではなかったようだ。


 さて、タル―シャさんのところに行こうか。



------------------------------------------------------------------



 家の中に入ると先程より増して顔に心労が見える。


 まぁ、当たり前かな。ボクからすれば嫌な奴が消えただけなんだけど、村長という立場ならそう手放しには喜べないだろう。それに、優しすぎるのか、タル―シャさんにはあんな糞みたいな連中にも悪い息子に向けるような愛情?があったみたいだし。


 復讐を考えるようなボクには、イマイチ理解できないものだね。嫌なことをされればその分だけ憎悪が心の底から湧き出てくる。

 

 「⋯⋯終わったかい?」


 「ええ、終わりました」


 処刑ミナゴロシは。



 「すみません、ご迷惑をかけてしまって⋯⋯」


 まぁ、迷惑をかけてしまったというのは本心だ。これから今までもこんな村じゃ纏めるのが大変だっただろうに、こんなことが起こって余計に大変だろう。少しくらいは悪いと思っている。まぁ、それは迷惑をかけたということだけであって、あいつらを殺したことは一切悪いとは思っていない。


 「⋯⋯いんや、迷惑をかけたのはこちらの方さね。本当に⋯⋯済まなかったさね」


 「いえ、お互い様ですよ」



 まぁ、迷惑をかけたのは事実だし。


 「⋯⋯そんなことないさね」


 うーん、これじゃあ話が進まない。きっと罪悪感とかからの言葉だろうからあまり強くは言えないけれど、ちょっと面倒くさい。今はそんな事より今後のことを話そうよ⋯⋯。


 「それで、今後どうしましょうか」


 ちょっと強引に話を変える。


 「そうだったね。⋯⋯無責任だけれど、あたしには対処しきれないさね」


 そうだろうね。今までだって結界という力を盾に統治してきたのだろう。ある程度の馬鹿だったら力で統治するのも一つの手だろう。けれど、自分の状況が全く見えないほどの馬鹿に対しては意味がない。それでも、少しは自分の状況を把握できていたのか、今までは何とかいってたのだろう。けれどそんなのはシーソ⋯⋯いや天秤のようなもの。何かがあれば天秤は傾く。


 少なくとも、このまま何も起こらないとは限らない、思えない。











------------------------------------------------------------------











 「お前たちが殺したんだろう!!」「そうに決まってる!!」「穢れた獣め、早く出てこい!!」


 

 外からのそんな声で目を覚ます。寝てはいないけど、考え事してたからそんな気分だ。


 けれど、少し経つとその怒声はまるで嵐が去ったように消えていった。どうやら、結界を発動させたようだ。


 「あぁ⋯⋯やっぱり起こしてしまったかいね?」


 

 「いえ、そんなことないですよ。外はどんな感じですか?」


 あんなにうるさかったけど、大丈夫なんだろうか?


 「外は、家の周りで叫びながら家に押し入ろうとしてるさね。でも結界を張ったからね、大丈夫さぁ」


 ⋯⋯大丈夫って、そういう問題なのかな?


 「あぁ、初めてだったけね。そりゃぁ驚くに決まってるねぇ」


 

 「?それはどういう?」


 「この村ではね、よくではないけれどこういうことは起こるさね⋯⋯情けないことにね」

 



 へぇー。この村⋯⋯大丈夫?


 

 日本ではこういう村はなんてなかったけどこういうもんなのか?いや、それはないか。こんなんじゃ普通なら長くは続かないか。


 「まぁ、さすがにここまでってことはないけどねぇ」


 あぁ、流石にそうだよね。そっちのほうが普通なはずだしね。


 「この騒ぎも、少し経てばよくなるさね。⋯⋯この村に、仲間意識なんてもっているのはほんの一部さぁ。同じ村の仲間だってのに、皆が皆、他人を蹴落とすので必死。今叫んでるのも、他人を見下して優越感に浸るための大義名分にしているだけだろうさぁ。⋯⋯まぁ、家族や友達を奪われた憎しみでっていうのもあるだろうけどねぇ」


 す、救えないなぁこの村⋯⋯。


 聞くところによると、この村では人が死ぬことは別に珍しいことではないとか。別に、この村の周りにはほとんどゴブリンなどの弱い魔物しかいないので普通なら特に危険というわけではない。けれどこの村の人達は弱く馬鹿で、更に見栄っ張りだ。だから、大した努力もせずに武勇伝でも作ろうと魔物を狩ろうとしたりしてよく死ぬらしい。


 他にも、今回のと似たので言うと、荒れくれ者の冒険者や傲慢な貴族が来たときは一応媚びを売ろうとする。けれど、元から腐ったような奴らにそんなの完璧にできるはずもない。だからそれで不興を買って殺されることもあるらしい。しかし、村人は殺されるのを恐れて誰も殺した者に対し何も言わず、去っていった後にぐちぐち文句を言うのだという。


 ちなみに、今回のボクの正当防衛なら問題ないが、本当は不興くらいで殺したら罪に問われるらしいけど、そういうのを取り締まるのは自分たちが襲われる(特に貴族)こともあるので面倒臭がって動かないとか。


 今回、ボクが罵言を浴びせられているのは、獣人を連れていること、殺した人数が多いこと、そして特にボクが強そうには見えないことが原因だろうとのことだった。










 ⋯⋯もうちょっと強く見えるようにするべきかなぁ。

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