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魂送り

作者: 香野ジャスミン
掲載日:2018/04/27

初ファンタジーな物。でも、発展はできない。

誰か、これを発展させてもらえたら、ちょっと楽しいかも。

もし、するようであれば、お知らせください。


個人的に楽しみます。


唇を噛み締める。

白さを越して、消えていく吐息。

祈っていた。

ただ、祈っていた。


大きく見える月の明かりが、微かに周りに温かさを与えてくれる。

時折吹く風には、多くの匂いが含まれていた。

土、水、草...


それが、一層彼の心を沈めていく。


ー!

空気に一瞬の変化を感じた。

息をすることも忘れるぐらい...

いつの間にか、視線を足元へと運んでいた。


見上げる瞬間に込める思いは、仕方がない。

ー開いてる


今回の役目は特別だ。


足元に広がる崖の下。

彼らの眠った場所から、淡い粒子が少しずつ浮かんでくる。

ーあぁ、無事に昇ることが出来るのか...

安堵の気持ちが、堪えてたものを流していく。


ずっと、流せなかった。


やっと、流すことができた。


いつかは、訪れるだろうと思っていた。

それも、この役を選んだ者の宿命だと...


大きく息を吸い込み、役目を果たすため、瞳を閉じる。

両手を大きく広げ、熱を集める。

小さな粒が、輪を追うように広がっていくのを感じる。


足元から感じる気配が、量を増す。


『行っておいで。そして、また新しい命で帰っておいで』

古から伝わるこの世とあの世を繋ぐ言葉。


ーー!

熱さの増した一瞬で、手元から離れていくのを感じた。


音もなく、風もなく。


この静さの中、渡った彼らは、何を想うのだろう。


瞳を開けて彼らの方を見る。

もう、何もない空は、月の光が広がっている。


「戻っておいで」


そして、彼らがまたこの世に降り立つまで、待ち続ける。

これが、俺の仕事だから。








俺の仕事は、選ばれた者だけが任される魂送り

頭の中で想像はできても、人様に晒すことのできるまでのスキルが、香野にはたりないです。


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