鍋ぶた21 健介の決断
お疲れ気味ですね。旦那の健介さん、大丈夫かな??
初めて長い文章を書いてますが、本当難しい事ばかりです。何回見直しても間違えてます。どうか暖かく見守ってくだされば幸いです。宜しくお願い致しますm(_ _)m
いいね、ブクマ、評価をありがとうございます!
とても励まされております。これからもどうぞ宜しくお願いします!
15時00分 健介が、かなり早いお帰りだ。
今朝の様子からも、何かあったな…と思い
つつみゆきは平然を装う。
「パパ、おかえり。ね、
ちょっとこっちきて〜」
「ん?おぉ」
「これ、今日安かったんだよね」
みゆきは、エクレアと回復の泉水で入れた
紅茶を入れる。
「おっ!美味いな」
「ここのエクレア美味しいよね」
お茶を飲みながらお菓子を堪能する。
健介の顔が少しほぐれてきた。
「ママさん、あのさ」
「うん。なんでしょ?」
みゆきは「防音」をかけた。
「仕事、辞めてきた。」
「……………!!!!????」
息が止まりそうなほどびっくりした。
勤続20年のキャリアがあり、部長になって、
仕事引っ張りだこで、楽しそうに仕事してた
のに…
ゴクリと紅茶を飲み込んで、みゆきは返事をした。
「何があったの?」
「5年前に社長の息子が跡を継いだろ?
仕事覚えてないのに態度だけは偉いから
先方さんから俺に仕事の指名きちゃって
さぁ。それがムカついたんだろうね」
跡継ぎを嫌がり都会へ上京していた社長の息子が
急にやる気を出して跡継ぎになった。
この手の話はよく聞く。
「3日前に、皆の前で給料を下げるって言わ
れて。このご時世だからって。俺だけ」
「いくらくらい?」
「半分くらい。ははっ、やってらんねーよ。
まぁ、辞めるのは、ダンジョンのおかげで
即決したんだけどね」
半分って、初任給よりも少ないっ!!
そんな事をいきなり言われるのも社会的に
アウトだし、なんとか交渉したが聞く耳もた
ない若社長。
もう、諦めて退職願いを出したらしい。
他の人達には引き止められたが、収入が
減った上に、今と同じ仕事をするのでは割に
合わない。
こちとらかわゆい子供達が3人もいるのだ!
「失業保険の手続きはするよ。有給は全部買
い取り。 会長が会社都合にしろって言って
くれたから。しばらくは仕事探しながら、
ダンジョンで稼ぐし、ダンジョンよりいい
仕事が見つかればすぐに働くよ」
みゆきは辞めたことに驚いたが、お金の事は
心配していなかった。
だって、一日ボス戦で銀貨5枚だ!一日
2〜3回潜れば今までの生活が保てる。
更に、またプレミアムなボスが出れば
ボーナスゲットだ!
そしてそして、またまた更に!
ダンジョンでの収入って
税金かからないんだよ〜〜〜〜〜(ニヤリ)
健介は、子供のような屈託のない笑顔で
「ぐぁーーーーー!!
やっと解放されたーーー!!」
みゆきは驚きを我慢できたけど、
うるさいのは健介さんでしたか…
防音が無駄にならなかったね。
よかったね。よかったね。
「じゃあさ、退職祝いボスいっちゃう〜?」
「今から?」
「今から〜〜〜!!」
「うははっ!いいね」
2人で出かけるのは何年振り?
ちょっとだけ照れるけど、10分もすると
慣れた。
秘密基地で、クローゼットを使い健介に照準
をあてると、一瞬で着替えられた。
相手の承認を得てれば出来るらしい。
それから、健介に使ってもらおうとスキル石
を出す。みんなのスキルが発現してから
配ろうと思っていたものだ。
健介がしばらく黙ってから
「これ、結構ヤバいよ?
なんでこんなに待ってるの?」
ため息混じりに呟いた。
みゆきは虹色スキル石の事も話した。
「うん、このスキル石は子供達に使おう」
虹色スキル石の存在を教えたら
健介は自分でコツコツ貯めていくといった。
「わかった。
じゃあさ、今日は健介がボス戦頑張って。
私は弱らせるところまでやるから」
▲▽▲▽▲
うさゴンと、回復の泉で合流してボス戦だ。
扉バーン!
「パラライズ!ポイズン!」
「3倍攻撃、防御力半減!」
みゆきが唱えると、
健介が華麗に斬りつけた。
敵は6倍のダメージをくらって虫の息だ。
健介はスッと近づき刀を一突きすると
キラキラとリトルブルが消えた。
宝箱を確認してマジックバッグにしまう。
「ママさん、
今のを全部売ったらいくらなの?」
みゆきはアイテムボックスで確認する。
銀貨5枚 5,000円
桐の箱の肉(中) 8,000円
皮の手袋 1,500円
皮の腰巻き 5,000円
エリクサー 10,000円
チャカチャカチーン♪
トータルで 31,000円ナリ。
「30,000円前後かな」
「よし、半日で、どれくらい稼げるか
やってみるか」
意気込む健介にみゆきは
「その前にB2の洞窟の様子を見たい」
パパ絶対驚くぞー!!
健介を先に階段を降りて行く。
「うおーーーーー!!!
なんじゃこりゃーーー!!」
健介さんナイスリアクション!
うさゴンが健介に驚いて固まってる…
今日は仕事を辞め、ボスを倒してって
テンションの振り幅がすごいね。
「今日、ここでご飯食べようかと思って」
みゆきはダンジョン通路を確認する。
落とし穴に宝箱が6つ落ちていた。
回収して先を確認すると、50メートル
くらい道が伸びていた。奥の方でなにか
光っている。
「道が長くなった!何かあるし!」
みゆきは落とし穴を埋めて、健介に伝えて
からダンジョン通路に足を踏み入れた。
「おい、一応バフかけろ!」
健介に言われて「隠密、結界」をかける。
もちろん健介とうさゴンも、後ろから付いて
来た。
キラキラと輝く光はもしかしたら高級素材?
そしたらきっと、B2はもっと稼げるかも!
(みゆきさん、目が円マークになってるよ)
通路の先で、光が宙に浮いている。
近づいてみるとふわりと揺れた。みゆきは
猫のように、光に合わせて手を伸ばし、
やっと掴んだ。
「なに?これ。きれい〜!」
「危なっ!!!」
健介が怒鳴ると同時に斬りかかる。
目の前に真っ二つにされた魚型のモンスター
が落ちてきて、そのあとキラキラと消えて
宝箱がドロップした。
「うわぁ、びっくりした。ありがとう
次からはマッピングだね…」
まさに提灯あんこう…
モンスターが隠れてる時もあるんだ…
ひとつ利口になったみゆきさんでした。
宝箱の中は発光器官。先が少し丸く、しなり
の良い細長い棒だ。まるでグラスファイバー
みたいだ。
突き当たりまでマッピングしたが他に
モンスターはいなかった。
「なに?うちのダンジョン、これで終わり?」
健介は拍子抜けの顔だ
ガンガン攻略するつもりだったのだろう…
「これからどんどん広がっていくよ」
「マジか…てか多分一階よりも強い敵になる
筈だから気をつけろよ」
「わかった」
「パパは明日、暇?」
みゆきは、月見ダンジョン村に一緒に行って
もらいたくて聞いた。
「明日は午前中に知り合いによばれてる。
相談したいことがあるって。」
「どこの人?」
「古里町だよ」
タイムリー!月見ダンジョンと同じ町だ。
「私、月見ダンジョン村に行きたいのだけど
乗せてもらえない??」
みゆきは、経緯を話し、見てきたいと話す。
健介は、それは別にいいけれど
『月見ダンジョンには潜らない』
と、みゆきの契約スキルを使って約束させた。
みゆきは、ダンジョンの50メートル程の
通路全部に落とし穴を仕掛けた。
健介はギョッとしてみゆきをみた。
「うーわぁーみゆきさーん、
えげつないですねー…」
「だって、やってみたら出来たんだわ。」
健介は思った。
(普通、土魔法の落とし穴って直ぐ閉じるん
じゃなかったっけ?みゆきのスキルが特別
なのだろうか?)
まあ、何事においても、みゆきが意味不明
なのは昔からだ。健介は考えるのを辞めた。
浜辺の風が気持ち良いので、お茶を飲んで
休憩する。うさゴンも楽しそうだ。
落とし穴に落ちてた6つの宝箱をあけると
発光器官×2
あん肝×1
蛸足×1
大きくて分厚い鱗×2
が入っていた。
「「これは鍋だね」」
「あとでたこパもしよ」
アイテムボックスで確認すると、
発光器官一本 1,000円
あん肝 3,500円
蛸足一本 800円
魚人の鱗一枚 400円
だった。とりあえずは売らずに取っておく。
「さ、またボス戦行くぞ〜」
「キュ!」
元気100倍の健介さんとうさゴンでした。
▲▽▲▽▲
みゆき、うさゴンとボス戦を繰り返す健介。
皆、レベルアップする。
リトルブルは一人でも余裕で倒せるからと
健介はソロでボスを周回しに行った。
ソロ特典の虹色スキル石を狙いに行ったの
だが結果はゲット出来なかった。
本当に最初の5回までだったらしい。
健介は100回目で出るかも知れないと
黙々とボス周回をしている。
こうなると止められないのを知っているので
健介に鍵をかけて戻るように伝え、先に家に
戻った。
うさゴンはみゆきを秘密基地におくったら
またダンジョンへ入って行った。
やだ!優しい子!
なんにせよ、健介が元気になってくれて
よかったと思う、みゆきさんなのでした…
拙い文章ですが読んで頂き誠にありがとう
ございます。少しでも健介さんを応援したい
と思って下さった方、どうか、いいね!や、
高評価、お願い致します(╹◡╹)
健介さんに、ざまぁ体験をしてもらいたいと
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