ネプチューン
「それで、何をするのですか」
「それなんだけど、何をしたらいいと思う?」
「主様の好きなように・・・」
「それが、ないんだよね~」
「ではまず、主様が自身の力を自認しつつ、拠点となる世界に行ってみては?」
「・・・俺、異世界に行けるの?」
「主様は世渡りの魔法を使えるはずです。しかも、望んだ異世界と一番状況が近い世界に行くことが出来るんです!!」
「俺すごいな・・・」
「はい!主様は強いのです!!」
「それはいつでも帰ってこれるのか?」
「もちろんです!!」
「・・・じゃあ、行ってみるか」
こうして、おれは力を見るため、そして拠点を構えるために、世界を渡ったのだった。
そして今に至る。
「どうやらこの世界は、魔王によって支配されているようです」
「魔王は強いのか?」
俺はよくラノベを読んでいたので、なんだかなれていた。
「確かに強いですが、主様に比べるとただの蟻です」
「ひどいな・・・」
「魔王、それに使える魔族は、主様が作られたのですよ?」
「そうなのか!?」
「神々に対抗するものとして作られたのが魔族です。その魔族に与えられたのが魔法です。それが人間にも伝わり、たくさんの異世界で魔法が栄えています。主様がいた世界は神々が魔法を唯一消し去った、いわば神々の中では唯一主様の影響を消し去れた世界です」
「じゃあ、魔王は俺の仲間なのか?」
「基本的には、仲間よりも眷属です。魔族は高い確率で主様を崇拝しています。しかし、今の段階では、言っても信じないでしょうね」
「まあ見た目がただの人間だしな」
「なので、力でねじ伏せましょう!!」
「お、おう」
「あ、言っておきますと、この世界はすでに魔王が統治しているので大丈夫だとは思いますが、人間が統治している国がある異世界には必ずと言っていいほど、人間が信仰する神がいます」
「それは・・・」
「敵です。積極的に抹殺しましょう。今回は大丈夫ですが」
「そ、そうか」
「主様、見えますか」
空を見上げながらレコが言う。そこには、一面の夜空があった。その中に、一際輝く七つの星があった。
「あれが七連星・・・」
「主様、ここは一つ、あれを使ってみてはどうでしょう。ここは異世界、魔王に主様の力を見せるべきです」
「お、おう」
俺は心の中で唱えた。
七連星がひとつ、ネプチューンよ。我の威光に呼応せよ!
その瞬間、俺の体は力であふれかえった。制御すら難しい。
「うっ、ぐう・・!!」
「神秘主義者、ネプチューンですね。力を示すにはちょうどいいかと思いますよ!」
姿形こそ変わらないが、絶大な力に溢れていた。そして、右手には先が三つに分かれた槍のようなものを持っていた。
「これは?」
「それはトリアイナです。まあ、とにかく軽く振ってみてください!」
「こうか?」
おれは軽くトリアイナを振ってみた。すると、瞬く間に振った方向に大地が割れ、渓谷が出来た。
「なっ!?」
「ネプチューンは自然災害を得意としますよ。地震、津波、嵐など。神々が恐れた武具の一つです!」
なにかとんでもない武器を手にしてしまったのでは!?
「こ、これがネプチューンの力・・・」
「主様!威嚇として魔王城に地震を起こしてみましょう!!」
レコが子供のようなキラキラした瞳でいってくる。
「だ、だが、魔王城までどうやって行く?第一、どこにある?そもそもここは森林のど真ん中じゃないか!」
「まあまあ、細かいことは気にせず!とりあえずは飛んでいきましょう!」
「飛んでって・・・まさか飛べるのか!?」
「ええ、知らなかったんですか?」
レコが当然のごとく言ってくる。




