表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/13

【十】置いていくよー

翔の勝敗が決した頃、まだω班――悠癸と愛理は校内をさまよっていた。

怪しいとにらんでいた理科室はモヌケのカラであり、図書室、調理室、木工室、パソコン室、音楽室、etc...

とりあえず、あらゆる部屋は捜したが、どこにも敵の姿を確認できなかった。

流石の二人も少々うんざりしていた。


「……ねぇ、ユー君。ひょっとして、もぅ敵さんいないんじゃないかなぁ?」

「え?…まぁ愛理がそう言うなら居ないかもなぁ」


愛理のかわいさに思わずうなづいてしまう。

こんな悠癸の姿を見たら翔は悲しむだろう。恐らく。いや、絶対に。

そんなことは思いもせずに、にこやかに愛理を見つめ続ける悠癸。


「でしょ? 何にしてもちょっと休憩しない??

 屋上で風に当たりに行こーよー?」

「良いね!」


明らかに何かを企み、いかにも嬉しそうに悠癸が答えた。

そんなコトはツユ知らず、はしゃぎながら歩いていく愛理の後ろ姿を幸せそうに眺める。


「何してるのー? 置いていくよー?」

「あぁ、今行くぞ」


駆け足で後を追いかける。

そして、そのまま競うようにして屋上へと駆け上がっていった。


「ははは、まだまだ愛理には負けないよ♪」


肩で息をしている愛理を見つめる悠癸の顔は、子どものように無邪気である。

彼らに言わせれば16歳は十分大人だというかもしれないが…。


「相変わらず足速いねー! 全然追いつけなかったよー!」

「大丈夫! すぐに追いつけるようになるs……」


ただならぬ気配を察知して、言葉をきる

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ