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3.2.64 今日からキミもドラゴンよっ♪

 馬宮(まみや)真一(しんいち)は異世界勇者である。

 地球で悲惨な事故にあったところを邪神に召喚され、魔王を倒す使命を受けてこの異世界にやってきたのだ。

 生首1つだけで。

 まさに悪魔の所業、いや、邪神の所業であった。


 ただし最初は首だけかと思っていたが、そうでないことが判明した。

 いろいろな発見から推察するに、バラバラにされた真一の全身の他のパーツも、どうやらこの異世界に送られてきているようなのだ。

 15個あるそれらのパーツは世界のあちこちに散らばっていて、凍ったり、燃えたり、沈んだり、喰われたりしているみたいである。

 そして真一のパーツを拾った持ち主も、既に4人も確認できていた。


 1人目、右手の持ち主はヒーラーさん。

 2人目、腰(とアソコ)のシンシンちゃん。

 3人目、右上腕の大工先輩。

 そして、4人目が左足のタンス野郎である。


 真一の目標はこれらのパーツを全て回収し、元の身体を取り戻すことだ。

 とはいえそれはまだまだ先の話。

 真一は生首だけで冒険を始めることを余儀なくされたのだ。

 そしてそれは涙無しでは語れない、苦難の物語であった。


 トラに噛まれ。

 鳥に攫(さら)われ。

 ラスボス(仮)モンスターにかじられ。

 マンモスカエルの体内に生き埋め。

 ゴブリンから袋叩き。

 ヒロイン少女に蹴られ。

 カラフル大蛇に丸呑みされ。

 ゴブリンキングの首飾りにされ。

 ゴブリン軍団と冒険者の戦闘に巻き込まれ。

 ヒロイン剣士さんにもまた蹴り飛ばされ。

 そして最後は龍神様への生贄に。


 だけどそんな苦難の果てに、、、

 真一はついに仲間と身体を手に入れたのだ。


 真一は右隣を向いて、2人の美少女を見つめる。

 中央の頭である赤髪のエピーと、右の頭である青髪のドリー。

 ただし2人は真一の隣りに立っているわけではない。

 同じ人間の女の子(※全裸)の身体の上に、真一と2人の少女の3つの頭が乗っているのだ。

 つまりビックリ三つ首人間である。


 その正体は、三つ首龍である至聖龍(しせいりゅう)カミュリャムの、人化した姿であった。

 

 龍神様とは首を1つ失った三つ首龍の成れの果てであり、真一は2人のもう1つの首となることを提案したのだ。

 そして真一たちは見事融合に成功し、1人前?の至聖龍になることができた。

 こうして3人は真一のパーツを探す旅に出ることになったのだ。


 この世界のどこかにバラバラで散らばっていると思われる、真一の身体の他のパーツは全部で15個。

 それを探しに棲家の森を出たが、手がかりなどほとんどない。

 まずは人間の街に飛んで行って情報収集をするつもりだった。

 だけどドラゴンの姿で街に近づくと、間違いなくパニックになることに気付く。

 真一は慌てて森の外れに着陸してもらったのだったが、そこで驚きの事実が判明したのだ。

 なんと至聖龍は人化することができたのである。


「シン、これでムレビトとおんなじ姿でしょ。このままムレビトの街に入っても大丈夫だよね?」


「いや、まず服を着ようねっ!」


 そう、人化したとはいえ、今のエピーたちは全裸なのであった。

 高校生か、下手したら中学生くらいの美少女が素っ裸である。

 コンプライアンス的に、完全にアウトであった。


「あそっかぁ、今はエピー、ムレビトなんだもんね」


「何か変なの?良くできてると思うニャミュ?」


 自分の身体を見回して、嬉しそうにするドリー。

 確かにどこからどう見ても人間の少女の身体であった。

 違いといえば肌がピンク色っぽいこと。

 頭に角が生えていること。

 そして翼と尻尾があることくらい。

 さらにはちゃんとこの異世界の人たちと同じく、手足の指は4本しかなかった。


「ドリー、ムレビトは普段は服を着てるでしょ?」


「そういうものニャミュ?」


「うん、せっかくミーニャの服をもらったんだし、着てみよう!」


 と、丸出しのおっぱいをしっかりと目に焼き付けながら、そう提案する真一。

 言っているのはミコミちゃんにもらった、ミーニャの毛を編んで作られた服のことである。

 ドラゴンの姿で大事に持っていたミーニャの服は、人間形態に変形してもそのまま手の中にあった。


 ミコミちゃんもまさか巨大な龍神様に着てもらえると思って、くれたわけじゃないだろう。

 だけど今の真一たちはミコミちゃんと全く同じ身長の、小柄な中高生くらいの少女の身体なのである。

 なんともちょうど良いタイミングで、しかも最高の服が手に入ったものである。


「ミュイっ!!ミーニャの服!着てみたいっ!」


「ミーニャ!ミーニャ!ドリーの友だちっ!」


 2人ともミーニャの服を着ると聞いて、さっそくはしゃぎだした。

 ミーニャの白装束は浴衣みたいに前が開いているワンピースタイプだ。

 どうやって着るのか分からないエピーに教えながら、もらった服に袖を通す。

 というか、真一にも着方が分からないので手探りだった。


 というのもミーニャの服にはボタンや帯などの留めるものがない。

 代わりに袖が3つもあった。


 この異世界の人って、腕3本だっけ?


 と一瞬悩んだ真一だったが、どうやら右袖が2つ分あるようだ。

 しかも2つの右袖のうちの1つは短くて細い。

 どうやら細い方の右袖を着て、次に左袖を通し、最後にもう一回太い方の右袖を通すようだ。

 これでボタンが無くても前がはだけることはない。


 正解かどうかは良く分からないものの、とりあえずミーニャの服を着ることはできた。

 ただし残念ながら翼を通す穴などないという問題があった。

 サイズ的には余裕があるので、翼を畳んでもらってなんとか着ることはできた。

 だけどやっぱり窮屈に感じるみたいなので、ここは要改善である。

 ただし長さは膝上くらいまであるので、十分に下半身を隠せる。

 尻尾も出しやすいので、ワンピースタイプで都合が良かった。


「サイズは大丈夫そうだな」


「ミーニャとおんなじ肌触りだぁ♪」


「ドリー、ずっとミーニャと一緒ニャミュぅ♡」


 2人ともとっても気に入ってくれたみたいだ。

 真一にはこの身体の感覚がないので、肌触りは分からない。

 それでも何故かミーニャに包み込まれるような温もりを感じることができた。


「ああ、ミーニャの服、大切にしようなっ!」


「うん、大事に着るよっ!」


「ず〜っと着るニャミュ!」


「、、、ずっとは無理かな。汚れたら洗わなきゃだし、脱がないといけないときもあるし、、、」


 苦笑いしながら教えてあげる真一。

 ミーニャの服が汚れて着られなくなったら大変だ。


「ずっとは着ないの?」


「どんなときに脱ぐニャミュ?」


「えーと、お風呂に入るときとか、その、、、交尾のときとか」


 少し照れながら説明する真一。

 ドラゴンの姿だったころは、真一も平気で交尾だの何だのと口にできていた。

 だけど今の美少女姿の2人との交尾となると、口にするだけで全身がカァっと熱くなる。


「交尾っ!エピー、シンと交尾、、、」


「シン、はやく交尾したいね♡」


「う、うん」


 恥ずかしそうに口にした真一の答えは、本当に心の底からの嘘偽りない気持ちであった。

 残りの身体のパーツを探すために、この異世界を巡る旅に今から旅立つ真一。

 その最大の目的は、この2人と交尾をするためなのである。


第3章スタート時点の真一のステータス

ーーーーーーーーーーーーーーー

名前:馬宮 真一

種族:異世界勇者・超次元融合

職業:なし

レベル:5

HP:77 / 41+36

MP:61 / 40+21

補助効果:

 HP自動回復 【+1 / 28秒】

  ▶ロングサステナヒール 【1384 / 114514秒】

状態異常:

 スリップダメージ 【-0.23 / 10秒】

  ▶切断 ✕15

  ▶毒

  ▶燃焼

  ▶氷結

  ▶水没

  ▶捕食

  ▶真空

  ▶寄生

  ▶裂傷

スキル:

 ダメージ最小化

 スリップダメージ微小化

 ミニマムヒール

共有スキル:

 カミュリャム《至聖龍》

称号:

 創世神の召喚兵

 ジャイアントキラー

 幻獣種と同化せし者

ーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーー

名前:エンプレス・ギドリー・シンイチ

種族:カミュリャム《至聖龍》

職業:なし

レベル:215

HP:9263 / 9263

MP:5619 / 5619

スキル:

 カミュリャム《至聖龍》

称号:

 超次元融合生命体

ーーーーーーーーーーーーーーー


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