31話 奴隷の少女
改めて、少女を見たけどかなり汚い。
服も汚れているし、体も泥とかで汚れている。
目の所も涙の痕もあるし、まともに扱われてはいなかったようだ。
一応、ボクは男?だし服⋯⋯ボロボロのスモッグのようなものをとってまでは確認していないけど多分、殴られたり鞭で打たれたりした痕とかあると思う。
それくらいひどい。
別に、奴隷なら普通なのかもしれないけどちょっとひどいなぁ。
そもそも、奴隷だって商品じゃないの?
人を商品扱いするのもちょっとアレだけど、商品にしたってこれはひどい。
絶対、売れない。
まぁ、魔法の試し打ちとかならあり得るか。
薬の実験とか。
ボクは、もう人間ではないから地球とかで使われていたネズミのモルモットとかと変わらない⋯⋯とはいかなくとも、同族意識は少し薄れたからアレだけど、同じ人間としてどうなんだろうね。
獣人族と人族だと同族とは思わないのかね。
ちょっと違うだけに見えるのに。
そんなことを考えながら彼女の首についている首輪に目を向ける。
首輪を鑑定したところ、やはり隷属の首輪。
効果は主人の命令に逆らうことが出来ないというもの。
主人が死ぬと保護した人に所有権は移る。
魔物のボクにも適応するのか心配だったけどちゃんと出来たようだ。
もし、これで失敗していたら悪いけどボクは彼女を見捨てていた。
そんなことにならなかったから良かったけど。
お、眼が開くぞ!!
「⋯⋯」
彼女は、傷ついた体を起こし、こちらを見つめてきた。
「⋯⋯?」
彼女はまだ状況が呑み込めていないのかキョロキョロしている。
「⋯⋯⁉」
次第に状況を把握してきたのか、おびえた眼を向けてきた。
⋯⋯まぁ、こんな知らない人が目が覚めた時にいたらびっくりもするか。
ここで、話しかけて余計におびえさせてもいけないし、落ち着いてから話しかけるとかしようか。
どうにか、落ち着いてきたみたいだ。
「ボクはウルル。君の名前は?」
まぁ、ステータスを見て知っているけど、それを言うわけにはいかないし。
「⋯⋯ミーシャ、です。えっと、あなたが、新しい、主人、ですか?」
なんでかは知らないけど、自分の主人が変わったとわかるようだった。
どうやって知ったのかは分からないけど、落ち着いてきたとはいえまだ怯えがのこっている。
本当は、もっと落ち着いてから言おうと思ったんだけど⋯⋯仕方がないか。
嘘をつくよりは今バラした方がましか。
「うん、そうだよ。よろしくね」
「⋯⋯はい。よろしく、お願いします」
うーん、まだまだ信頼関係的なものは難しそうだね。
やっと、ヒロイン候補の登場!!ただ、この手の小説に多い即落ちはなし。チョロインではないんですよ。あんまりチョロインだと面白く書ける自信がないし(自分が書くとかなり軽めの物になっちゃいそうで⋯⋯)やめておきました。
あと、猫耳。
これってどれくらい需要あるんですかね?一応、私はそこそこってかんじですが。
挿絵は⋯⋯必要ですかね?
一応書こうとも思いましたが⋯⋯私、絵をかくのは苦手なので(特に人物の絵が)。
まぁ、要望があったりだとか気が向いたら描いてみようかなぁくらいですね。




