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夢n夜  作者: 雛北
3/4

秋 人形

<秋>


 人形になって窓際に座っている。


 うつくしく、しかしビスクドールの中ではあどけない、幼女のようにくりっとまるい眼とぽてりとした唇をしたお人形。

 カールされた淡い金髪が陽に透けて、白い顔の周りに垂れている。


 こんなにもうつくしいのに、誰も自分の事など見てくれないと悲しくなりぽろぽろと涙を落すと、その1粒1粒は全てちいさなあめ玉になった。


 小鳥や虫が飛んできて、落ちるあめ玉に群がったが、涙を流し切ればみんな離れていくだろうと分かっていてますます悲しくなり、眼をすり減らして泣き続けた。


 そしていつしか陽は落ち鳥も虫も飛び去り、闇夜にぽつりと取り残された。

 もう涙は出ず何も見えず。

 

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