鍋ぶた71 『忘却』の健介
のんびりとした気持ちで読んで頂ければ
幸いです。少しでも面白かったと思って
頂けたら、評価やブックマークを是非
お願い致します(*´◒`*)
誤字訂正、ありがとうございます!
健介さんとお久でたくさん話したいのは、みゆきだけでなく柑奈ちゃんもでした…かわよ
今日、またおまけ投稿致します。
お昼頃には…間に合うかな…
5時半に帰宅するみゆきさん。
「ただいま〜!勉強おつかれさん!」
「キュ〜」
「お帰りなさい…」
更紗、翔の頭から湯気が出ている…
あらぁ、テスト勉強。真面目に頑張って
たんだ!さすがや!えらい!
「ちょっと待ってて」
さくさくトーストに、
バターといちごジャムwith 牛乳で
脳の疲労を回復する2人。
最後の追い込みは暗記系。
「パパ、9時頃帰るって。
ちょっと、おかず調達してくるわ。
柑奈、時間あれば手伝って〜」
▲▽▲▽▲
柑奈と月見ダンジョンでの話をしながら
釣りをする。狙いはマグロなのだけど、
釣れたのはアジ6匹。まぁ、よきですよ。
プヨ丸がやってきた。
めっちゃ増えてる。
海にザブンして、貝やエビをとってきて
くれた。わかってるねぇ。ロブスターや、
タラバガニ、海老……あ、いや、ありがとう
も…もう大丈夫よ!!
畑では、採れるだけの野菜と薬草を収穫し
プヨ丸倉庫を覗くと、蜂蜜や、薬草が入っ
ているので頂戴した。
柑奈が、『月見の申し子 みゆき』に大爆
笑する。自分も欲しいと騒ぐので、全員で
行こうと約束した。
▲▽▲▽▲
健介さんご帰宅の9時10分
トマトときゅうりの塩オリーブオイル
(砂糖がけ)
ナスと挽肉のチーズオーブン焼き
鯵の香草焼き
麦入りご飯と、小さな厚揚げの味噌汁
紫蘇ジュース(頂き物)
食べている健介に色々と報告する。
ショッピングモールでのスタンピードの事
を話すと、
「え?真面目にいってる?」
驚く健介。
「本当!でね、その後、誰もその事に触れ
ないの!おかしくない?何事もなかった
みたいに。でさ、その日、見たんだよ」
「何を?」
「謎の企業…『GMDS…グローバル、なん
ちゃら』っていう会社の人達でファンタ
ジーな格好してた。ダンジョン消したの
その人達だと思うんだよね」
「グローバル…GMDS …」
「そ。あと、月見ダンジョン制覇してきた
よ!村長とうさゴンと。そこでもね、
GMDSの子達がいて…」
月見ダンジョンの話も全て話す。ちゃんと
全部聞いてくれた健介さん。
ピンバッチは羨ましそうだったが、何だか
考え込んでいる…
「でさ、今まで稼いだお金…月見ダンジョ
ンの修復に全部使っちゃった…明日から
また潜ってバンバン稼ぐよ!」
「まぁ、大丈夫よ。無理せんで。
はい、奥さん」
健介がマジックバッグを手渡してきた。
中身を出したら、目玉も出ちゃうかと
思った…
「束の札だと…!ヒェー!」
100万円の束が1、2、3、4、5…14…
はぁ〜??健介サン……?
「あ、これ、今回、偶々なんだわ。斉藤君
が紹介してくれた案件の払いがめっちゃ
よくて…斉藤君が、名誉社員って事で、
色々と税金や何やらは多めに引いてくれ
てるから、安心して使いたまへ。
斉藤くんは多分、億近く行ったんじゃ
ないかな?まぁ、税金やいろんな経費で
消えるから、実質俺の方が多く貰ってる
らしいけどね…」
トン トン トン、と、柑奈が階段降りて
きたので、急いでお金を仕舞う。
「あのさ、異世界本、もう少しで半分くらい
読破なんだ。でも情報が多くて…
ママの話聞いたり、月見ダンジョンの
蜘蛛とか蜂のモンスターを見て思った事
があって…」
まとまった話じゃないけれど、聞いて
欲しいと言うので、今日仕入れておいた
『苺とチョコレートの洋風お団子』と、
『ハニーミルクティー』を飲みながら耳を
傾ける。
柑奈は30分程熱弁し、
最後にGMDSの話が出てきた。
「異世界では、ダンジョンが経済の源なん
だよね。そーゆーのが無いのって、
良くも悪くもGMDSの仕業なのかなぁ
って思うわけ。
こっそりダンジョンの核を壊してたり、
ダンジョン消したり…
ママの体験したスタンピードも、何も無
かったみたいにしちゃったんだと思う。
なんかされたでしょ?」
「ん〜なんかね、イケメンがこう、
目を覗いてきて…」
健介がハァ?っという顔をする。
「『ウーなんちゃら』って言われたあれ?」
「そ。前にそれ聞いてさ、恐ろしい呪文集
みたいなやつに似たのがあって、呪文は
全句書いてないけど『忘却』とか
『記憶改竄』とかそーいうのに似てたん
だよね」
だから、GMDSは悪い事をしている。
けど、良かれと思ってやらされている人
がいる!キラちゃん達の事を思えば間違い
ない!と熱くなる柑奈。
みゆきはまた20分程話を聞き、うちの子
誰に似たんだろ〜なんて考え始めていた。
柑奈は話したらスッキリしたようで、
部屋へ戻った。
健介が、眉間に皺を寄せている。
「どうしたの?」
「いや、GMDS…なんか引っ掛かる。
ママさんと柑奈の話聞いてたらさ、やたら
GMDSが気になって…グローバル、M…Dungeon…S…システム…」
「あ、そうそれ。グローバル
マジカル ダンジョン システムインク
って言ってたよ!」
健介はなんか違うと言う顔。そして、思い
出したようだ。
「グローバル マジェスティック
ダンジョン システム インク!」
「ああ、それ!マジェスティック!」
「痛っ!いたたた…」
健介が頭を抱えた。
なんだが額が茶色くモヤモヤ光っている…
みゆきはどうしたものかと『鑑定』する
【記憶操作のエラー】
忘却をかけられた記憶が甦ろうとしている
状態。解呪、または呪術解除ポーション
にて完全解呪可能。
「パパ!『忘却』がかかってるよ!
『解呪』!」
みゆきが急いで解呪すると、茶色のモヤが
スッと消えた。
念のため、ポーションも飲んでもらう。
健介は考え事をしている顔で、暫く黙って
しまった…
「パパ、だい…じょう…ぶ?」
「ママ、ヤバいわ。これはヤバい…」
ポーションを飲み干し、口を開く健介…
「俺、昔、GMDSの社員だったわ…」
ぽろり…
みゆきの持つ団子の串から苺が落ちた…
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ぽろりした苺に、3秒ルール!と思った方は3秒以内に是非いいね、お願いします笑