鍋ぶた55 違った意味でピンチ
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ローファンタジー年間ランキング93位
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みゆきさん、ちょっとピンチな匂いします
派手な女の子はステータスをいじって細めになったみゆきだった。混乱に乗じ、前もって登録していた【細みゆきパイソンブーツコーデ】姿へ変身したのだ。もはやマスク(コロナ予防のね)とサングラスで、先輩ママには若い女の子しか見えない。
みゆきは目の前のモコモコを『鑑定』した。
【鑑定】
ホーオヌヴァム
イソコロオイの幼虫。
繭の糸は貴重。
粘り気が強く巻き込まれると危険。
多分、異世界語なんだよね。名前が…
分かり易いのもあるのに、時々変な名前だ。
ホーンワームで、モスの幼虫。って事で理解するみゆき。
「ごめんなさいっ!」
投石玉を思い切り投げるとボフンッと小さく爆発しホーンワームはキラキラと消えていく。
が、残り香がキツい…
みゆきは一帯にクリーンをかけて匂いを一旦消す。
子供のお母さんらしき人が一心不乱に探しに来た。先輩ママは『ぺこり』とみゆきにお辞儀をし子供を立たせる。子供は母親の姿を見つけ言葉にならない声で
「おがぁざぁん〜」
と泣き出した。3人はショッピングモールの警備員と避難所へ行った。みゆきは、ヒーロー扱いなのか警備員が無言で頷き行ってしまった。
顔に『お願いしますっ!』と書いてある…
通路の角から不快な匂いと共にホーンワームが出てきた。あたりには誰もいない。
マッピングで当たりを確認するとワームがあと2匹いる。そして、赤いモンスターのアイコンが1つまた一つと増えていく場所があった。
みゆきは太陽の剣を装備し地上のワームをサクサクと退治していく。
ワームの湧く場所…
それはベンチの後ろにある生垣の中…とても狭いが今のみゆきなら入れる。
「臭い!汚い!クリーン!」
索敵で、誰にも見られてないのを確認しみゆきは生垣の中にクリーンをかける。
ワームを倒しながらダンジョンに入り外から見えなくなったところで、ステータス設定の、変身を元に戻し『隠密』をかけた。
先程までのステータス設定で作った身体は、火、風、土、光、闇の5つの魔法を犠牲に得た贅沢な姿だ。ちなみに、土魔法だけ使えるとか、火魔法だけとか、色々バージョンがある。
作っておいてよかった。先輩ママにバレたくない。
ダンジョン用の装備にクローゼットスキルでキラリンと着替える。
「マッピング!」
最初の階段なのに、何匹もホーンワームがモコモコしている。それからB1が真っ赤なアイコンで埋まっている…
階段のホーンワームはみゆきの魔除けも効いてないのかモコモコ上がってくる。可哀想だけど…
「結界!!ポイズンハードスプレー!」
ちょっと横文字でドヤ顔だな、みゆきさん…
「ぬおんっ!」
みゆきはいくつかレベルアップした。そして、階段やB1にはドロップ品がゴロゴロしていた。
初めは拾っていたけれど、だんだん面倒になってきた、みゆきさん。
「まとめてゲット出来ないのかな?」
アイテムボックスに愚痴りながらドロップを拾っていく。みゆきの手の届かないところにもドロップ品がある。
マッピングで宝箱を、タップして確認すると
【ホーオヌヴァム】の糸と出ている。
「ワームの糸ね」
すると、マップ上に回収しますか?と出てきた。
「そんな機能あるの?やった!」
迷わず【はい】を選択する。
すると、届かなかった『ホーオヌヴァムの糸』がアイテムボックスに収納された。
(私の能力底なしだ。ふふふふん♪)
「ドロップ品を全選択しますか?みたいなやつ、ないかな?」
色々試すと、長押しでできた。この機能、見つけなければ、痩せたかもしれない…
回収が終わったらめちゃくちゃ貧血になってしまったみゆきさん。
「こう言うのもMP使うのかぁ…」
かなりグロッキーだ。みゆきは回復の泉水をコップで飲み干す。
「ふぅ〜」
ちょっとずつ元気出てきたようだ。結構な広い地形で、今日は全く行ける気がしない。赤い敵マークが少しだけ残っているが少しずつ消えていく。
マップ上でドロップ品をタップすると
【イソコロオイの卵】と出た。とりあえず回収したが、鳥肌がたつ。
(まぁ、ちょっと苦手なので後で売りましょ)
少し頭がフラフラしたが、お腹チャプチャプ…
みゆきは頑張ってMPポーションを飲んだ。
10分ほど待ってみたが、随分穏やかな時間が流れる。
「何でモンスターは外に出てきちゃったんだろ?」
もう大丈夫そうなので、外へ出ようとしてみゆきは焦った。
(隠密をかけていて、本当よかった)
ファンタジーな格好をした人達が10人程、みゆきを…いや、ダンジョンを囲んでいる。
「ワームダンジョンの核、破壊されてなかったの?」
「記録では破壊されてるとありますが…」
「でも穴あるし…」
「とりあえず隊長が来るまて待とう」
「てか、ここ、臭わなくない?」
「「「それな」」」
(ダンジョンの核?破壊?)
みゆきは出るに出れなくなってしまった。念のため、ステータスやマジックバッグ、アイテムボックスを『隠蔽』した。
モンスターに遭遇するよりもドキドキしている…
隊長らしき人がやってきた。全員が隊長に気を取られてる間に『防音』をかけて速やかに穴から抜け出した。
身幅の感覚を忘れていたみゆきは、垣根の小枝に引っかかりまくった…音がしなくてもバレバレだった…
「誰だ??」
ビクゥッ!!
隊長に見つかってしまったみゆき。心臓の動きは速いが、血の気がサーッと引いていくのが分かる。
22個の瞳が一斉に自分を見ている…逃げ出したい気持ちでいっぱいなみゆきさんなのでした…
この人達、只者じゃないよ…
▲▽▲▽▲
【イソコロオイ】
拙い文章ですが読んで頂きありがとうございます。
少しでもみゆきさんを応援したいと思って下さった方
どうか、ブックマーク、いいね!や、高評価で応援を
宜しくお願い致します(╹◡╹)
みゆきさん、魔法少女なりましたね。
いや、『少女』じゃないけども。
後で派手な女の子に見えるみゆきさんを
挿し絵します(╹◡╹)その時には是非ご褒美のいいねをくださいっ!