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35話 詠唱と剣

ちょっと長めにした方がいいかなぁと思ったり。

 戦闘スタイルを選ぶ、とはいってもあくまで暫定的なものだ。


 というか、ボクはゴブリンや盗賊を倒したとはいえまだ初心者だし我流だ。


 そんなボクに、はっきりとこれが向いているとかは分からない。


 ステータスを見て何となくこんなかんじかな?ってかんじ。


 「じゃあ、ちょっとステータス教えてもらっても構わないかな」


 「⋯⋯⋯⋯はい」


 うん?ちょっと躊躇ぎみだな。


 「別に、嫌ならいいんだよ?」


 もう知ってるし。


 「⋯⋯いえ、大丈夫です」


 「そうか」


 そういって教えてもらったのは大体はボクが見た通りの物だった。


 悪食とか忌子だとかを言う時はちょっと躊躇気味だったけど、教えてくれた。



 ただ⋯⋯固有スキルについては言わなかった。


 いや、嘘をついてるってよりも本当に知らないって感じ。


 尻尾や耳を見てもそんな気配はない。


 ⋯⋯そういえばミーシャって実は犬の獣人じゃないのか?感情をよく表す尻尾とかそんな感じなんだけど⋯⋯。


 いや、それはいいか。


 問題はミーシャが嘘を吐いていないとするとなぜ彼女は知らないのか。


 他人であるボクにさえ見れるのに。


 違いは鑑定でみるかステータス確認で見るかとボクが見るかミーシャが見るかか。


 他にもあるけど有力そうなのはこれくらい。


 まだ情報が足りない、か。



 今はとりあえずそのことは置いておこう。


 ボクにもどんな能力か分からないし。



 「うーん、じゃあ君って剣とか槍とかってやったことある?」


 「えっと、槍は少しだけ⋯⋯でも、スキルは習得出来てないので才能は、ないと思います」


 槍はなし、か。


 槍以外だと馬車にあったのは剣と斧だけなんだよね。



 でも、ミーシャに重い斧なんて無理そうだし、ステータス的には若干ではあるけど速が一番高かったから剣がいいかな。



 短剣もあったしそれが一番いいかな。


 

 というわけで、剣一式を持ってくる。


 もう、いろいろある。


 大きさも10cmのちっちゃい短剣から、2mのかなり大きい大剣。


 ボロボロの物からこれ使えるのかなぁと思わせる派手な装飾の物まである。


 これは、盗賊の使っていたものも含めているので数が多い。


 そんななかから、明らかにボロボロだったり使いそうにならなそうなものを選んで並べた。


 もう、これだけであんなにあった剣が半減した。


 ⋯⋯実用性ってものを考えてないのかねぇ。


 そんなこんなで集まった剣をミーシャに見せるとあまりの剣の数にポカーンとしてる。


 ⋯⋯本来、ボクの物じゃないけどね。



 「さて、君のステータス的には剣が主体の魔法剣士とかがいいと思うんだけどどうかな」


 そういうと、ミーシャはえ?って感じの顔になる。


 いやいやどうしたの?


 「ん?どうかしたのかい?」


 「え、いや、あの私に魔法剣士は無理じゃないでしょうか⋯⋯?」


 ん?そんなことないと思うけど。


 剣の才能が有れば多分できるんじゃないの?


 「えっと、私、詠唱が遅いので⋯⋯」


 詠唱?そんなのあったね。


 そう思い詠唱のことについて聞いたところ、スキルには人それぞれのもともとの適正、才能がかなりかかわってくる。それが詠唱には色濃く出ていて、魔法の詠唱は読む場所によってなんか強く発音したり早めに読んだりと難しい。レベルが上がれば詠唱自体を短縮したりとそれほど気にしなくても発動するけど下手だと発動しなかったりするらしい。また、レベルを上げるのも難しく五年くらいで出来る人もいれば生涯かけても高レベルまでいけない人もいるらしい。


 それで、彼女は遅い側で出来なくはないけど失敗することも多いとのこと。


 ⋯⋯ボク、詠唱なんてなくても魔法使えるけどなぁ。



とりあえず、ある程度剣を選ばせることにした。



 食事の必要なボクと違いミーシャはずっとここにいるわけにもいかないし盗賊の襲った馬車の馬が死んでいてそれ程の荷物を運ぶことが出来ないためここは暫定でいいから選んでほしかったのだ。


 そんなボクの考えを察したわけではないだろうが、彼女は比較的早く決めてくれた。


 彼女が持ってきたのは予想通り短剣。その中でも軽く扱いやすそう物だった。


 そして、狙っていたわけじゃないだろうけど彼女が持ってきた短剣はボクが最初に目をつけていたものだった。


 武器に詳しくないボクがなんで目をつけていたのか。


 それは簡単。鑑定を使用していたからだ。



 魔炎の短剣 C-

 魔力を流すと炎を発生させる。鋼鉄製。




 ファンタジーなんかではよくありそうなものではあるけれど、意外とこういうものはなかった。


 少なくとも、この中にはなかった。


 盗賊の剣も同じようなものだったのかもしれないけどあれは倒したときに一緒に壊れたらしいし。


 

 隣に書いてあるランクは武器、防具、ポーションなどの一部の物につくらしい。


 一体どういう基準でそうなるのかはわかっていないが価値を示すものであるとか。


 ランクは下から、G、F、E、D、C、B、A、Sに+-が付いたものだそうだ。


 それで見てみたところ、大体ランクGでたまにFが混じってるくらいだった。


 

 聞いたときに鑑定持ってることばれて印象が悪くなるかと思ったけどそんなことはないらしい。


 一般人だと賛否両論があるものの、こういう場合や冒険者などの戦闘職だと情報は大事なのでまぁいいこととは言えないけれどしたからどうっていうこともないとか。


 あ、あと普通、鑑定にはレベルがあるらしいよ?


 ボクのはなぜかないけれど。



 まぁ、ともかく一応これで武器の方はOKということで次に行こうか。

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