18話 初めてのゴブリン殺し
属性:怨呪⋯怨呪に関するものに補正。
怨呪魔法⋯怨呪属性の魔法を操る。
ネームドモンスター⋯名前を持つ魔物。レベルアップ時ステータスに補正。
あれから特に問題なく外に出ることが出来た。
いや、ステータスの方には問題あったけど。
検証してから外に出てもよかったけどそんなこと言ってたら一生出なそうだしね。
簡単に試して外に出た。
称号の方はいいとして問題は主にスキルの方だけど。
属性:怨呪と怨呪魔法。
両方とも怨呪っていう名前が入っている。
怨呪は恨むんで呪うとか感じそのままの意味だったと思うけど、効果もそのまま呪う的なものなのかな?
そこらへんは色々試すとして、統合されたとかいってた闇魔法と瘴気魔法で出来たものは怨呪魔法でも出来た。
というか威力が上がったんじゃないかというのもあったし。
あと、あの時情報が隠蔽とかなんとかいってたけど、そっちの方は分からない。
ステータスにも何も書かれていなかったし特に体に何かが変わったという感じもない。
ということで、今は放置しておくことにした。
まずは目先のことをどうにかしないとね。
⋯⋯というのもボクが生まれてから初めて生物に会ったんだよ。
しかも、定番中の定番。
所詮、テンプレの魔物、ゴブリンだ。
名前 なし
種族 ゴブリン
LV 7
HP120
MP20
物攻23
物防22
魔攻3
魔防5
速9
スキル
体術1
繁殖4
レベルはボクよりも高いけど、魔攻・魔防はそれほどでもない。
スキルも少ないし攻撃になるのは体術のみ。
でも、ボクは霊体だから意味がない。
ゴブリンにとってはボクって相性悪いね。
因みに、繁殖はなんか受精しやすくなるらしいよ。
⋯⋯恐ろしい。
やっぱりちょっと生理的悪寒はあるよね。
普段ボクなんて言ってるけど女の子の記憶もあるし。
ただ、やっぱりボクが霊でそんな心配ないからか本能的なものとしてはそこまででもないけど。
そんなことはさておき、ゴブリンを倒そうか。
数は⋯⋯10匹くらいか。
幸い、こちらには気づいてはいないようだ。
大丈夫だとは思うけど油断はしないようにしないと。
念の為、自心制御で慢心しないように心をコントロールする。
そして、奇襲のため、ばれないように魔法を展開する。
発動するのは範囲型と呼ばれるもの。
動くものに狙いをつけるのにはまだ不安があるからね。
最後に、発動だ。
「腐蝕の結界」
そう言った瞬間、結界内にいたゴブリンたちは自分たちに何が起こったのかも分からず、呆然としながら体が崩れていく。
この魔法は範囲内の物を瘴気で蝕むものだ。
瘴気が蔓延していたあの地では効果が薄かったけど、外に出て試したときはちょっと戦闘中に発動するのは制御が難しそうだけどなかなかの効果で奇襲にはもってこいだった。
その証拠に、もうゴブリンの骨しか残っていない。
ゴブリンなんかにそこまでするかという人もいるかもしれないが、自分の強さも知らないのに手加減して殺されたらたまったものじゃない。
それはともかく、ボク、本当にゴブリンを殺したのか⋯⋯。
別に罪悪感とかはないけど人間だった頃、弱い弱いといわれていたからかなんとなく実感がない。
ただ、倒したのは事実だ。
その証拠に⋯⋯
《 レベルが上がりました 》
小説では馴染みのある、しかしボクにとっては初めてのレベルアップが起きたのだった。




