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悪役転生系は嫌い、な理由

 まず印象として、人のパクリ感がもう半端ないから。


 正直、読むのは嫌いではない。

 書き手としてどうなの? と思うことは多い。


 転生、という要素のある物語は昔からよくあるとは思う。

 心の根底に『今の状況が、境遇が、社会が、世界が嫌だ』という気持ちは絶対にあると思うし、『人生をやり直したい』という願望もあるだろう。そういった願望を満たすために、別世界に転生で行く話は需要がある。

 課題は主人公の生きざまに共感を覚えさせること、住みたいなと思わせる世界にすること。転生前の主人公に現代人(主に若者)の悩み、多くは自殺者の抱える問題に注目する手もある。これは少々重くなる可能性もあるので、リスキーというか実力がいる。


 なんでゲームの世界か。発端は作者が「こんなゲームの世界に行きたいな」と思ったからだろう。そう思ったことのある人は少なくないだろう。ゲームが居間より普及する前は、本の中の世界がその対象であったろう。そういえば、ドラえもんの映画「ドラビアンナイト」は最初、絵本の世界に入ろうというところから始まる。


 個人的に、企業(他者)が作った作品世界が理想の世界とか、行きたい世界でいいのか。という気持ちはある。童謡の世界に行きたいとは、また違った意味合いがあるように思える。

 そのことについて、ここで深めて考えるのはやめる。


 なんで転生先が悪役という設定の人物に行われるか。

 理由は、話の進め方がラクだから。

 書いてる人は、それを理解して書いてるのだろうか?


 エンターテイメントは特に、話の流れをプラス、プラスとアップテンポに進める必要がある。それは主人公の成長であったり、事件を解決したり。個人的にわらしべ効果と呼んでいる。逆に壁にぶつかってずうっと悩んでたり、敵にまけっぱなしの話が延々と続くと、読みたい気は削られていく。傾向として。


 だから、壁にぶつかってもどこかでプラス(あるいは壁が短いスパンで消失)といったように、作者なりの工夫が求められる。

 悪役転生は、置かれた状況自体が、どちらかといえばマイナスだ。


 最初がマイナスであること自体は悪くない。要するに、ゼロからプラス、プラスからさらにプラスは難しいけれど、マイナスからプラスはやりやすい。悪役に転生した主人公は、未来の結果が分かっているので善行を試みようとする。プラス。何をやっても、わらしべプラス。


 成長という読み続けられる要素があるので、とにもかくにも読める。

 問題はワンパターン過ぎて、悪役転生しちゃった→頑張ってプラス の流れしかできないこと。

 たしかに面白い導入だけど、それだけだと一回性の奇手に過ぎないです。


 スタートダッシュのブーストには良いですが、同じような始まりの作品を見るにつけ、「マイナス消えたとき、ちゃんとプラスで続けられるん?」という目で見ています。

 中だるみせず、書き続けられるのなら長編の修行になるかもですが、何も考えずに悪役転生で始めれば人気が出る! とか思っていると、デメリットの方が大きい。


 同じ要素があるにしても、同じと思われないよう作者独自の工夫が入ってこそ、意味がある。

 練習するにしても、ゼロからわらしべの流れを作ろうとする方が、実力はつくのではと思う次第。

 自分の気持ちが入った趣味だろ? 他人の劣化コピーなんてやってるんじゃない。

 いや、物語は基本真似の流れの果てに成立するものだと思うのですが。ちょっとやりすぎかなって。


 最初にも言いましたが、読むのは好きです。

 わらしべ効果が続いている間は。

推敲してないので、作文やエッセイの構成としてダメな気がする……

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