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剛腕JK  作者: ロキ
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バッセン

 部室なんてものは貰えなかった。同好会だしね。

他の同好会もそうらしい。

道具関係は用具室に保管だし、着替えは更衣室で着替える。

で、練習なんだけど……

グランドは男子野球部が使ってて、あたし達は使わせて貰えなかったんだ。

夏の大会、いわゆる甲子園って奴。それの地区予選が近いとかで、

猛練習中だそうだ。

近いっていっても、7月からなんだけどね……


あたし達は5人しかいないから、試合も出来ないし、その予定もない。

空気を読むしかないわけで。

まぁ、予選が終わるまでは、グランドは使わないって事になったよ。


でもね、同好会も活動実績を残さないと廃部になっちゃうんだ。

だから、放課後、あたしの家に集まる事にしたんだ。

どういう事かというと、あたしの家は、バッセンを経営してて

バッセンっていうのは、バッティングセンターの略なんだけどね。


そこでボールを打ったり、ストラックアウトをやったりした。

お金はかからないよ。専用コインを渡して、みんなにはそれを使ってもらうから。

幼馴染のみんなは昔からここで遊んでたから、いつも通りなんだけど

マネージャーだけが、気にしてた。


お金は? とか、わたしはマネージャーだから、打たなくても……とか言ってた。

あたしは専用コインを渡して、これ使ってと言ったんだけど、遠慮して

なかなか打とうとしないんだよ。

だから、言ったんだ。


「バイトみたいなもんだから、打ってよって」


「どういう事ですか?」


はてな顔をしてる。


「機械も使わないとダメになっちゃうみたいでさ。

お父さんに言われてるんだよ。

ほら、お客さん全然来ないでしょ?

だから、ちゃんと動く様に確かめといてくれって」


「でも……赤字になっちゃうんじゃ……」


「うん、いいんだって。

バッセンの経営はお父さんの生き甲斐で、ここを経営する為に、お父さんは

別の仕事をしてるんだ。

小学校の頃からずっとこんな感じで遊んでたから、ほんと、遠慮とかしないで。

みんな打ちまくってるでしょ?

まんべんなく動かすのが、あたし達の仕事みたいなもんだからさ。

西国にしこくさんも、手伝ってよ」


「はぁ。

そういう事なら、わたしも手伝います」


「うん、よろしくね!」


 そんな感じで、あたし達は、バッティング練習と、ピッチング練習、あと、

マシンが投げてくる球を捕球するキャッチング練習を毎日してた。

守備練習とかは出来なかったけどね。

お読み頂き有難うございます!

よろしければ、ブックマークと評価の方も宜しくお願いいたします。

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