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塩マネージャー vs サバサバ系女子、私が選んだ対抗策は ‘ぶりっ子’ でした  作者: 雨宮 叶月


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第9話 ロケバスは今日も走る②

ロケ現場は、川沿いの開けたエリア。朝日が昇る直前、メンバーのメイクと機材の最終チェックが行われていた。


「ここのショット、予定より川の水位が上がってるから、角度変えないとダメですね」


スタッフが言うと、黒宮は一瞬で対応策を口にした。


「カメラ位置を1メートル引いてください。水面の反射も計算して。日射の反射率調べておいてください」


「了解です」


佐伯は蚊帳の外だ。


「……あたしの出番、いつ……?」


しかし、佐伯の“出番”は、そもそもなかった。新人マネージャー候補として“同行”はしているが、今回は完全にオブザーバー扱いだったのだ。


「うわ、マジで私っていらない感じ?」



一方、私はすでに次の段取りに移っていた。


「If the fog doesn’t clear in the next 10 minutes, we switch to the forest scene first. I’ll inform the lighting crew.」

(10分以内に霧が晴れなければ、森のシーンに切り替えます。照明スタッフに連絡します。)


「Roger that. I’ll confirm audio team’s readiness.」

(了解。オーディオチームの準備状況を確認します。)


佐伯はそのやり取りを聞きながら、ふてくされた顔でペットボトルのキャップを開けた。


「なんかさー。ずっと蚊帳の外なんだけど。私が無能みたいじゃん……」



「大丈夫ですよぉ♡ 最初から期待してませんのでぇ♡」


佐伯の口が開いたまま、しばらく動かなかった。


成瀬がせき込んだ。



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