第一話 魔法学校
瞼に強い日差しが差し込んでくる。暖かい。そっと自分を包み込んでくれるような。もう少しこのまま寝ていてもいいだろうか…
「……さい」
ああ気持ちいい。
「……なさい!」
しかし暖かい日差しが不意に無くなる。なんだ?太陽が隠れちゃったのかもしれない。しかし……。
「起きなさい!」
耳元で爆発音が響く。
「うわああああああああああ!」
驚いた。思わず悲鳴をあげてしまう。何が起きたんだ?ゆっくり目を開くと女の子が覗き込んでいた。
「だれ?」
疑問を述べた。
「寝ぼけてんじゃないよ!」
女の子は憤慨する。知ってる人だろうか。
ああ、だんだん意識がクリアになる。えーとこいつは……
………………………………。
……誰だっけ?
「どちら様?」
「はあ、メール送ったわよね。今日から居候する東雲月香です。あ、軽く40はいってるから変な事は考えないようにね」
軽く40!? それはともかく。
「はあ、なぜここに?」
女の子は呆れたように口を開ける。
「あなたの親と関係があるからよ」
俺は神賀修。親は一般人なのだが魔法が使える。天然の魔力持ちというところだ。
「さ、早く学校に行かないと遅刻よ」
恐ろしい怪力で腕が握り潰される。
「うわああああああああああ!」
本日二度目の叫びをあげることになった。
学校にはどうにか間に合った。
だが…………
だが……!
どうして東雲さんがここにいるんだ!?
それも生徒として!確かに見た目は若いよ!でも中身40だって……
「あ、今日から転校生として編入するから」
え……マジデスカ?
そして……なんで同じクラスなんだよ!
「なんで同じクラスなんだよ!って思ったでしょ。」
「思ったよ!」
今日だけで何回叫んだのだろう…