鍋ぶた89 ギルドからの指名
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誤字訂正、ありがとうございます!
ギルドとの繋がりが深まってきたみゆきさんです。手広くすると大変だよ〜みゆきさん大丈夫?
「行ってきます!!」
いつもの何倍も軽やかに学校へいく。今日は終業式で早く帰れるし、長い休みが待っている。更紗も翔もご飯は友達と一緒に食べに行くらしい。更紗は食べ放題のしゃぶしゃぶランチ。翔はなろうバーガーショップ。モリモリマックスポテトが半額らしい。
今まではご飯に行きたくても、山下家の財政難でいつも我慢していた更紗と翔。今日は思い切り遊んで、食べて、楽しんでこーい!!と、送り出す。翔は一度帰ってくるけれどね。
みゆきはEXポーションやエリクサー、他にもいろんな素材を集めたいので、『家のダンジョン落とし穴の鬼』作戦を決行だ。B3もそろそろ完成しそうだったので、それも早く確認したい。
「今日もオニのように攻略イッテミヨー!」
「キュー!」
▲▽▲▽▲
カジさんが居ないので、畑の水やりを手伝いに行くと、ぷよ丸達が、スプリンクラーのように水を撒いていた。いつの間にか、畑の横に石で囲まれた泉が出来ている。みゆきが鑑定すると、
【憩いの泉】(健介と翔による手作り)
水の魔石を使っているので、とても綺麗な水。時々魔石交換が必要。
「わぁ…いつの間にこんなすごいものを…男同士、楽しかっただろうなぁ」
野菜やハチミツを収穫し、ダンジョン『落とし穴の鬼』作戦を開始した。みゆきさんの面倒臭がりが魔法を洗練させる…
「夕方に埋まる落とし穴!」
(みゆきさん、穴埋め面倒だったんだね…)
そこら中に落とし穴を仕掛けながら、B1、B2を進み、
B3まで来てマッピングをする。以前行き止まりだった道は先がまた迷路のように広がっている。全部歩いたら3時間はかかりそうだ。
「持久力アップ」
光魔法の類いで持久力アップしたかもしれない。みゆきは、かなりの早足でB3も『夕方まで限定の落とし穴』を開けまくって行く。時々、特製回復ティーを飲む。前回よりもかなりのハイスピードで進んでいく。道中、一度だけレベルアップした。
「あ、前にタイマン勝負したところ…!」
今回もチャレンジしてみる事にしたみゆきさん。またもやタイマン勝負になる。今回は、騎士団を先にやっつけたりはせずに、小隊長と決闘した。
「剣舞!」
みゆきは前回とは違うわよと言わんばかりの、ちょっとイキった戦闘スタイルだ。踊りきる前に小隊長をやっつけてしまった。
宝箱がでたが、騎士団がいるので素早く収納し全体に『解体』をかけようとしたら、なんと全員が隊列を組み直して一目散に逃げ出して行く…
ポカンと置いてけぼりになるみゆきだが、うさゴンがマッハで追いかけていった。マップで確認すると、赤いアイコンがうさゴンにやられていくのがわかるが、皆中隊長の部屋へ向かっているようだ…
みゆきも追いかけて行く。ドロップの宝箱が道しるべのように落ちている。
中隊長の部屋へ行くと、なんと、うさゴンが中隊長と戦っている。中隊長の剣技は、うさゴンには全く当たらない。騎士団が応援を始めたので、みゆきは防音を掛けて妨害した。
うさゴンが圧勝し、宝箱がドロップした。
「うさゴン、すごいよ〜!びっくりする程強いねぇ!」
「キュ、キューキュ、キューキュキュー!」
「うん、うん、ね、そうね、びっくりしたよねぇ。でもうさゴンの方が全然強いねぇ」
「キュー」
防音で気づかなかったが、騎士団がいなくなっていた。
「あっ逃げられた!」
「キュー!」
うさゴンが、またもやマッハで行ってしまう…うさゴン、そういうところありますね…。みゆきも走って行くと、所々にドロップの宝箱がある。収納しながら大部屋まで行くと、うさゴンはちゃんと部屋入り口で待っていた。
「学習するね、君、賢い〜」
「キュー」
みゆきとうさゴンは大部屋に入っていった。おそらく、総隊長だろう。部屋的にボス部屋っぽい。
「お城の中庭っぽいところだけど…広すぎない?」
野球場のような広い空間だ。騎士団1,000人くらい来たらどうしようと久々に怖がるみゆきさん。
バッサバッサ
音が聞こえ、見上げると騎士が乗っているドラゴンが5匹飛んでいる…
「結界!」
みゆきは慌てて唱えて正解だ。空からファイヤボールや氷の刃が飛んできたのだ…自分の『落とし穴』を棚に上げて言います。
「卑怯者〜!!ビッグファイアトルネード!!」
「キュー!!」
巨大な炎の竜巻に巻き込まれているが、ドラゴンは頑張って耐えている。乗っている騎士達は振り落とされて宝箱に変化した。うさゴンの雷攻撃が加わると、2匹のドラゴンも宝箱となって竜巻と共にぐるぐる回っている。
「なんかやっといて申し訳ないけど…見てると目が回る…」
竜巻に巻き込まれながらもドラゴンは抵抗して炎の息を吐いているが、自業自得のようで、仲間がキラキラ消えて、宝箱となっていく。ラスト1匹の所でみゆきは『パラライズ』を唱えると翼がぎゅっと縮こまり、もみくちゃに飛ばされはじめる。
うさゴンが、追い雷攻撃をすると、黒焦げのドラゴンが地面にドスンと落ちてきて宝箱に変わった。
「竜騎士ってやつだよね。かっこよかったけど攻撃されちゃぁたまったもんじゃないよ、本当に」
みゆきは宝箱を回収し、マップを見ると中庭の奥に扉がある。その先は小さな部屋だったので、おそらく次の階に行けるのだろう。
「今のがボスか、楽勝だね」
「キュー」
みゆきはボス部屋奥の部屋に入ると魔法陣があった。階段はまだなかったので残念だが、今のところB3制覇だ。レベルアップはしなかった。魔法陣で一度ダンジョン入り口に戻り、秘密基地でティータイムだ。
そろそろ装備がクタクタになってきているので、今日の午後は、みんなの装備も新調する事にした。スイートポテトを一口食べたところで、バングルが光った。
『山下みゆき様への依頼の件』
ワーカーズギルドのメッセージの見出しは、ちょっとびっくりするものだった…
『いつも大変さお世話になっております。ワーカーズギルド、受付担当のミル・マックイーンと申します。昨日マンドラゴラのクエストを受注した冒険者、ゲイルズ・パーカー様より、ご依頼がございました。異例の事ながらも当ギルドでも大変興味深い物でしたので、ご連絡させて頂きました。
早速ですが、依頼内容をお伝え致します。
1、装備品の買取について
ゲイルズ様が大変お気に召したのですが、ご本人さまが300万で買い取りたいとの事です。当方も確認致しましたが、大変貴重な素材の物です。無理にとは言いませんが、可能でしたらお願い致します。
2、物資のお菓子について
動物の描いてある不思議なお菓子を分けて頂き、ギルドで試食させて頂きました。非常に美味で、是非卸して頂けないかと思います。お試しに10万円分、売って頂けませんでしょうか?
突然で誠に恐縮ですが、是非ご検討をお願い致します。ゲイルズパーカー様は、一刻ほど前に出発されました。早くて2日、遅くて1ヶ月ほどはかかりますが、平均的に5日程になります。またご連絡いたします。どうぞ宜しくお願い致します。』
みゆきはポカーンだ。とりあえず、村長に連絡すると、スイートポテトはすぐに用意出来るとの事。仲介料を挟む事にして、1つ500円にした。200個購入し、9万円をコボックスの共有ホルダーに入れた。
10分後には200個届いたので、ワーカーズギルドに返事と共に納品すると、ちゃんと10万円が送られてきた。みゆきも、村長も、スイートポテトを作ってる職人さんも、みんな1万円ゲットだ。
「15分で1万円稼いじゃったよ〜♪」
嬉しいみゆきさん。ゲイルズパーカーさんへの装備品の販売の件は保留にした。異世界がこんがらがってしまうのも怖いからだ。
「私クオリティ、半端ないね…」
みゆきさんは、まんざらでもなくニヤニヤしながら家のリビングにて装備品を量産するのでした…
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