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転生モブが小さな幸せ見つけるための3つの法則  作者: 林檎とエリンギ
3rd Theory : 取るに足らない事件
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Chapter 006_大事な人

「…あなた。妹たちのコトどう思ってるの?」


蝉の声が辺りを包む夏の午後

作り置きのアイスティーをお供に

斜め向かいに座った2人の会話は

セルディアのそんな言葉で始まった…



「どうって…え、えぇと。明るくて真面目な。いい子たちだなって…」


セルディアに「聞きたいことがある」と言われたベルナールは

「お母様から私のコト聞いた?」などと

詮索(せんさく)されるのだろうか…?

と、予想していた。


リチアとミーリアについて聞かれるなんて全く予想していなかった

ベルナールは驚き狼狽(うろた)えながらも、咄嗟(とっさ)

思いついたありのままの…ありきたりの…言葉を口にした。



「ソウじゃないでしょ!」


案の定…ベルナールの言葉が不満だったセルディアは



「意識してるのか?って聞いてるのよ!」


と、続けたのだった



「…」


その言葉にベルナールは一瞬黙り。

そして…



「してますよ。さすがに…」


…と。正直に話したのだった。

その答えに



「っ!?…ふ、ふぅ〜んぅ~」


妹達から「「1年近く経つのに、手を出さないどころか、そんな素振りさえ見せてくれない」」

と聞いていたセルディアは、思いの外あっけなく答えたベルナールの言葉に面食らいながらも



「私はまだ、あんたがどんなヤツか知らないけど…2人だけじゃく、お母様も認めてるんなら悪いやつじゃないんでしょうよ!…あ、あの子たちにさみしい思いをさせないでよね!」


…などと口にしたのだった。



「あ、ありがとうございます///」


正直、”かなり”嬉しいその言葉に浮かれそうになる心を

自制したベルナールは思わず感謝を伝えた。



「なっ!?か、感謝されるようなコトじゃないわよ!あんたの”問題”を指摘してるのよ!!」

「…」


問題…セルディアの

その言葉を受けたベルナールは



「今は。他に気になる子がいて…」


ソレを受けたセルディアは



「、…」


妹達の話から“ある程度”予想していた答えを無言で受け止め

視線で先を促した。



「しょっ、正直…」


少し気まずそうに、視線を外したベルナールは



「彼女への気持ちが”そう”なのか?それとも違うのか?まだ、自分でも分からないのですが…」

「…?」

「えっと。”かわいそう”だとか、”なんとかしてあげたい”とか。ソウいった…」


ベルナールの瞳を真っ直ぐに見つめて聞いていたセルディアは



「…っ、」


ため息のあと。



『カロンッ…』


グラスを傾けて唇を湿らせ



「…なるほどね。」


長い睫毛を少し伏せて、



「みんなが貴方を気に入る理由。わかった気がするわ…」


と、小さくつぶやいてから



「いいけど!」


『ガタンッ!』と、音を立てながら

椅子から立ち上がり



「妹たちを選ぶなら、冒険者を辞めなさい!」

「えっ!?」


思わぬ言葉を残し、

ベルナールの驚きの声には耳を傾けずに



そのまま食堂から出ていったのだった…


………

……

……

………



…と、思ったら?



『カチャッ…』


6秒後。

捨て台詞と共にドアの向こうに消えたセルディアを

見送ったベルナールの瞳は、

彼女が()()()()開けて閉めたドアが

今度は『そ~…』っと開らいていく様子を捉えた



「?」


ベルナールが注目すると…



「…///」


頬に朱をさし、

恥ずかしそうに『そぉ〜…』っと顔を覗かせた



「…セルディアさん?」


いま出ていったのに、どうしたんだろう…?

そう思ったベルナールが声をかけると



「っ//////」


ベルナールの姿を見つけたセルディアは

朱色を濃くして



「なっ、なんでいるのよ!」


などと言いだした



「「なんで」って、まだ何秒もたっ…」

「こんの、ノロマ!」


「40秒で支度しな」という話なら、遠い昔に別の物語で聞いた気が

するベルナールだったが、さすがに、

「6秒でなんとかしろ!」という話は聞いたコトが無い。



「えぇ~…」


横暴である…

そう思ったベルナールが不満の喘ぎ声を上げると



「…まったく///素直で正直なところは評価するけど、とんだ(しろ)書記ね!」


白書記…リブラリアで「ノロマ」や「優柔不断」を意味する蔑称(べっしょう)(語源は「白紙(初心者) の書記官」から)…とまで言われてしまったベルナールは、

さすがにちょっとムッとして



「ソコまで言われる筋合いは無いですよ…」


と、不満を述べた。

しかし



「なぁんですってぇ!?」


相手がヒートアップしそうだったので慌てて



「そ、それより!戻ってくるなんて。何か用があったですか!?」


と、身振りを交えて伝えた。

すると…



「…え?」


キョトンとなったセルディアは



「…っ///」


再び恥ずかし()な顔に戻り、



「そっ、そうだったわ!…そ、そうだ!あんた、せっかく居るんだからボーっと突っ立ってないで手伝いなさいよ!」


などと言い始めた。

そこでベルナールは…



「ハイハイ、できる範囲で手伝いますよ…」


この人は”こういう人”なんだ…と悟り。

諦めて頷き



「…それで。何を手伝えばいいですか?」


尋ねると



「…///」


やはり頬に朱をさして、恥ずかしそうな視線…しかし

優しい口調で



「そ、そろそろ…ミーリアが目覚めるだろうから。お茶を持っていってあげたいの…」


唱えたのだった

セルディアおねぇちゃん… ( *´艸`)

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