鍋ぶた88 クエスト状況
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圧力鍋の加圧が終了した。蓋をカチリと外して開けると、生姜醤油の甘辛ないい匂いがする。
「よし、大量の豚の角煮完成!」
今日は桐箱の豚バラブロックをゲットしたみゆきさん。得意の圧力鍋で、ゴロゴロじゃがいもと豚の角煮を量産する。
アイテムコボックスで、健介との共有フォルダにもディナーセットを入れておく。後から、空の食器にうどんが入って戻ってきた。夕日丘の自治会で作った手打ちうどんだろうか?4人分入ってたので、明日の朝食に出来ると喜ぶみゆきさん。
子供達と4人で食卓を囲む。今日も、ダンジョン畑で採れた野菜やダンジョン産の豚肉の恩恵に感謝する。
本日は、
チーズ入りのチキンライスボール
ナスとピーマン、ズッキーニのラタトゥイユ
きゅうりの浅漬け
わかめの酢の物
じゃがいもと豚の角煮
オニオンベーコンスープ
「いただきます♪」
「ライスボール、サクサクしてて美味しい!ラタトゥイユと食べてもいいね!」
「角煮、めっちゃとろける〜噛まなくてもいける〜!」
夕ご飯を満喫した後には、今日ゲットしたお月見プリンを堪能しながら、めいめいに今日の出来事を話す。友達と夏休みにプールに行く!とか、勉強会(という名の宿題見せ合い会)をいつやるとか、連勤でバイトが入った…などなど。
「ママ、腕輪光ってるよ?」
翔が気づいてみゆきに教えると、みんなが注目した。バングルが、青色に点滅している。
「なんだろうね?」
アイテムボックスを開くと、ワーカーズギルドからのお知らせだ。どうなったかな??
『【女神の涙】、【祈りの聖杯】の納品がされました。当方でも検品をして間違いのないものと保証できますが、念の為ご確認の上、サインを願いします』
アイコンをタップすると、小さな小瓶と、優勝カップの様に輝く黄色い花が出て来た。傷ひとつ付いてなく、ピッカピカに輝いている。それぞれに確認書類が付いていた。
「わぁ!きれい!」
「これなに?なんなの?」
「ママの自由研究の材料かな。【コスモドロップ】って言う、効果は分からないけれどすごい伝説級の秘薬があってね、どうやらスキルで作れそうなんだ。どーおー?すごいっしょ〜!」
「これでコスモドロップ作れるの?」
「まだまだ他にも必要なものがあるよ。ドラゴンの鱗とか、魔物の革とか、毛皮とかね…まだあと少し足りないんだよね」
みゆきは2品を『鑑定』をする。
【女神の涙】
1日の始まりに世界の平和を祈る女神像に宿る神秘の力が朝露と共に溶け出した雫を集めたもの。丁寧な仕事により上級品。
【祈りの聖杯】
聖なる気に満ち溢れた神聖な洞窟内でのみ咲く花。採取にはギルドと教会、双方の許可が必要な程に希少価値が高い。
「とてもよい状態の品物をありがとうございました。またご縁がありましたら、どうぞ宜しくお願い致します。みゆき」
2つとも上級品だったので、遠いどこかの受注者さんに感謝し、サインとメッセージを記入して送るとすぐにメッセージが届いた。
『初めまして。とても美味しい食事と温かい飲み物、珍しいお菓子をありがとうございました。今までで、一番楽しいクエストになり、100%以上の力が発揮できました。ありがとうございました!また依頼を出されるときには、是非受注したいです。宜しくお願い致します。キャルル・チャピオン』
メッセージの下に光るアイコンがあるのでタップすると、約束通りにきちんと袋に詰められたゴミと、空のお弁当箱などの容器が出てきた。
「キャルル・チャピオンさんかぁ、どんな人だろうね」
「女の子って感じがするねー」
「もう一つの方は?」
みゆきはメッセージを確認する。
『食べた事のない不思議な料理の数々に感動した。花はどうだっただろう?また縁があれば、手伝いたい。どうぞ、宜しく。アレン・クッパ』
「この人は、おじいさんだね、絶対」
「いや、逆に若手かも!」
「さんずいの漢じゃない?脳筋で優しいマッチョ!」
子供達が人物予想に話を咲かせている。みゆきはチャットで、他の依頼品の状況を問い合わせると、なかなか困難なクエストの為になかなか受注されないと返事が来た。
「クエストではどんな試練と解決法がありますか?達成に向けて出来る限りの物資を送ります」
みゆきが提案をすると、それぞれのクエストの過酷な環境を教えてくれる。
【愛の岩塩】強い魔物の生息する最高峰の山。麓は焼ける様に熱い為、酷く体力を消耗する。岩塩が取れる採掘所は中腹の山肌から入れる。魔物に追いやられてしまい、今は誰も管理する人がいない
【桃大豆】樹海は迷いやすく、死者の彷徨う噂から不人気なエリア。桃大豆の採れる集落は、奥深くにあるが、よそ者を受け付けないエルフ達からは桃大豆を譲ってもらえない事が多い
【マンドラゴラ】脆い崖の壁面などを好み生息する。
時々花壇や裏庭でも見つかる事があるが、採取されたときにはもう萎びている事が多い。(発見者がマンドラゴラの悲鳴によって倒れてしまう為)
みゆきは、それぞれにみゆき印の探索用パーカーを作り送った。耐熱性冷感マスクだったり、体が軽くなり俊敏の増すブーツ、友好の証になる様な木の化粧箱に入れた賄賂の高級フルーツセット、防音効果のあるイヤマフラー、ついでに美味しくできたラタトゥイユも追加した。
装備は回収を条件にした。向こうの世界で影響がありすぎる気がしたからだ。空のお弁当箱などと一緒に返してもらい、次に備えて整えればいいだろう。
『物資、差し入れ等を確認いたしました。発注を更新致します。進展がありましたら、ご連絡致します』
「ありがとうございます。宜しくお願い致します」
チャット無事終了だ。
「これで、受けてくれる人がいるといいんだけどね〜」
翔 「俺が受けたいわw」
更紗「しょーたんは、まだまだFランクでちゅよ」
翔 「はぁー?」
柑奈「そういった世界に行ったら、全員始めは一番下のランクからだよ。翔だったらあっという間にCランクになっちゃうんじゃない?」
更紗「え?うちは?」
柑奈「更紗もだよ。ざくざく倒してお宝ゲット」
柑奈の喧嘩の前に制裁作戦。お見事ナリ。
「ママ、【コスモドロップ】っぽいのはなかったけど、『伝説級の呪文と秘薬集』の本があったよ。結構出来たらエグいのばっかで本当のファンタジーだけど」
「見せて?うん、うん、全然分かんないね…」
「例えば、呪文だとこんな感じ」
伝説の呪文集
シ・コロン(魔物を一発で仕留める)
プロドシネフス(蘇る)
プロドンスク(蘇りの薬)
ナウイドルース(記憶の封印)
ディンウェル(若返り)
「え?すごくない?ちょっとだけ、『ディンウェル』」
「ママ!やめなよ!!」
「え?だってママの知ってる呪文って、言葉よりイメージじゃない?だから、どおよ?ディンウェルした?」
「「「ノー、ディンウェル」」」
「多分、この呪文があった国は、私達と違う魔法のルールがあるのかもね。色々進化しながら今の魔法とかスキルがあるんでしょ?」
「そう、そうなんだよね。ダンジョンもスキルも、モンスターも進化してきてるってやつ、ママちゃんと覚えてたんだ!」
「我が子のレポートだもん、何度だって読むよー」
「意味が分からない〜どゆこと?どゆこと?」
更紗は混乱しているが、翔は、うんうん言っている。柑奈のレポート1、2の説明会が20分開催されたのち、みゆきのバングルが光りだした。至れり尽くせりの物資をつけた事で残りの依頼も無事に受注されたようだ。
異世界の冒険家さん達、どうぞご安全に!!無理せずトライしてくださいねっ!!!
アレンさん
キャルルさん
読んで頂き、ありがとうございます。
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どうぞ宜しくお願い致します!
アレン・クッパさん
納品に来たところです。
キャルル・チャピオンさん
朝苦手です。みゆきさん差し入れのブランケット使ってくれてます。
え!女神像でかない?思った方は、是非いいねをお願い致します(*´◒`*)