32話 ミーシャ
あの後、ここ数日で見つけた川で体を綺麗にするように言っておいた。
最初、そう言ったらなんかポカーンとしていたけど川の方に歩いて行った。
体も洗わせてくれないような環境だったのかね?
まぁいいか。
今のうちに彼女について考えようか。
とりあえず、彼女のステータスはこれ。
名前 ミーシャ
種族 猫人族
LV 4
HP59/59
MP57/57
物攻21
物防18
魔攻15
魔防20
速22
固有スキル
(【??者】不完全状態)
スキル
火魔法2
風魔法1
詠唱1
打撃耐性2
止血耐性1
精神耐性2
毒耐性1
悪食
称号
忌子
奴隷
虐げられし者
何というか⋯⋯ひどいね、うん。
ステータス見ただけでまともな生活送っていないことがわかるよ。
これじゃあ、初対面のボクを怖がらないはずないよね。
他の子を仲間にしてこの子を別のところに預けた方がいいかもしれないなぁと考えていたけど⋯⋯固有スキルを見て気が変わった。
不完全、と書かれているものの固有スキル持ち。
固有スキルを持っているのはボクが知る限りではこれで二人目。
勿論、もう一人はボク。
固有スキルは習得も出来るみたいだけどたぶんかなりレアなんだと思う。
倒したゴブリンや盗賊、そして盗賊の頭と一応全部ではないけど出来るだけ確認していった。
けど、なかった。
スキルだってボクよりも少なく、一つ、二つもおかしくない感じだった。
そんな中、レアなスキルを持っているこの子をボクは手に入れたわけだ。
運が良かったわけだ。
ただ、不完全っていうのは何だろう⋯⋯鑑定も出来ない。
よくわかんないけど不完全ってことは完全になるかもしれないってわけだし別にいいよね。
最悪、完全にならなくても普通の奴隷として価値はありそうだし。
他のスキルは⋯⋯まだ弱いかなぁ。
魔法を持ってるけど魔力操作とか持ってないし。
詠唱っていうスキルで補っているのかもしれないけど⋯⋯まぁ、後で彼女に聞けばいいか。
能力値も低いけど、単純にレベル不足って感じだし。
そう考えると彼女は少なくとも、ステータス的には戦力として数えていいか。
ポジションは⋯⋯物理も魔法も同じくらいだから中衛か遊撃。
魔攻より物攻の方が高いから剣が主体の魔法剣士ってところかな。
本人に剣の才能がなければ、斧でも槍でもいいけど。
あと、考えなきゃいけないのは⋯⋯彼女への接し方か。
まぁ、これは焦らず気長に進めるしかないかなぁ。
優しく接していればきっと、いつかは怯えとかもなくなるでしょ!!
⋯⋯たぶん。
そんなことを考えていると、どうやら戻ってきたようだ。
ボクはさっき考えていたことを頭の中に残してもうすぐ来るであろう彼女を待つことにした。
この子のステータスを考えるのに凄い時間が掛かりました⋯⋯。
能力値とかはいいんですが、将来どんな固有スキルを得ることになるかの候補を考えるのが大変で。
もう、ひたすらそれっぽいものを熟語たくさん見ながら【~者】っていうのを二百個くらい考えて⋯⋯彼女に良さそうなのを選びました。
これが適切なのかは小説をもっと書かないとわかりませんが⋯⋯まぁ、期待せずに待っていてください。




