巴 麗漓と己嶋 要
よろしくお願いします。
ここは、聖桜学園都市。
その中ある、私立・聖桜学園高等部。
高等部の教師である巴 麗漓。
今日も破天荒な日々を送っている。
「麗漓先生っ。あれっほど、言いましたよね。剣術部の打ち合わせがあるって」
「少しの遅刻くらい、いいじゃない。要はお堅いなぁ」
「先生が破天荒なだけです」
麗漓は教師である同時に、剣術部の顧問でもある。その麗漓から要と呼ばれた男性。
己嶋 要。
麗漓と同じく剣術部で副顧問である。
「はいはい。わかった、わかりました。打ち合わせしますか、要くん」
「……はい」
麗漓と要が、打ち合わせしてる頃、部員は修練していた。
聖桜学園剣術部は強豪校でもあるため、常に修練はきつめだ。副顧問である要も学園OBで元剣術部部長であった。
要も麗漓の教え子で、まだ若輩者ものであるが二つ名を持つ者でもある。
「緋色の悪魔」
凶々しい二つ名ではあるが、要の髪の色が緋色である事だ。
そんな要を超える麗漓の二つ名。
「美しき獣」
この世界で現存している剣術家でも、五指に入る程の強さを誇る。
唯一、一騎当千を成し遂げている。嘘に聞こえると思うがその強さは半端無く最強に近い。
女性でその強さなのだから、憧れる女性剣術家は後を絶たない。それだけ、魅力的な強さなのだ。
打ち合わせというのは、今度の学園祭で模擬試合含め、一般生徒が剣術部員にどこまで挑めるかというもの。剣術部員じゃなくても、麗漓や要に挑んでも構わない。
まあ、麗漓や要に挑戦する無謀者は居ないとは思うが、世の中にはそういう奴がごまんといる。
「こんなもんじゃない?スケジュール通りに進むとは限んないだし」
「そうですね。ここまでにしますか」
麗漓、要が立ち上がった瞬間、辺りが光に包まれた。




