リユニオン・パッティート
トリマロード王国最後の無法地帯・ローテリア。賭博、売春、人身売買と何でもありのその街でエミシアの前に現れたのは、失踪した恋人によく似た少女だった。ある日突然船に乗せられたという少女・ユナの持ち物は、兄からの手紙と当面の生活費、そして「魔法の白い翼」だけ。生まれてからほとんど外出したこともないというユナは、自分がこの街に送られた理由さえ知らされていなかった。しばらく平和な二人暮らしが続いたが、よくも悪しくも素直なユナの前で「ドン・モナルカにもう一度会いたいなー」と独り言をつぶやいたのが運の尽き。エミシアの願いを叶えるため、カメラ片手にユナが魔法の翼でひとっ飛びしたのを皮切りに、錆びついていたはずの運命が動き出す―――――。
宵闇色の。
2019/01/31 06:00