魔王城
「俺は全能の神か何かなのか・・・?」
「それと同等、それ以上だと思いますよ~」
夜空を飛びながら、そんな会話をする。
「これはどこに向かってるんだ?」
「魔王城です!」
「わかるのか!?」
「私はアカシックレコードですよ?これくらいわかります!それに、探知の魔法で力が集中してる箇所を探れば、結構簡単にわかりますよ?」
「そ、そうなのか・・・」
それにしても、だ。異世界転生ものをよく読んでいた時にはあまり思わなかったが、飛んでるときは目のやり場に困るな・・・。
「どうかしましたか?」
「いや、あの、スカートは失敗だったかなあと思っただけだ」
「・・・ひゃあ!」
「あ、す、すまん」
「・・・いいですけど!そういうことは言わないでください!!」
アカシックレコードでも恥ずかしがることがあるんだなあ。
「あ!見えましたよ!」
目の前に、いかにもラスボスがいそうな荘厳な、そしておどろおどろしい城があった。
ちなみに、途中からは俺が探知魔法で魔王城へ先導していた。
「・・・実際に見るとすごいな・・・」
溢れる瘴気にみとれるほどだった。
「まあ、俺は喧嘩をしにきたわけじゃないからな。ここを拠点にしていいか、魔王に取り合ってみよう」
「了解しました!では、門番は私にお任せください!」
と、意気揚々にレコが飛び出した。
「おい」
門番の二人、すごく大きく、また二足で立つ牛だった。甲冑を身に纏い、厳かな雰囲気で門の前に立つ。
「貴様、何用だ。お前のようなゴミの相手をするほど、俺たちは暇じゃないぞ。いまなら見逃すから、早々に立ち去r・・」
「黙れぇ!!!!!」
猛烈な威嚇の声が響き渡る。
「ここにおられるのは、我らが創造主、コウタ様だぞ!無礼にもほどがあるだろう!!頭が高い!!跪け!!!」
そこには普段のレコはいなかった。とんでもない形相で門番を威嚇していた。
その言葉には魔力が込められているようだった。門番はその言葉に従う他ないように見えた。それと同時に、なにか怯えているようだった。
「レコ、お前もしかして、めっちゃ強い?」
「実は、主様に作ってもらったこの体は、完全生物という技術を取り込んでおりまして、主様ほどではありませんが、神々に匹敵する力をもらいました!」
いつものニコニコなレコに戻っていた。
「この怯えてるのは?」
「威嚇として、魔力を解放してみました!」
「魔力を解放?」
「はい!魔力はゲームで言うMPのようなものです!魔力の量はその者自身のレベルに比例します!レベルが上なほど、体力や攻撃力、使える魔法が多くなるでしょう?」
「そこはゲームと同じなんだ」
「ええ!なので魔力を解放して自分の魔力を見せて威嚇しました!」
確かにレコの体から紫色のオーラがあふれ出ている。
「あと、なんで俺の名前知ってるんだよ。名乗ったっけ?」
「私はアカシックレコードですよ?」
「ああ、そーだった。それより、だ」
魔王城は明らかに臨戦態勢になっていた。しかも魔物たちはすごく怯えた表情でこちらを見ていた。
「これ、どーすんだよ」
「どうしましょう?」
悩んでいると、一人の魔族と思わしき女?の人が出てきた。くろい軍服っぽい、正直かっこいい服を着ている感じ、幹部かな?
「えっと、貴様ら?一体何をしにここへ?」
まったく覇気がない、こちらを警戒しつつも完全に怯えきっている様子だ。
「わ、私は魔王様の四天王が一人アナ・・」
「お前のことなんてどうでもいい、魔王にあわせろ」
レコが怖い!目が赤く光ってる!
「ひゃい!!」
アナ?がなんとも情けない声で返事をし、中に入っていく。
「こ、こっちです・・・」
まあ、ひとまず魔王に会えそうでよかった?




