死
戦いは終わった。全ての世界が、消滅する、という形で。これは、ノイルの考えたことだった。全ての世界が、消えれば争いは起こらない。酷い戦いも起こらない。悲しむものはいない。たくさんのものを殺してしまうことになるけれど、苦しみが広がっているなかで、平和に暮らしていくことができないのならその罪を背負ってみせる。その覚悟がノイルにはあった。だから、一番大切な、エアにでさえこの事を言わなかった。全ての世界の消滅がはじまったとき、エアは、気づいた。なぜと問い、悲しんだ。消滅したあとに残るのはノイルただ一人。わたしもと必死にすがりついたが、結果は何も変わらなかった。ノイルはただ一言エアに言っただけだった。
「さようなら。」
ノイルはただただ涙を流していた。自分のしたことの、罪の重さを感じて。大切なものたちを自分の手で殺めたことを感じずにはおれなかった。
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消滅したあとに響くのは、彼女の泣く音だった。
全てを滅ぼしたものの苦しみの声は、虚空にむなしく響いていた。
初めて書いたものなので、どうしていいかわからずこのような終わりになりました。
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