鍋ぶた81 子ボックス
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誤字訂正、ありがとうございます!
アイテムコボックスって、小ボックスじゃなくて、子ボックスらしい。変な名前です…w
創作ダンスの授業を思い出す…下手でも恥ずかしくても、先生の前でダンスを披露しなくてはいけないが、今、とても感謝している…何がなんでもやり遂げなくては…
健介の見てる前で踊るのが嫌すぎて、みゆきは早くこのダンスバトルを終わらせる。
ペースとリズムをずらしながらみゆきのペースに持ち込むと、曲調がまるで変わっていった。
現代のアイドルが飛び出したかのようなダンスと聴き慣れたポップな曲に変われば、プリンスも立ち往生…
プリンスがやれやれとお手上げしたところでみゆきは笑顔でポーズだ。
プリンスはお辞儀をして消えていった…
金の装飾が美しい宝箱には
HHPポーションが5本
金貨が10枚
そしてブルーのグラデーションが美しいドレス、ゴールドの縁取りが美しいダンスシューズ、ブルーリボンの髪飾り、サファイアのネックレスが入っていた。もちろん宝箱ごと収納だ。
みゆきのバイン!と元に戻った変身に、一瞬驚きを隠せないGMDSメンバーでした…
さて、気になるB8、どうなっているでしょうか…
▲▽▲▽▲
マッピングをすると、地面には薬草やハーブの花がたくさん咲いている/薬草やハーブがたくさん生えている。あちこちで採取可能になっていた。
モンスターは、20匹くらい。タップすると、ハニービー、マンティス、ミセスバグ等だ。みゆきは鬼婆蜘蛛がいない事に安堵した。あの蜘蛛がいたら、糸の掃除が大変そうだからだ。
核の修復で、モンスターがバランスよく配置されていた。みゆき達は、サクサクとボス部屋まで進んでいく。
途中、ハニービーがリポップしたので、みゆきは得意げに投擲ナイフで仕留めると、ハーブハチミツをドロップした。『鑑定』すると、材料を揃えれば、エリクサーやコスモドロップが作れるらしい。
「コスモドロップ?なんだろ?キャンディかな?」
材料はショップでも売っていなかった。
女神の涙、祈りの聖杯、ハーブハチミツ×100(またはロイヤルハニー)…他にも必要素材がたくさんある…それをまた『鑑定』しようとしたところで、
「とりあえず、後で書き出して整理すればいいよ。手伝うから、今は先に進もうか」
ついつい足が止まってしまったみゆきに健介が進行を促す。
(そうだ、今日は、最短攻略だった…)
それ以降、リポップにも出会わずにボス部屋前の部屋に着いた。扉の上の隙間が綺麗に修復されていた。ダンジョンの自動修復機能なのだろう…
ボス部屋の扉をそっと開くと、トラックみたいな大きさの鬼婆蜘蛛が天井からこちらを見ていた…
「ヒッ!デカすぎだよ…」
GMDSメンバーは、トラウマからフリーズしてしまう。みゆきは『鑑定』をかけた…
「はい、出た、プレミアムー!え?4,000体目だって!!」
「え?まじで?パイソンが1,000体目だったのに?」
「あ、わかった!こないだ柑奈と村長と来た時に、フロアに溢れかえってたんだよ…ボスが戦いで何度も入れ替わってたりとか…」
「なにそれ?まぁいってみるか…」
うさゴンの元気スタンプ、バフ、みゆきの『無敵』をかける。
いつものように、扉バーン!
「パラライ…!」
ゴォーーーーーー!!!
みゆきが唱える前に、ボスのフロア中張り巡らされた糸が赤黒く燃えはじめた…
バタン…
一度、仕切り直しだ…
▲▽▲▽▲
プレミアム鬼婆蜘蛛に挑むのは、みゆき、健介、うさゴンのみ。討伐後のノーマルボスは全員でクリアする事にした。
『元気スタンプ』『バフ』『無敵』からやり直し、隠密、防音をかけ、扉をそーっと開いた。
みゆきは『パラライズ』を気づかれないようにかけるとキュッと体が縮まるが、全体には効いてなさそうだ。健介も追い『パラライズ』すると、手足が閉じて天井から落ちてきた。
みゆきは部屋中の糸をクリーンで一掃し、静かに唱えた。みゆきはクリーンを静かに唱えると部屋中の糸を一掃した。
「結界、エアガードからの、シリコーン、ポイズン、スプレー」
部屋の、壁、床、天井にシリコーンスプレー。ボス蜘蛛にもダメージがあるはずだ。家でも何度か使ってるが、とても便利なやつ。前回このフロアを攻略後に、密かにお試しして効果を確認済みだ。(ただし、モンスター相手に使うのは初めて…)
鬼婆蜘蛛は四方八方へ糸を飛ばしたが、シリコーンコートされた壁にぶつかっただけで、はらはらと落ちていく。ただの糸同然だ。天井に逃げようとするが、自分の糸が宙から舞い、自分自身を絡めていく。
健介が、炎を纏わせた剣を構え、防御力半減と4倍攻撃スキルできりつけた。足を4本切り落とした。うさゴンも高速で突進!
「キュー!!」
高速連続攻撃だ。べコッべコンッとボスの体は凹んでいく。鬼婆蜘蛛の体と目が赤く光りだした。
「耐熱結界!」
みゆきは健介とうさゴンと自分に結界を張る。
併せて、フローズンで鬼婆蜘蛛を凍らせるが、全く凍らずに湯気が出始め、部屋中が水蒸気でサウナになってしまった。おそらく結界が無ければ喉が焼けそうな熱気だろう…これは魔法の選択ミスだ…
「ごめーん!」
糸を焼き切り、みゆきに襲い掛かる鬼婆蜘蛛。ハエトリ蜘蛛のような瞬間移動でガバッと抱きつかれる。が、ボスが抱きついたのはダミーの炎の盾。
「スロー!ていうか、もうストップ!」
ストップはしなかったが、動きが少しだけ鈍くなった鬼婆蜘蛛は、健介とうさゴンによってHPが削られていった。みゆきは連続で何度も飛びかかられて、剣や鞭、鍋のふた、鍋、などをどんどん身代わりにして避けていく。攻撃の隙がない…
みゆきは、HMPポーションをグイッとやって、杖を構えた。
▲▽▲▽▲
GMDSメンバーと、カジさん、ぽん子、イナリはハラハラしながら待っていた。20分の間、中からドカン!ゴォォ〜!と乱闘の気配があり、スッと静かになったと思ったら、魔法陣で山下夫妻とうさゴンが現れた。
わっと、皆が、笑顔になった。みゆき達は『クリーン』でこざっぱりしてるが、みゆきの前髪が燃えてしまっていた。
きらちゃんがハサミで前髪を整えてくれた。少し伸びてきてたので、いいタイミングだ。
「え?」(きらちゃん)
「おっ?」(健介)
「え?なに?なに?」
失敗でもした??みゆきが気になって教えてとせがむと、克己君と伊織君、和馬君が絶賛する。
「顔がめっちゃちっちゃくなった!」
「若い!いいっすね!」
「断然いいっす!」
みゆきはテレッテレだ。
回復ティーを飲みながら、写真を撮ってもらう。きらちゃんとも一緒に撮ろうと言ったら、断られてしまった。カメラを向けると、全員顔を背ける。
「GMDSって、もしかして写真禁止?」
全員気まずい顔をした。
「お互いに絶対に言わない契約をしてさ、色々情報交換しようよ」
「みゆきさん達ならいいです」
「俺ら、結構限界で…」
ボスがリポップするまでの間に色々とはなす。健介がGMDSメンバーに聞く。
「アイテムコボックスって何かわかる?換金率10%ってやつ」
「聞いたことはないすけど、買取屋が換金率10%は流石に厳しいって立ち話してるのは聞いたことあるっス」
「アイテムコボックス?」
みゆきはアイテムボックスのショップでアイテムコボックスを探してみた。見つけられなかったが、
【アイテム子ボックス】
1,000万円で一つ作れますが、作りますか?と出てきた。
「!」
みゆきはとりあえずこれは保留にする。後で健介に相談だ。
「あとさ、GMDSの持ってるダンジョンって、手続きすれば攻略できる?昔は出来てた気がするんだけど…」
「あ、出来ますよ。1日の探索代、めっちゃ高いですけど。でも、スキル欲しさに世の金持ちが結構来ます」
「あ、ガイド代もめちゃめちゃ高いんです」
「いくらするの?」
「初級ダンジョンは5万円、中級が20万、上級が100万円だったっす。ガイド代が、その倍っス」
「階級詳しく!」
「え?あ、えーっと、モンスターの強さですかね。ここのダンジョンは中級っすね」
「へー!」
為になる話だった。他には皆の悩みをたくさん聞いた。若いのに、本当苦労している…。
そういえば、GMDSのダンジョン、昔行ったことがあるかもしれない。まぁ、そうでもそうでなくても、是非行ってみたいと思うみゆきさんでした…
▲▽▲▽▲
全員、ボス戦前のルーティンバフをもらい、ボス部屋を開ける。さっきと比べると小さな鬼婆蜘蛛がふわふわとい糸を張りながら宙に浮かんでいた。
投擲ナイフと健介の剣で、あっという間に倒してしまう。
カジさん、イナリとぽん子は結構なレベルアップをしたのでした…
「お、ボス部屋、綺麗に戻ってんな」
健介がニヤリとみゆきを見ると、みゆきは面目ないと小さくなる。
実は先ほどのボス戦で、全魔力を使って『落とし穴』をしたら、ボスが地の底まで落ちていってしまったらしい。宝箱はゲット出来たのだが、自分達が落ちたら危ないと反省をしているみゆきさんなのでした…
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どうぞ宜しくお願い致します!
GMDSダンジョン、みゆきさんに攻略行ってもらいたいっ!