20話 怨呪弾
あれから一週間、ひたすら魔物を狩り続けた。
もう、一体何匹倒したのか全く分からない。
と、いっても殆どゴブリンだけど。
もう、普通のゴブリンなら油断しない限りは負けないだろう。
ゴブリンは本当に素晴らしいとボクは思う。
経験値的な意味だけど。
一体一体はそんなに経験値にならないけどたくさんいるからかなり美味しい。
しかも前にも言った通り相性が最高だ。
こちらはダメージを受けないけど逆にこちらかからはかなり与えられる。
あと、なかでも瘴気属性だった魔法がかなり効く。
ただ、この魔法は練習している時に気づいたけど、この魔法避けるのが簡単だ。
動きも遅いし瘴気が赤黒くて夜じゃないとわかりやすい。
しかも、禍々しい感じだから相手も油断するのも期待できない。
強力な分、扱いずらいのだ。
それとは対照的に、無属性は動きは速く、見えにくいけどあまり威力はない。
闇魔法は黒くて昼には見えてしまうけど威力と速さはそれぞれの中間あたりかな。
怨呪魔法は⋯⋯まだはっきりとはわからない。
でもたぶんよくテレビである怨霊が引き起こすものとかじゃないかな、と思う。
一応、ポルターガイストは起こせた。
無属性魔法でも似たようなことが出来るけどなんか違うんだよね。
それに、知っている限りではどの属性も球状にして闇弾のように撃ち出すことが出来て、闇なら黒、無属性なら透明、瘴気なら赤みのかかった黒といった感じなんだけど⋯⋯。
この怨呪属性、撃つと紫色の顔が覆っているような感じで何というか⋯⋯怖い。
他に何が出来るのかはまだ検証していないけど、怨呪属性の弾、怨呪弾を使って感じたのは瘴気魔法より威力が高く速度も無属性には及ばないものの闇魔法くらいだった。
これだけ聞けばかなりいい魔法に見えるけど、そうでもない。
操作が難しいのだ。
まだ、スキルを習得してから余り経っていないのもあるけど、他のスキルを習得した時よりも難しい。
戦闘中だと、威力も調整しにくいし変な方向に行くこともある。
ここら辺はまぁ練習すればどうにでもなるかもしれないけど⋯⋯。
まぁ、そんなことはいいか。
頭の中も整理できたし気を取り直して、早速ゴブリン狩り!!
⋯⋯といいたいところだけどもうほとんどゴブリン倒しちゃってあんまり会わないんだけどね。
どうしようか、はぁ⋯⋯。




