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平行線の交わり  作者: 恋風路とも依
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ACT2 早朝

         ACT2 早朝





早朝。

駅員の声。

桐嶋は目が覚める。

  

    

駅員    ちょっと、起きてください!

桐嶋    え?あ、はい

駅員    最後のチェックがあったから良かったけど。

      あんたこのままだったら、こいつと一緒にスクラップだよ?

桐嶋    え?

駅員    ほら、早く出て!

桐嶋    え、あの……。

駅員    忘れ物ないですか?

桐嶋    あ、はい。

駅員    どっから、入ってきたんですか?

桐嶋    え?

駅員    しかも毛布まで引っ張り込んで。

桐嶋    え、いや。

駅員    ま、いいや。こいつも喜んでるかもしれないし。こんな土壇場まで人乗せてて。

桐嶋    え?

駅員    ああ、こいつ、昨日仕事納めだったから。

桐嶋    ……。

駅員    じゃあ、出てください。というより、気をつけてくださいよ。

      これから、こんなことのないように。

桐嶋    え、ああ。はい。

駅員    とりあえず、もう始発出てるから。

桐嶋    あ、いいです。歩いて帰りますから。



桐嶋、苦笑いをして去る。

駅員、その姿を見送って、

桐嶋が寝ていた電車の席を、

軽くハンカチで拭き、

列車に別れを告げるように、

敬礼する。




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